‘放射能天気予報’がないわけ
原発からの放射能漏れが福島だけでなく、
関東地方にも目に見えぬ恐怖を与えている。

こういうときは、あらゆるデータを、時系列で提供し、
若干の放射線量が検出されても、トレンドとしては
こうであり、明日の風向きではこうなるが、放射線量は
この程度・・・ときちんと予報も含めて出してやることが
民心を安心させるはずだ。

しかし、国民に判断をさせる習慣のないこの国のこと、
「不確実性の高い情報(天気予報だって同じはず)を
不用意に与えると、徒に混乱を招くだけだ」として、
政府・当局は必要な情報をなお出さない。

そして、放射線量が上がったときだけ、ニュース情報として
急に出すわけだから、そこまでの流れのわからない国民に
パニックを引き起こし、不必要な野菜の廃棄等につながる。


その典型が気象庁だ。
下記の通達(部分抜き出し)に見られるように、
自らの責任を放棄し、出すべき情報を結果として隠蔽している。

こういった日本の行政・官庁の隠蔽姿勢が、
外国人に予想以上の不安感を与え(日本語のわかる我々ですら
現時点の状況が伝わらない)、アメリカや中国への
不必要なエクソダス(脱出)をもたらしている。

以下は、友人が手にした
日本気象学界の気象学会会員への
通達である。
文部科学省からの指示だろうが、
よく行間を読んでいただきたい。

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(参考)
2011年3月18日
日本気象学会会員各位
日本気象学会理事長  新野 宏

この地震に伴い福島第一原子力発電所の事故が発生し、放射性物質の拡散が懸念されています。大気拡散は、気象学・大気科学の1つの重要な研究課題であり、当学会にもこの課題に関する業務や研究をされている会員が多数所属されています。
   → 気象庁こそ、風向、風力など加味して、放射性物質の飛散を予報する機関ではないか。

しかしながら、放射性物質の拡散は、防災対策と密接に関わる問題であり、適切な気象観測・予測データの使用はもとより、放射性物質特有の複雑な物理・化学過程、とりわけ拡散源の正確な情報を考慮しなければ信頼できる予測は容易ではありません。
   → だから?

当学会の気象学・大気科学の関係者が不確実性を伴う情報を提供、あるいは不用意に一般に伝わりかねない手段で交換することは、徒に国の防災対策に関する情報等を混乱させることになりかねません。 
  → 国は、こういった時系列での放射能予測情報を出していません。仮に、出していたとしても、風向きによる     今晩の放射性物質の飛散地域の予報などは、専門家の気象庁が出さずに、どこが信頼性の置ける予測を    だせるのでしょうか?
 
放射線の影響予測については、国の原子力防災対策の中で、文部科学省等が信頼できる予測システムを整備しており、その予測に基づいて適切な防災情報が提供されることになっています。防災対策の基本は、信頼できる単一の情報を提供し、その情報に基づいて行動することです。
  → 文部科学省がこれから提供すると言っている予測情報システムに、自らの専門技を任せておこうとい       う無責任な態度ですね。信頼できる単一の情報にまとまるまでいつまで待てというのでしょう。そういうも      のが出てこないからこそ、気象庁の経験を生かした放射性飛散情報を出すべきでしょう。

会員の皆様はこの点を念頭において適切に対応されるようにお願いしたいと思います。
  → 要するに、気象の専門家だからと、やたらと情報を出すなと、釘をさしています。

嗚呼。

朝日に、載った以下の学会員のコメントは、ポイントをついている。

火山防災に携わってきた小山真人静岡大教授は、かつて雲仙岳の噴火で火砕流の危険を伝えることに失敗した経験をふまえ、「通知は『パニック神話』に侵されている。住民は複数の情報を得て、初めて安心したり、避難行動をしたりする。トップが情報統制を命じるのは、学会の自殺宣言に等しい」と話している。
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by ucci-h | 2011-04-03 15:48 | アジア的な生活 | Comments(0)

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
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