2014年の幕が明けた。
世界の景気は何とか持ちこたえそうで、
日本の株式には楽観論が目立ち、
「馬」の疾走の年にしたい期待が走る。
5年、10年の歩みは速いが、
100年単位で時代を見ることは少ない。
しかし、デイビッド・ブリンという未来学者が、
「21世紀のほんとうの始まりはこの2014年から
ではないだろうか」と言っている。
と言うのは、19世紀は1814年、20世紀は1914年が
それぞれ、歴史の分岐点になったからである。
面白い見方なので、彼の見方を紹介しつつ、
歴史の事実を振り返ってみよう。
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100年前の1914年。
欧米の市民は、洗濯機、ガス・ストーブ、電燈、
電話、ラジオ、自動車などの文明の利器の広がりを
見て、未来にばら色の夢を描いていた。
しかし、1914年6月サライエボで第1次世界大戦が
勃発。西欧社会は未曾有の戦争に巻き込まれた。
1918年の終戦で、これで大規模の戦争は終わったかと
思われたが、1939年にこれを上回る第2次大戦が勃発してしまった。
20世紀は、世界戦争の世紀となった。
200年前の1814年。
18世紀末の米国の独立やフランス革命を経て、
19世紀初め、欧州はナポレオンを中心に戦乱が続いていた。
1814年、ナポレオンの敗退をきっかけに、
欧州は、ウイーン列国会議を経て、安定に向かう。
そして、それは西欧諸国の植民地支配の始まりともなった。
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2014年。
21世紀の世界はどこに向かうのだろうか。
中国の台頭で東・南支那海の波は立っているが、
米中両大国の対峙はどこに向かうのだろうか。
間に挟まれた日本は、軍事増強に向かっていくのか。
一方で、世界は未曾有の高齢社会を迎える。
各国での世代対立は起きないだろうか。
もう一方で、情報化社会の発展で世界はいっそう
狭くなってきている。世界中の社会安定に資するのだろうか。
楽観と悲観は交じり、先は読めないが、
この2014年に何か起こって、それが今後100年の
世界の方向を示すことになるのだろうか。