最近増やし始めたものの、不足している。
アメリカは、国民皆保険とはいかないが、オバマ政権の元で、
ややその方向に動いたので、アメリカに医者を取られるかもしれない。
イギリスは、かねてより、インドなどへ‘メディカル・ツアー’が
盛んのようだ。英国では、診察に、また入院に、長い時間
待たされるようになったので、インドへ治療にというわけだ。
アジア諸国の病院は、産油国や先進国の患者様、大歓迎だ。
メディカル・ツアーを推進している国は、シンガポール、マレーシア、
インド、そしてタイランドとある。
チェンマイの公立病院へ行けば3時間待ちが当たり前だが、
外国人向けのきれいな病院はほぼすぐに見てくれる。
外国人患者様、歓迎である。
当然、医療サービスをする側からすれば、高い額を請求
できるからだ。メディカル・ツアーを進めるために、
プロモーター、投資家、病院、医者、ホテルが組んでの
組織があると聞く。
メディカル・ツアーの市場規模は、年55億ドルになってきているという。
途上国の医療技術が上がるにつれて、メディカル・ツアーが
進むこと自体はいいことだ。
治療方法の違い、投薬量の違いや、言葉の問題はあるが・・。
しかし、このたび明らかになったシンガポールで起きた高額請求問題は、
メディカル・ツアーに警鐘を鳴らしている。
少なくとも、シンガポールでの治療に疑いが生まれてしまった。
事は、2007年にさかのぼるが、
ブルネイの王室の女性患者(スルタンの義妹)が、7ヶ月間、
シンガポールの病院で、56歳の女医から肝臓移植の手術を受けたが、
その請求額が、2480万シンガポール・ドル(約16億円)の巨額にのぼったのだ。
いくら王室とはいえ、この請求額は法外だと訴えた。
医師は、「患者が承認した額だ」と言っているが、だから法外じゃないとは
いかないだろう。医師は、友好の記しとして、その後請求額を
1210万シンガポール・ドル(約8億円)に引き下げたが、
調査はなお終わっていない。
ちなみに、心臓バイパス手術の場合の相場は、
コンサルタント会社デロイトによると、
アメリカでは13万ドルだが、シンガポールでは2万3千ドルほど、
インドでは1万ドル、タイでは7千ドルだそうである。
とはいえ、患者は、旅立つ前から、途上国の医師、医療設備、技術を
信頼せざるをえない。
行ってから、やめたとはなかなかいかない。
場合によっては、ベッドの上での‘人質’になる。
金額だけでなく、注意が必要だ。
シンガポールの2012年までに100万人のメディカル・ツーリストを
扱うという計画に水が差されてしまった。
今後は、料金を含め、海外治療のガイドラインの整備が必要だろう。
タイは、5年間でメディカル・ツーリズムの収入を倍増させようと計画している。
メディカル・ツーリズム。
医は仁術ではなく、あきらかに算術である。
チェンマイの病院でも、手術でなくても、収入増を目指している。
投薬も日本の3倍だったりして、薬疹を起こしたりすることもあるから、
良く確かめないといけない。要注意である。
タイでは日本ではOTC薬ではない薬が薬局で手に入る。非常に便利だ。投薬量が不満なら自分で調べれば調整可能だ。
医療とはお金がある人が良い医療を受けられるもので、万人にその権利を与える必要があるかは疑問です。払っている保険料などで差別化してもいいと思いますけどね。
データより現実を直視した方が良いです。日本では家で寝てればいい患者が病院に来ています。じゃなければ医師の態度があんなに悪いはずはない。病院に来た以上、病気を見逃してはということもあるし、病院の経営を考慮したりすれば、ついつい検査をしたり、薬を処方したりする。そのために、膨大な人手が費やされる。
それで医師不足というのは本末転倒。現状のまま医者だけ増やしても、医師不足は解決しないでしょう。業界が食っていくため、医者自身が食っていくために需要を増やし続けるだろうからね。
平成10年 236,933人
平成12年 243,201人
平成14年 249,574人
平成16年 256,668人
平成18年263 540人
平成20年 277 927人
平成21年286 699人