サッカーのアジア杯準決勝、宿命の日韓対決となった。
内容は韓国の方がボール支配率で優っていたが、
延長前半、日本が幸運なペナルティー・キックで勝ち越した。
しかし、120分の試合終了間際、韓国の意地のシュートで2対2の同点となり、
ペナルティー合戦となった。
テレビがコマーシャルに入ったとき、
ほぼこの間に、勝敗の帰趨が決まるなと思っていた。
サッカー場が映って、最初に日本のキーパーが出てきたとき、
瞬間まずいなと思ったが、最初のキッカーが日本だとわかって
安心した。ほぼ6割の確率で日本の勝ちだと思ったからだ。
韓国の若い選手はみな外し、結局やはり日本が勝った。
勝利の秘訣は、今のシステムだとコイン・トスにあることが今回も生きていた。
以下は、2010年12月18日に記した記事である。
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サッカーの試合を見ていて、いつもアンフェアだなと思っていたことに、
イギリスの学者が答えを出してくれた。
サッカーで決まった時間でけりがつかなかった場合、PK戦(ペナルティー・シュートアウト)を
行なうが、どうも先攻の方が心理的に有利だと思っていた。
決まる確率の高いPKだが、通常、後攻のキッカーは、
これを外してはなるまいと追いかけることになる。心理的にプレッシャーがかかるはずだ。
先攻チームは、仮に外しても、今度は後攻チームが連鎖心理で外してくれることが
よくあるので、心理的に楽だ。
最近の報道によると、ロンドン政治経済学スクール(LSE、俗にロンドン大学、
ノーベル賞や首相の輩出で有名)の経営学教授が、
「アメリカン・エコノミック・レビュー」誌にレポートを出した。
「サッカーのPK戦は、テニスのタイブレイクのように、先攻1人のあとは、後攻2人、
先攻2人・・・とやるべし。そのほうがフェアである」との結論。
1970年から2008年まで40年近くの2,820戦のPK戦のデータを分析。
先攻をとったチームの勝率が60%にのぼったという
(後攻は40%の勝率)。
先攻後攻はコイン・トスで決まるが(ちなみに、表がフェイス、裏がテール)、
フィルムに残っているコイン・トス20回のうち、
トスに勝ったほうが19回先攻をとっているという。
例外は2008年のイタリア対スペインの欧州選手権とか。
コイン・トスに勝ったイタリアが後攻を取り、みごとに負けている。
そう言えば、今年のワールドカップの日本対パラグアイのPK戦で
先攻を取ったのは・・・パラグアイでした。
体力的には不利だが、今回はやってくれそうな予感!