毎日100人ほど、日本では自殺者が出ており、
今年はこのままだと年間35,000人、統計上最高値となりそうだ。
また男性の自殺者が全体のなんと72%を占める。
交通事故死は減っているが、かなりの部分が自殺とみなされており、
実際の自殺者はもっと多いだろう。
また、Tさんからお借りした「取締役島耕作」にあるように、
「事故傾性」(慢性自殺)といわれる“死んでもいいや”と自暴自棄の
暮らしの結果の病死まで入れると、どれだけの数に上るのだろう?
警察庁の発表だとなぜか年代別が示されていないが、
40代、50代、60代の中高年男性の割合が高いのが近年の特徴だ。
働き盛りが、経済的苦境やリストラで、老後の楽しみを前に死を選ぶ。
何とも痛ましいことだ。
厚生労働省の平成15年の統計だと、
40代―60代男性の自殺率が、突出している。
全体の男性自殺者数の62%がこの中高年世代だ。
毎日中高年男性40人ほどずつが死を選んでいる。
ちなみに、世界で自殺率の高い国は、
ロシアとハンガリー、そして日本だ。
ちなみに、2003年のWHO(世界保健機構)の統計によると、
中高年者(ここでは45-64歳)のその国全体の自殺者に占める比率
は、我が日本が、ハンガリーをしのぎ、主要34カ国中第1位(4
4%)だった。
一方タイ王国は、34カ国中32位(19%)と、日本の半分にも及ば
なかった(中高年の自殺割合が低いということ)。
大家族主義で中高年を労わる開発途上国。
教会で失職者を救うキリスト教国。
そのはざまで、「働くしか能がない」と放り出されるニッポン。
こう考えるのは、ひがみでしょうかね。