チェンマイで、ココナツ・オイルを買った。
低温絞りの100%エクストラ・バージン・オイルである。
肌につけても、食用にしてもいい。
タイはフィリピンと並ぶココナツ製品の生産国だ。
ココナツ・オイルは、べとべとする肌用オイルかと
思っていたが、それだけでもなさそうだ。
近年アメリカや日本でも、その栄養価の高さから
静かな人気が出ている。
あの高いココヤシの木の上に成る
堅~いココナツの実。
中の胚乳に栄養が詰まっているのも想像できる。
ヤシの木は、竹と同じく、珍しい単子葉植物の樹木だが、
枝も出ないし、幹が太らず、上へ伸びるだけだ。
どうしてだろう?
ココナツ・オイルは、固形胚乳から低温(40度くらい)で
圧搾し液体にしたものから、オイル分を分離して作る
(ちなみに、固形胚乳をそのまま煮込んで絞り出したのが
乳白色のココナツ・ミルクだ)。
ココナツ・オイルには、飽和脂肪酸の「ラウリン酸」が、
50%近く含まれる。
飽和脂肪酸(牛肉などに含まれる)だからと言って、
コレステロールを増やすわけでもないようだ。
このラウリン酸は、母乳の中に含まれ、抗菌作用、免疫力強化に
効果があるという。
いわば、ココナツオイルは、“南国の母乳”だろう。
また、不飽和脂肪酸の「オレイン酸」(オリーブオイルなどに多い)も
7%ほど含まれる。
動脈硬化、高血圧に良いと言われる。
ココナツ・オイルをお土産にだけでなく、
自分でも使ってみようか。