タイの洪水防止対策は進んでいるのだろうか?
昨年大洪水に見舞われ、多くの工場団地が水没した
タイにとって、この二の舞を防ぐことは、単なる防災というより、
アセアンにおけるタイの工業立地、外国の直接投資を左右する
大事である。

水が引けてからほぼ2ヶ月、雨季入りまで3ヶ月のいま、
タイ政府の洪水対策は動き始めているのだろうか?

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まず、お金のほうを見てみよう。
1月末に、タイ政府は、4つの政令を承認した。

・まずは、以前お伝えしたように、1兆1,400億バーツの
97年時の金融機関救済赤字残高を中央銀行に移し、
毎年国が払っていた利子500億バーツを浮かせた。
これを洪水対策関係の予算に当てられる。

・次に、洪水保険基金を500億バーツ投じて設立し、
また洪水があっても保険会社を募り、1兆バーツ位までの
洪水被害に耐えられるようにした。
2011年の洪水は、保険会社に2,300億バーツほどのコストを
もたらした。

・また財務省に3,500億バーツ国債を発行して(限度5,000億バーツ)
お金を借りれるようにして、洪水防止対策に当てられるようにした。

・さらに、中央銀行に、水害被害にあった企業に
ソフトローンを施せるようにした。
このほかに、政府貯蓄銀行(GSB)が、工業団地が防水壁を作るのに、
150億バーツ長期低利のローンを出せるようにすると、キティラット財務大臣
は言っている。

さて、原資は確保されたとして、実際の着手はどうなっているのだろうか。
洪水保険基金は、いざ洪水被害が出たときのもので、
はたして民間の保険会社も乗ってきて、大きな被害が出たとき
十分カバーできるのかは疑問である。
保険会社自体昨年の洪水に懲りている。

また、中央銀行のソフトローンも被害が出てからの話だ。
従って洪水予防策としての予算は、
3,500億バーツの使い道がどうなるかである。

3,500億バーツは、洪水地帯のインフラ整備に何年かかけて
使われるわけだが、今後1年以内に、1500億バーツが使われようと
財務相は言っている。

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しかし、工業団地の防水壁建設へのソフトローンを民間の
工業団地にも広げられるようにしようといった具体論以外は、
長期的な水路をどう建設するかといった具体案は、いまだ
報道されていない。

タイでよく使われる「マイペンライ」の説明に、
「Forgive & Forget」(許し、忘れること)だという説明が
最近ある人がしていた。
確かに、まずいことや困ったこと、ひどいことがあっても、
許し、忘れて、新しい未来に向かうたくましさがタイ文化にはある。

しかし、洪水被害も、許し、忘れるでは困る。
雨季はじきにやってくる。
短期の応急手当と、長期の抜本的対策をあわせて
早めにプランを出し、着手してほしいものだ。
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by ucci-h | 2012-02-11 10:39 | アジア的な生活 | Comments(0)

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
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