タイ語読み書き60時間集中講座(19)
--子音グループの隠れた連携--
タイ語の学習をいろいろやってくると、
やはり、子音の高中低のグループ分けは
大事だなあと思う。
どのグループに属する言葉かによって、
声調が違うのだから。
逆に、昇声の単語だから、これは高子音グループの
文字を使った単語だなと見当が付くようになる。
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高中低と3つに分けたが、
今回の学習で学んだのは、
実は低子音グループは、
低子音その1グループ(LC1)と
低子音その2グループ(LC2)の
2つに分かれるということだ。
これは、タイ語の構造を理解するうえで
とても大事なことだった。
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その前に、42個ある個々の子音が、
どのグループに所属するかを覚える
「イメージ図」を提供しておこう。
まず、「高子音グループ」には、
10個の尻上がりになることが多い有気音が入る。
アルファベットで記せば、
kh,ch,ph,f,3つのs、2つのth、そしてhである。
卵のコー⤴・カイ↓ ขkh、 シンバルのチョー⤴・チン(グ)↓ ฉ ch、
蜂のポー⤴・プン(グ)⤵ ผph、 蓋のフォー⤴・ファン⤴ ฝ f、
虎のソー⤴・スワ⤴ ส s、休憩所のソー⤴・サーラー→ ศ s、
仙人のソー⤴・ルーシー⤴ ษ s、袋のトー⤴・トゥン(グ)⤴ ถ th、
台座のトー⤴・ターン⤴ ฐ th、箱のホー⤴・ヒー(プ)↓ ห hとなる。
これを、以下のようなイメージを描き、覚える。
“仙人が休憩所で、台座の上に座って、袋に入った卵を
蓋の付いた箱に入れようとしています。
彼は、虎にシンバルを叩かせ、蜂を追い払わせようとしています。”
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次に、「中子音グループ」。9子音が属す。
アルファベットで記すと、g,j,2つのd,2つのdt,b,bp,ohの9個となる。
ベースになる無気音である。息が出ない。
鶏のゴー→・ガイ↓ ก g、皿のジョー→・ジャーン→ จ j、
子供のドー→・デッ(ク)↓ ด d、冠のドー→・チャダー→ ฎ d、
亀のトー→・タオ↓ต t、槍のトー→・パタッ(ク)↓ ฏ t、
葉っぱのボー→・バイマイ↑ บ b、魚のポー→・プラー→ ป p、
金盥のオー→・アーン↓ อoである。
これの視覚的な覚え方は、以下のイメージとなる。
“冠をかぶった子供が、槍を手に、金盥の中の魚と亀を突こうとしています。
かたわらには、お皿に葉っぱを敷いて、チキンが用意されています。”
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そして、最後の低子音グループだが、
ここは、「LC1グループ」と、「LC2グループ」に分ける。
LCは、ロー・コンソナント(低子音)の略。
LC1グループは、有気音の13子音。
LC2グループは、有声音、つまり声帯にかかる10子音となる。
なぜ低子音グループを2つに分けた方がいいのかは、
後の声調の連携の所でわかってくる。
LC1グループに属する13の子音は、アルファベットで並べると、
2つのkh,2つのch,2つのph,f,s,4つのth,hの13個である。
水牛のコー→・クワーイ→ ค kh 、 鐘のコー→・ラカン(グ)→ ฑ kh 、
象のチョー→・チャーン(グ)↑ชch、 ブッシュのチョー→・チュー→ฌch,
脚付き盆のポー→・パーン→พph、 帆船のポー→・サムパオ→ภph、
歯のフォー→・ファン→ฟf、 鎖のソー→・ソー⤵ซs、 兵隊のトー→・タハーン⤴ทth、
旗のトー→・トン(グ)→ธth、 モントー夫人のトー→・モントー→ฑth、
老人のトー→・プータオ⤵ฒth、 フクロウのホー→・ノッ(ク)↑フー(ク)⤵ฮ hである。
LC1グループには、あまり使われない子音字が多い。
タイ語のキーボードで言えば、いわば‘裏文字’が、過半の7つもある。
よく使われるのは、ค khชchพphภphฟfทthの6文字である。
これは、以下のようにイメージ化して覚える。
“ブッシュの中、鐘のそばで、象と水牛が鎖につながれ休んでいます。
そこへ、フクロウを肩にした老人がモントー夫人を連れてやってきて、
なぜか脚付き盆に腰かけ、歯を磨き始めました。
はるか彼方には、兵隊を乗せた帆船が、旗をたなびかせてやってきます。”
(イメージはご想像ください)
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LC2グループに属する10の子音は、アルファベットで並べると、
2つのy,2つのn,2つのl,ng,m,r,wの10個である。
おや?どこかで見たアルファベットの音ではないだろうか?
そう、開口末子音5つn,g,m,y,wに、l,rが加わったラインナップだ。
LC2グループの低子音は、開口末子音として働くのだ。
そう言えば、中子音グループのk(g),t(d),p(b)と言った子音は
閉口末子音の提供グループだ(高子音、LC1も字面こそ違うが、
閉口末子音を提供している)。
こうして、LC2グループの特徴は、単に有声音というだけでなく、
開口末子音の提供グループとして認識される。
また、無気音の中子音グループは、
閉口末子音の主な提供グループであることがわかる。
LC2グループの10低子音は、以下のもの。
鬼のヨー→・ヤッ(ク)↑ย y、 女性のヨー→・イン(グ)→ญ y、
ネズミのノー→・ヌー→น n、 小僧のノー→・ネーン→ณ n、
猿のロー→・リン(グ)→ล l、 凧のロー→・ジュラー→ฬl 、
蛇のンゴー→・ングー→ งg、 馬のモー→・マー↑มm 、
舟のロー→・ルーワ→รr、 指輪のウォー→・ウェーン→ ว wである。
イメージとしては、以下のようになる。
“猿と蛇がスタートラインに並び、馬とネズミの競走が
はじまりました。
しかしそれに見とれている間に、凧をかかげ小舟でやってきた
鬼が、女の人と小僧をさらい、指輪を盗んでしまいました”
以上の子音グループが混じって「ゴーガイ表」を形成している。
ゴーガイ表の出だしの3文字は、「ゴーガイ、コーカイ、コークワイ」である。
中子音のg、高子音のkh、低子音(LC1)のkhである。
この発音が正しくされれば、タイ人から褒められる。
正しい発音は、「ゴー→・ガイ↓、コー⤴・カイ↓、コー→・クワイ→」である。
(最終回20へ続く)
ブログ主様らしい分析的な学習方、私も学校で大金注ぎ込む前に読みたかったです(^^;
タイ語の声調や発音は特別ですから、聞いてりゃ覚えるってもんじゃありませんね。
文字から理解せねば耳で聞いても分からないし、話すなんて無理です。
この後は特別ルールなんかがワンサカ出てきて、せっかく覚えた声調ルールがかき乱されますけど、何にしろ基本がマスターできてないと話になりません。
続編も楽しみにしてます。
自己流タイ語に限界を感じましたので、
基礎固めをしたいと思った次第です。
タイ語は、日本語よりがっちりした
構造を持っていると感じますね。
続編は?
日常語で、表現しにくいと感じたことを
これだという言い回しを載せてみたいですね。