洪水対策支出が加わり、タイの財政状態は、
青信号から黄信号に変わりそうだと1月に見たが、
その姿がはっきりしてきた。
「青信号から黄信号に変わったタイの財政事情 2012-1-18」
http://uccih.exblog.jp/15290556/
この2012年度(9月期)は、従来の財政赤字見通し3500億バーツが
4000億バーツに拡大する(これだけで、予想GDP11兆バーツ近くの
3.7%ほど)。
これに、洪水対策のための借り入れ3500億バーツが加わる
(執行は3年ほどにわたろうが)。
プラス洪水補償基金500億バーツが加わり、
政府の公的債務残高は、計8000億バーツほど増加する。
その結果、公的債務残高は、昨年度末の4兆3千億バーツ(GDP比40.3%)
から、5兆2千億バーツ(GDP比48.6%)に拡大すると、政府は見ている。
2013年度は50.4%と50%を超え、2014年度52.1%、2015年度の53.2%
まで上昇すると見られる。従来の見通しを上回ってきた。
「公的債務残高を小さく見せたいタイ貢献党政府 2012-1-21」
http://uccih.exblog.jp/15306127/
公的債務残高がGDPの50%を超えるからといって、
日米欧など先進国の100%前後の高い残高から見れば、なお
許容範囲だろうが(経済が成長しているし)、
今までの青信号から黄信号に変わり、注意しなければならなくなったのは
間違いないだろう。
タイの財務省は、GDP比60%を公的債務残高の天井としている。