最終週のトーナメントに入った。
パリで行なわれる「パリ・マスターズ」(ATP1000)である。
優勝者には1000点、準優勝者には600点、ベスト4には360点、
ベスト8には180点、ベスト16には90点がつく。
「テニスの錦織選手がロンドン最終決戦へ行けるためには? 2014-10-23」
http://uccih.exblog.jp/21229627/
11月9日からの最終決戦、
トップ8が出場でき、当たり合う「ロンドン・ファイナル」
への出場者が、今週のパリで決まる。
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先週(10月20日~26日)は、スイスのバーゼルと、
スペインのバレンシアで、ATP500が開かれた。
結果は、ほぼ予想通りだが、少し予想外のことも起きた。
「スイス・インドアズ」では、地元のフェデラー(2位)が予想通り優勝。
500点を積み上げた。
ナダル(3位)とラオニッチ(10位)はベスト8にとどまり、90点しか稼げなかった。
ディミトロフ(11位)はベスト16で敗退、稼げなかった。
ラオニッチとディミトロフ、錦織と同世代の若手二人だが、点数をあまり積み上げてきていない。
またロンドン出場の決まっているワウリンカ(4位)は、はやばやと1回戦で負けている。
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「バレンシア・オープン」では、予想通りながら、決勝戦で疲れ切りながら
タイブレークをものにしたマレーが、410点を獲得し、錦織の上の第5位に上がった。
ロンドン当落線上に居るベルディッヒ(8位)とフェレール(9位)は、思ったほど
稼げなかった。
ベルディッヒは初戦で敗れ去り、稼げず、フェレールは、準決勝で
優勝したマレーに敗れ、90点しか上乗せできなかった。
彼は出場試合が多いため、180点の獲得だが、最低点の90点が消えていった。
このふたつのトーナメントの結果、
マレーの今年の点数が4295点となり、休養の錦織の4265点を上回った。
しかし、ベルデッヒ(4105点)以下、フェレール(3865点)、ラオニッチ(3840点)
ディミトロフ(3555点)の点数があまり伸びなかった。
最終のパリ・マスターズでは彼等の巻き返しが図られるだろうか?
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そして、10月25日には、大きなニュースが飛び込んできた。
今シーズン全試合終わってから虫垂炎の手術をすると言っていた
ナダル(3位)が、パリ・マスターズを欠場し手術を早めにすると共に、
ロンドン・ファイナルの欠場も決めた。
これで、第9位までの選手が出場できることになった。
3つのいすを錦織以下6人で争っていたのが、4つの席を得られる。
マレー、錦織、ベルディッヒに加え、フェレールが滑り込みで入るかもしれない。
ラオニッチは次点にとどまるかもしれない。
ディミトロフは優勝か準優勝を狙わねばならない。
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優勝者の獲得点数1000点以下、
ベスト16までの得点合計が3760点にのぼるパリ・マスターズ。
現在の5位と10位の差は、500点もない。
現在6位(出場確定のチリッチを上にあげれば実質7位)の
錦織も、ナダルの欠場で、ロンドンの可能性が高まったが、
気は抜けない。
パリ・マスターズの組み合わせを見ても、2回戦からの
錦織は、カナダのホープ、ポスピシルと、バレンシアの決勝で
マレーから計5回のマッチポイントをとったロブレド(スペイン)の
勝者とあたる。どちらも手ごわいはずだ。
それに勝っても、3回戦で最近復調してきたフランスのツォンガとおそらく当たる。
68人もの選手が出場するパリ・マスターズ、ツアー最終戦。
錦織選手もベスト8以上に勝ち上がれるよう、がんばって欲しい。