タイの‘森の大僧正’98歳で逝く
1月30日日曜日の未明、東北イサーンの、ラオス・ビエンチャンに近いウドン・タニーで
タイの大僧正、‘森の修道僧’ルアンタ・マハブア師が98歳で亡くなった。
臨終の床では、師を仰ぐ王様の三女のチュラポーン王女が看取ったという。

今後1ヶ月間は、ウドン・タニーでは喪に服し、
3月5日に火葬に付す予定という。

ルアンタ・マハブア師は、2000年に残した遺書の中で、
寄付されたものは、死後これですべてゴールドを買い、
これをタイの中央銀行の外貨準備金に入れるよう言っている。

これには伏線がある。
師は、寺への寄進を、慈善や病院、学校、貧しい家庭や捨てられた動物の保護に
当ててこられたが、1997年のバーツ・ショックで国の経済が混乱した折、
活動的に全国から金の延べ棒967個、計12トン以上、
時価にして150億バーツ(5億ドル)と、3億バーツ(1千万ドル)の現金を集め、
これを少なくなった外貨準備に当てたと言われる。

タイの寺院の僧が、いかにタイ経済社会に影響しているかの
エピソードである。

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師の考えは、国を救うために寄進を募ると言うより、
お金とか財産を貯め、これの維持に汲々とするより、
寺や国に寄進して、上座部仏教の、欲の少ない、足るを知る生き方を
人々に植え付けたいところからきているようだ。

ルアンタ・マハブア師は、‘生きる阿羅漢(アラハント)’と呼ばれた僧だ。
阿羅漢とは、上座部仏教において、苦しみの元となるあらゆる俗世間の欲望を
消し去り、心の自由な安寧に達し、悟りをえた聖者である。
師の僧の階層における正式タイトルは、「プラー・ダーマ・ビスティモンコーン」
だそうである。

僧侶には、街の僧侶と、森の僧侶がある。
街の僧侶が仏典・法話の研究を中心に行なうのに対し、
森の僧侶は、主に山のお寺で、瞑想を中心に、簡素な生活に勤める。

1997年に、師が死について、弟子たちに話したことがある。
この人生は彼にとって最後のものであり、再び生まれ変わることはない、と。
弟子たちは、これを、師が阿羅漢に達したものとみなした。
この時、また彼は、葬儀は静かに簡素に、自分の遺体を人々の
寄進を集めるために使うなと言った。

タイにおける仏教の僧侶の影響は、経済的にも大きい。
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by ucci-h | 2011-02-06 12:26 | アジア的な生活 | Comments(0)

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
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