マレーシアのコタ・キナバルにあるキナバル山、4095m。
2015年3月上旬に5泊6日の日程で
キナバル登山を果たしてきた。
4000mを超える高峰登山は、アフリカのキリマンジャロ(5895m)登山
(頂上が火口のコンゴのニーラゴンゴ火山3470mにも登ったなあ)
以来だが、数えてみたらなんと45年ぶりの高峰登山だった
(歳がばれそうだ)。
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キリマンジャロが南緯3度、キナバル山が北緯6度、いずれも
赤道上に近い南国の高山である。
登る前に一番悩んだのは服装。
一泊するラバン・ラタ・ハット(標高3272m)までは、昼間歩き続けるので
熱帯の昼間、汗もかくし暑いはずである。頂上アタックは夜中だし寒いはずだ。
半ズボンに長ソックス、半袖シャツで登った。
これは正解。半そでシャツは汗でびっしょりになった。
案内には、「キナバル山は登山ルートもよく整備してありますので、
初心者でも楽に登山を楽しめます」と謳っているが、イメージより
きついコースが続くルートだった。
植物を眺めながら楽しく登山というイメージではなかった。
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朝9時過ぎに「ティンポホン」登山ゲート(標高1867m)を出発。
宿泊小屋まで6kmの行程だが、この間標高差1400m登ることになる。
平均斜度は13.5度。白馬栂池高原最上部をまっすぐ登り続ける傾斜となる。
このキナバル山の登山コースは、南斜面をほぼ直線に登るようになっている。
尾根道を歩くとか、山腹をトラバースするなどは、ほとんどない。
もっぱら直線的に、最初は木の階段、後半は石の階段を登り続けることになる。
神社の階段を何千メートルも登るようなものだ。
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山登りに備えて、自転車こぎや、コタキナバルの来てからも
街歩きなどで足を鍛えたつもりだが、斜度のきつい山道を足を上げ続けるのは
しんどいものだ。
最初は休みも入れて、1キロ平均40分(時速1.5km)もかければ、
ふつう5~6時間と言うが、4時間ほどで小屋までつくだろうと高をくくったが、
そうは行かなかった。
やはり、3000m(5.0km地点)を過ぎると、呼吸が苦しくなる。
酸素が足りない感じだ。
キリマンジャロの最後の登頂(4~5千mのアタック)のときも
高山病の症状に悩まされたが、3000mを超えると
酸素の圧力も下界の3分の2ほどに下がるようだ。
結局、最後の1kmに難儀をし、
小屋に着いたのは、2~3時どころか、5時になっていた。
ああ、しんど。明日の頂上アタックが思いやられる。
(後編に続く)