4日間、一部閣僚を連れて日本を訪問している。
5月23日には、安倍首相の日本政府と会談した。
トップ外交だから、全般にわたり一般的な物言いに
終わったようだが、こちらタイではどう報じられているか?
根底に、タイの2兆バーツ(6兆円)を投じるインフラ投資に
対し、日本の協力を求めることがあるわけだが、
インフラ投資の中心になる高速鉄道建設については、
“インフラ輸出”を国是とする日本からの強い興味が示されたと言う。
バンコクから、北のチェンマイへ、東北のノンカイへ、
南のパダン・ブサールへ、そして東南のラヨーンへの4幹線が
計画されている。2014年から2019年の期間を見込んでいる。
これに対して、中国、フランス、韓国、スペイン、そして日本の5カ国が
興味を示している。
フランスからは、2月と5月に首相や外国通商相、また運用担当大臣が
タイを訪れており、6月には両国間でMOU(覚書)を結ぶ予定と
伝えられている。
フランスは、高速鉄道の建設だけでなく、タイの老朽化した在来鉄道の
支援をすると言われている。
中国のタイへの影響も大きい。
タイのレール・ゲージは東南アジアに多いメートル・ゲージ(1m幅)だが、
これを中国で使っている標準軌(1.435m)に変えられないか、
タイでは考えている。
特にノンカイからラオスを経由して中国につながる鉄道に
対しては、中国は格別の興味を見せている。
「タイ国有鉄道のゲージにも及ぶ中国の影 2011-10-7」
http://uccih.exblog.jp/14713641/
日本は、安全技術とスピードを売り物にして働きかけているが、
スペックを高めて、高い価格で売り込むようだと難しいだろう。
電気製品と同じで、その国の購買力に見合ったプライスを出せるだろうか。
おそらく、外交巧みなタイのこと、高速鉄道全般を一国に任せるのでなく、
レールの敷設工事や車両発注、その他、分けてくるかもしれない
(そうでないかもしれない)。
バンコクの高架鉄道の車両は、ドイツ製と中国製だが・・。
日本に関しては、インラック首相も会談でほのめかしていたように、
ダウェイ(ミャンマー南部の新しい臨海工業地帯)の建設に、日本から投資して
欲しいと言うことだから、これとの合わせ技が出来れば、日本の勝機もあろう。
ダウェイは資金手当ての面でなかなか進んでいない。
「開始後1年経ったダウェイ・メガプロジェクトだが 2012-2-16」
http://uccih.exblog.jp/15439619/
安倍首相は、インラック首相との会談の翌日、5月24日(金)には
ミャンマーへ飛ぶ。
日本のタイへのオファーが注目される。
シナの100に登る200M以上のビルの耐久年数はたったの20年、日本のは半永久的。インラック政権の選択に任せればよし。それにしても、第一タイ・ラオス友好橋(ビエンチャン/ノンカイ)にODA資金をだしたのは大間違いでした。黒田日銀総裁はそこまで戦略的でなかった。シナのためにつくったようなものです。
そりゃ、タイはダウェイに必死です。アンダマン、インドにでれるわけですから、。