アジア太平洋地域における旅行客のトレンドが発表された。
http://www.pata.org/destination-trends-2011
昨年の概算は、以下の記事で見られる。
「史上最高を記録するアジア太平洋への旅行客 2011-2-27」
http://uccih.exblog.jp/13010050/
まず、昨年、為替安もあって、+35%と一番伸びたベトナム。
今年前半も、前年比+18%と伸びている。
この1年間では、570万人を超えそうだ。2年間で+50%、
200万人増だ。
次に我がタイランド。
今年前半では+28%とトップクラスの伸びだ。
昨年4-5月のバンコク動乱もない。
この調子だと、今年は、1900万人を超え、史上初めて
2000万人に迫るかもしれない。あなたもその一人かな?
日本への旅行客の優に倍以上となろう。
その日本。
やはり震災、そして放射能の影響は大きい。
今年前半の日本への旅行客は、去年の3分の2。予想の4割減。
年間でも600万人前後と、昨年の861万人を大きく下回りそうだ。
タイよりも伸び率が高いのがビルマ、ミャンマーだ。
今年の前半では、29%伸びている。
開放路線が進めばもっと伸びるだろう。
なにせ、伸びていると言っても、絶対数では今年全体で
35万人程度。タイの50分の一の観光客しか来ていないのだから。
カンボジアも年前半5ヶ月で、20%ほど伸びている。
今年全体では、昨年の240万人を上回る280万人近くには
行きそうだ。
大国中国は、年前半5ヶ月で1.2%という小さな伸びだ。
とはいえ、台湾や香港などからの客も含まれようから、
絶対数は年間で1億4200万人ほどと見込まれる。
ただし、この数字は、日本政府観光局がまとめた2009年の
数字5088万人と大きな開きがある。
上海空港でのトランジットでも一旦入国手続きをとらせる国、
白髪三千丈の世界の数字はよくわからない。
インドも年前半で11%伸びている。
年間数字は600万人に達しそうだ。落ち込む日本に並びそうだ。
インドの観光業もまだまだこれからだ。
タイやアジアの航空会社が、インドへの航路を増やしているのが
目立つ。
その他では、シンガポールが年前半15%伸び、
年間では、1300万近くに行きそうだ。
韓国は、年前半4%の伸び。
年間では、930万人くらい。待望の1000万人乗せは
1~2年後か。
アジア太平洋地区31カ国の年前半の旅行客数は、
合計で5.3%伸びて、800万人以上増えたことになる。
日本への客数が140万人も減ったのを入れての数字である。
年間では、昨年の4億80万人から、4億3300万人に
3000万人以上増えようと、PATAでは見ている。
アジア太平洋の旅行客は、日本での震災の影響を受けながらも
年前半伸びている。欧州の緊縮財政の影響もないわけはないだろう。
アメリカの景気動向も心配だ。
にもかかわらず、経済の躍進するアジア太平洋、アセアンの姿が、
旅行客数の増加にも表れていると言えるだろうか。