食品販売の「CP」のマーク。
CPグループは、タイ最大のコングロマリットでもある。
創業者グループの潮州出身のタニン氏は、レッド・ブルのチャリアオ氏、
ビア・チャーンのジャルーン氏と並んで、タイの長者番付の常連だ。
「CPフーズ」(CPF)は、グループの中核となる食品会社である。
タイの企業は、国内販売が中心と思われがちだが、
この会社は、国際化している。
来年は、世界景気が不安だが、売上げは最低10%増と、
CEOのアディレック氏は見ている。
「常態化する世界の異常気象が、今年同様、インドネシア、メキシコ、ブラジルなどの
えび生産の落ち込みを招けば、その分、安定しているタイ産のえびの海外販売が
伸びよう(今年のタイのえびの輸出量は40万トンで+11%、金額にして1千億バーツ)」
「また、アジアの国々では、従来食料品を買ってきて食べる習慣から、
包装された食品を買うように変化しつつあり、これもCPフーズに寄与しよう」
「ブロイラー・チキンの見通しも良い。EUが2004年の鳥インフルエンザ以来、
禁じている生肉の輸入を許せば、現在の加工肉の25万トンから拡大しよう」
売上高は、今年の1,850億バーツから、今後5年最低年率10%は伸びるだろう。
純利益は、年5-10%の伸びを見ている。
「今後5年間、年60億バーツずつの投資を、動物のえさや食肉に対して行なうが、
うち60%は、国際ビジネス向けとなろう。
ロシア、インド、トルコ、フィリピン、マレーシアの設備を拡大していく」
「現在の売上げ内訳は、国内60%、国外生産27%、輸出13%だが、
5年後には、国内40%、国外生産40%、輸出20%と
国際ビジネスの比重が高まろう。
うち、国外生産が年20%以上と一番高い伸びを見せるだろう」
タイの企業といえども、ルーツは潮州。華僑の本拠である。
国際化という点では他国の企業に劣らないだろう。