タイ語読み書き60時間集中講座(15)
ーー「声調一覧表」を作ってみよう!--
タイ語の声調は、各子音グループごと、
また声調符号が付くかどうかで変わってくる。
さらに、その言葉が短母音なのか長母音なのか、
開口子音が付いているのか、閉口子音がついているのか
によって、変わってくる。
つまり、各子音グループごとに、
①短母音だけの場合
②長母音だけの場合(前回のมาマーや ยาヤーの例)
③短母音に開口子音n,g,m,y,wが付いた場合
④長母音に開口子音n,g,m,y,wが付いた場合
⑤短母音に閉口子音k,t,pが付いた場合
⑥長母音に閉口子音k,t,pが付いた場合
で、声調が、つまりその言葉の抑揚が違ってくる。
これを、一覧で確認しておこう。
長母音だけ 長短母音+開口子音 特別母音 短母音だけ 短母音+閉口母音
高子音 昇声⤴ 昇声⤴ 昇声⤴ | 低声↓ 低声↓
中子音 平声→ 平声→ 平声→ | 高声↑ 高声↑
低子音 平声→ 平声→ 平声→ | 高声↑ 高声↑
長母音+閉口音 マイエーク付き マイトー付き マイトゥリー付き マイチャタワー付き
高子音 低声↓ 低声↓ | 落声⤵ 付かない 付かない
中子音 低声↓ 低声↓ | 落声⤵ 高声↑ 昇声⤴
低子音 落声⤵ 落声⤵ | 高声↑ 付かない 付かない
まず、中心となる中子音グループを見る。
多くが平声となる。
つまり、「長母音だけ、長短母音に開口子音が付いたもの、
特別4母音も含め」、いずれも平声である。
ついでに言うと、低子音グループも同様である。
一方、高子音グループだけは、昇声だ。
そして、短母音だけ、
または短母音に閉口子音が付くと、
高声になる(低子音も同様)。
高子音グループだけは逆に低声だ。
それと、長母音+閉口子音の場合と
マイエーク่付きの場合は、「低声」。
今度は、高子音グループがこれに同調。
低子音グループだけは、落声であり、
中子音グループとたもとを分かつ。
マイトー้付きは「落声」だが、
高子音グループはこれにも同調。
低子音グループだけは、高声である。
マイトゥリー๊付き(高声)と
マイチャタワー๋付き(昇声)は
中子音だけのもの。
面白いのは、マイトー符号้だ。
中子音の声調変化で、落声符号と習ったが、
低子音となると、高声になる。
マイトーの形が少し昔の電話機の形に似ている
ことから、「ロークラス(低子音群)の連中は
ハイテク電話を使いたがり、上中クラスの連中は
電話機をよく落とす」と、イメージしたものだ。
次回は、この声調一覧表に、
代表的な単語を入れて復習してみよう。
閑話休題。
タイ語の声調は厳格である。
述語が付くと変わるとかいうことはない。
日本語も「橋」と「箸」のように、単語に抑揚があるが、
日本語らしく優柔で、言葉の続きによって変化したりする
(タイ人は、日本語の学習で戸惑うようだ)。
代表的な例が、「日本」と「銀行」。
それぞれ独立していると、平声だが、
これがくっついて、「日本銀行」となると、
ほら、変わっているでしょ。
(16に続く)