6月13日のバンコク・ポスト紙は、センセーショナルに伝えている。
ホテルの供給過剰と、観光客の低迷を「チェンマイ・プロブレム」と
TAT(タイ国政府観光庁)の人間は呼んでいる。
チェンマイのホテルの平均稼働率は、今年のオフシーズンは、
昨年の46~50%をさらに下回り、40%弱という低水準に
落ち込んできたようだ。
高級ホテル、デュシット・インターナショナル社によると、
チェンマイのデュシットD2ホテルの第1四半期の客室稼動率は
40%と、同系列のプーケットのデュシタニ・ラグナーの60%を
20%ポイントほど下回った。プーケットの料金は10%引き上げる
予定というが、チェンマイは上げられない。
昨年は政治的騒乱が旅行客の減少を招き、
今年は回復するだろうと見られていたのが、さらなる落ち込みだ。
欧州の財政危機によるヨーロッパ人客の減少と、
7月の総選挙を前にした国内客の足踏みが低稼働率を招いているという。
しかし、プーケットなどに比べれば、チェンマイの低さが目立つ。
2006年以降、はや5年近くになるチェンマイのホテル業の不振は、
ホテルの供給過剰が主因だが、海もなく、これといったアトラクションの
ないこの街の不人気を物語っている。
同じような旅行代金なら、最近は近隣諸国へ足を伸ばす客が多いようだ。
チェンマイのホテル業界は、もはやSOSを政府や自治体に発する状況だ。
顧客の開拓のための資金が必要だと言っているが、プロモーション活動
だけの問題だろうか?
観光に多くを頼るチェンマイの経済の成長率は、全国平均を下回るようだ。
チェンマイ滞在者にとっては、観光客が少なく静かな方が、
物の値段も安いし、良い。
ただ、景気も伸びず、航空便が削減されることがさみしいくらいだ。
チェンマイに住んでいて思うが、別にチェンマイは観光地でもない。
ドイステープの山に登って、ナイトバザールで買い物をして、
ケープ・ムー(豚の皮)をお土産に買うのは、1回でいいだろう。
むしろ、チェンマイを中心とする北タイは滞在型の土地である。
タイ人の旅行(パイ・ティアオ、遊びに行く)は、まだ物見遊山、
お寺めぐりの段階である。滞在型の旅行はいずれ増えてくるのだろうか。
と言っても、高級ホテルは縁が薄いので知らないだけかな?
僕らにとって、チェンマイ人気が下がるのは歓迎すべきことと考えていいのかな?
しかし、バンコクのマンションは高いねえ。