成長するアジアは、「製造するアジア」から
「消費するアジア」へ変貌しようとしている。
そういった中で、大規模なスーパー、ハイパー・マーケットの存在は、
その街の文化でもある。
タイでは、バンコクだけでなく、パタヤやチェンマイへ行っても、
ビッグCやロータスの大きな店舗に出合い、経済発展を感じる。
成長する東南アジア、国内消費が伸びていくアジアでの
大手商業資本の競争は、これから本格化していく勢いだ。
昨年タイでは、フランス資本の「カルフール」が、同じフランスのカシノ・グループの
「ビッグC」に全店舗42店を売却することになり、びっくりさせた。
2010-11-27 12:46
この結果、タイでは、トップのイギリス系の「テスコ・ロータス」スーパー116店舗に
フランス系の「ビッグC」スーパー103店舗が競い合うことになる。
ベンダー、商品供給メーカーは、相手のバーゲニング・パワーのアップに
弱っている。
タイを撤退したカルフールだが、インドネシア、中国、インドでの展開は続ける。
人口2億4千万で世界第4位のインドネシアにおいては、地元の「マタハリ」ハイパーマートを
上回るトップの地位をキープしている。
マタハリも、ジャワ島以外のカリマンタン島やスラワジ島でも国民の所得の増える中、
ハイパーマーケットがない地域での展開を外国資本と組んで積極的に進めることを
考えている。
中国とインドは大きな市場だが、小売りの専門家は、市場が大きく分散しており、
嗜好が地域で異なり、規制が厳しく、またベンダー・ベースを構築することが難しいので、
国際企業による展開は難しいと見ている。
インドネシア以外では、ベトナムとフィリピンが、人口から見ても大きな市場だ。
米国のウオルマート、英国のロータス、フランスのカルフール、ビッグC、
日本のエーオン、韓国のロッテといったところが、今後年平均5-7%で伸びる
アジアの国内消費の成長を狙っているといわれる。
ロッテは、インドネシアでは第4位、中国でも2009年末、地元のタイムズ社を
買収した。
タイでは、英国系のテスコ・ロータスとフランス系のビッグCとオランダ系のマクロの
欧州系チェーンが競う。
国内系の出てくる余地はないのか。