水路や鉄道をもっと使うべしと、国の経済社会開発局(NESDB)が
言っている。
タイのロジスティックス全体の支出は、2009年で1.5兆バーツと、国のGDPの
17%だった。今年2011年は、1.8兆バーツ、18%に達すると見られる。
2009年の内訳は、ほぼ半分の49%が輸送費用、42%が在庫費用、そして
残る9%がそれらの管理費用である。
輸送に費やされる費用は、従って2009年は7,350億バーツ(245億ドル)ほどだったが、
輸送トン数で見ると、5億580万トンだった。
このうち、道路輸送が4億2,370万トンと圧倒的で、83%を占めた。
続いて水路が4,160万トンで8%、海上輸送が2,930万トンで6%、
鉄道輸送は1,110万トンで、全体の2.2%を占めるに過ぎなかった。
あと、空輸が10万トン。
NESDBは、原油価格高騰の昨今、エネルギー効率の良い
鉄道、水路輸送を増やしたいわけだが、このままでは、そうは進まないだろう。
政府は、鉄道輸送を2014年までに6%に持って行きたい意向だが・・。
この国の鉄道輸送は、時刻表があるが頼りにならないこと、
運行の頻度が少ないこと、十分な機関車が足りないこと、
さらにはスピードが遅いことなどから、ビジネスには敬遠されがちだ。
鉄道輸送を増やすには、思い切った鉄道投資が必要だろう。
山に穴を開けるトンネルも、キーキアットの多いこの国には少ないなあ。
もっとも、鉄道への信頼性の高い日本ですら、
鉄道輸送のシェアは下がる一方だ。
タイの政府の言っていることはわかるが、
道路輸送がもっと増えて行くんじゃないかな。