2007年を上回り、危険な状態になったと、タイの環境省は
2月26日、危険信号を出した。
北タイ8県とは、メーホンソン、チェンラーイ、チェンマイ、ランプーン、
ランパーン、ナン、プレー、パヤオの8県である。
北タイは空気が暑く乾燥してきて、野焼き、山焼きの多いこの季節、
さらに近隣国の山火事が加わり、
大気中の粉塵や煤塵など浮遊粒子状物質「PM10」
(径が10マイクロメートル以下の物質)の1㎥中に含まれる量が、
基準の120マイクログラム以上を上回る地域が続出している。
チェンマイの旧市街にあるユパラット校の174マイクログラムや
チェンラーイ市内の176マイクログラム(いずれも2月26日)はましな方で、
ランパーンの保健所(279マイクログラム)、ランプーンのスポーツ・スタジアム
(275μg)、メーモー(ランパーン)の水道局(271μg)などは、
安全基準値の2倍以上の高さである。
病院やクリニックには、のどの痛みや目の痛みを訴える人が増えている。
今年が、5年前より悪い状況だと言うのは、浮遊物質が多いというだけでなく、
その期間が長いということだ。
2007年の時は、メーホンソンで、PM10は500マイクログラムの最高値を
記録した。しかし、多くは3~4日間のことだった。
それに対して、今年は1週間以上にわたっている。
チェンラーイのメーサイでは、PM10値は192マイクログラム/㎥だが、
安全基準値越えは、実に10日間連続となっている。
ランパーン空港では視界が悪く、バンコク・エアー機がキャンセルされたり、
スコータイへの着陸となったりしている。
公衆衛生省は、マスクの配布を増やし、年寄りや妊婦、子供や慢性病を持つ
人に外出しないよう呼びかけている。
大気汚染コントロール局のウィジャム局長は、気象庁が今週後半の
降雨を予想しているので、あと2~3日で改善することを期待している。
また、野焼き、山焼きを厳しく取り締まることと、隣国に山火事を抑えることを
要請している。
乾季の雨頼みの大気汚染である。
{追記}PM10は、比較的大きい浮遊物質である。
昨年末中国について書いたように、これより小さい微小粒子PM2.5
(径2.5マイクロメートル以下)は呼吸器の中に入ってくるので、
いっそう厄介だ。微粒子まで計測すると、汚染度は高くなる。
タイではそこまでは計測されていないようだ。
「今も深刻さを増す北京の大気汚染 2011-12-13」
http://uccih.exblog.jp/15102812/
大元凶は中国の燃やす化石燃料だとしか思えないのです。
データも何も無いですけどね。。。