の開発の状況を、ロイター電が伝えている。
この総額500億ドル(4兆円)にのぼる、“インドシナの新グローバル・ゲートウェイ”
となる新しいメガプロジェクトは、お伝えしてきたように、
タイ最大の建設企業「ITD」が仕切っている。
「ダウェイ臨海工業地帯開発の概要が明らかに 2011-12-30」
http://uccih.exblog.jp/15191723/
2つのゴルフ場やホリデー・リゾートも含まれるというこのメガプロジェクトは、
最初のインフラ建設のために85億ドルの資金が必要とされるが、
その出資者はまだ出揃っていない。
マレーシアのペトロナスや日本の三井、三菱、住友といった商社、韓国の
ポスコ等と話し合っているようだ。
最初のエネルギー源となる火力発電所の建設でつまずいた。
石炭火力の計画が1月10日環境面への考慮から、
ビルマ政府によりキャンセルされた。
「年初出てきたのは石炭火力発電所キャンセル 2012-1-13 」
http://uccih.exblog.jp/15263790/
担当するタイのラチャブリ電源開発社は、4月末までに燃料タイプを
決めることになっているが、
ミャンマー政府は天然ガスを50kmのパイプラインで引いてきて
ガス火力を望んでいるようだ。
「重油燃焼がいいのではないか」と言っているタイ最大のエネルギー企業
PTTとPTT開発は、相変わらず、ダウェイ開発に対して重い腰を上げない。
ダウェイはミャンマーのためより、タイに対するメリットが大きいが、
何か理由があるのだろうか。
いずれ出てくるのだろうが・・。
現在、ダウェイの現場では、臨海地帯に足場が組まれ、掘削機が据え付けられ、
作業建屋ができ、準備作業が始まっているが、まだ大々的な工事はスタートしていない。
資金や協力企業が十分整っていないのだろう。
しかし、開発会社「DDC」(ダウェイ開発。ITDの子会社)に、ミャンマーの資本家ザウザウの
「マックス・ミャンマー・グループ」が4分の一出資しているという。
ミャンマー政府の腰の入れ方も、今ひとつだ。
ダウェイは、ヤンゴンよりもバンコクに近い(300km)。
ミャンマーは、ダウェイよりも、ヤンゴンに近いティラワ、またパイプラインの
起点のチャウピューの2つの経済特区を優先しているように見える。
ダウェイ開発は、32,000人の住民の立ち退きも含む大プロジェクトだ。
インフラの建設にも3年は要すると見られる。
まだまだ超えなければならない課題は多いようだ。
まずは、インフラ建設のための出資者の出揃いと
火力発電所プランの決定が注目される。
また、その前提として、ミャンマーの民族闘争が収束することだ。