カテゴリ:貿易・直接投資の動き( 37 )
北タイの果物ラムヤイ(ロンガン)の中国への輸出が増大する
ラムヤイ(ロンガン)は、北タイで最も食べやすく、
さっぱりとおいしい果物である。

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ラムヤイは、英語ではロンガン(竜眼)と呼ばれる。
皮をむくと、中の果肉に目玉のような種が含まれているからだ。
6~7月の雨季になると、街に出回る。

少し前に出るリンチー(英語でライチー)に似た
球状の果物だが(見かけはリンチーの方が土色の
ラムヤイよりいい)、味はリンチー以上にいい。

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@@@@@


タイと中国が、貿易面や人の行き来の面で、
急速に近づいている。
チェンマイなど北タイの街は、中国人の観光客で
一杯だ。

そして、中国向けのタイ産果物の輸出が伸びる中で、
ロンガン(ラムヤイ)の輸出も伸びている。

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先月、南中国に位置する広西省(正式には広西チワン族自治区)の
輸入業者へ、来年にかけて17.4万トンのロンガン、
額にして108億バーツ((400億円近く)の輸出が決まったと伝えられる。
広西省は中国でのロンガンの産地である。


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北タイはラオスを通じて中国南部と地続きであり、
物資や人の交流が増してきている。

ロンガンはおいしい果物だが、豊作になると値下がりが
著しく、生産者は泣く。
キロ10バーツ(36円ほど)を割ると、
政府が救済に入る。

中国向けに平均キロ62バーツほど(運賃が含まれるが)で売れれば、
ロンガン生産者への助けになる。
17.4万トンの内訳は、乾燥ロンガンが12.8万トン、4.6万トンが
生フルーツだ。


@@@@@

タイでは北タイ中心に、年間のロンガン生産高は
90万トンほどに上がってきている。輸出向けが
半分近くだが、中国への17.4万トンの輸出は大きなものになろう。


中国とタイとの結びつきがますます強まりそうだ。
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by ucci-h | 2014-12-11 13:55 | 貿易・直接投資の動き | Comments(0)
TPPの協議は進んでいるが、その内容はなぜ伝わってこないか
日本では新政権が年末に発足して、いよいよ
懸案のTPP(汎太平洋パートナーシップ)への
協議への参加も安部新政権のもとで新年からは
進みそうである。

問題は、TPPの協議に入るか、入らないかではない。
国内では、一度協議に入ったら足を抜けないといったような
思い込みもあるようだが、協議には早く参加して国益に
かなったことを主張すべきであろう。
もっとも、TPPの協議は、すでに15回行なわれている。

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折から、12月3日から12日まで10日間、協議参加国のひとつ
ニュージーランドのオークランドで、TPPのラウンド15(15回目の協議)
が行なわれた。
今回は、カナダとメキシコが参加し、11カ国参加者500人の協議となったようだ。

来年中の協定内容の締結に向けて、71のプレゼンがあり、議論が進んだというだけで、
知的財産権がどうなったのか、企業が被投資国を訴えられる権利がどうなったのか、
当該国の資本流入への歯止めはあるのかないのか、
何もニュースで出てこない。

一部漏れてくる断片的な情報から協議の進捗を推定するだけである。

いかに秘密裏に進める協定だからと言って、
これが民主主義国家群のやることだろうかという疑問が起こる。
ホスト国のニュージーランドでも、情報公開への声が上がっている。

この協定には、市場主義経済を最善と考え、
先進国大企業などの自由な活動を是とする考えが根底にあるはずだ。
市場原理主義だけではネガティブなことが出てくることは、
先のリーマン・ショックで懲りたはずだ(いや、懲りていない!?)。

懸念もいろいろある。

・パテント保護が強まり、中後進国での医薬品価格が高くなりそうだ。
・大資本企業に、投資先の国が訴えられるケースが増えそうだ
(訴えれたら闘えばいいのだろうが、その判断基準を把握しておく必要があろう)。
・著作権が厳しくなり、安いDVDじゃない、情報の伝達が阻害されがちになる。
・国際大手の金融機関による大量の資本流入を防ぎきれなくなる。

参加を考えているタイでも、懸念が消えていない。
 「オバマ大統領のタイ訪問でタイのTPP参加はどうなったか 2012-11-21」
  http://uccih.exblog.jp/17203702/

もちろん、これらの懸念のうち、実際は杞憂となるものも多いだろう。
しかし、秘密主義ではわからない。
協議に参加して、協定案内容を公にすることが、
まずは民主主義国家の政府の務めではないだろうか?

隠していれば、アメリカ大資本の陰謀だという
日本得意の陰謀説が広まるばかりである。

次回のラウンド16は、シンガポールで2013年3月4日~13日に
開かれる予定である。
ひとつ、日本の「内調」(内閣情報調査室)も忍者を雇って、
シンガポールの屋根裏部屋から情報をゲットしてもらいたいものである(笑)。

アメリカ主導のTPPの秘密主義への疑念が広まれば、
協定内容が中進国などにとってはハードルの高いものに
なりそうなので、中国が呼びかける「RCEP」(地域包括経済パートナーシップ、
アセアン10カ国、中日韓、インド、豪州、NZの11カ国)の方が現状をベースにし、
中進国などは背伸びが少なくてすみそうなものだけに、こちらのほうに
リードされかねないだろう。
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by ucci-h | 2012-12-21 12:18 | 貿易・直接投資の動き | Comments(0)
オバマ大統領のタイ訪問でTPP参加はどうなったの?
オバマ大統領のタイ訪問でTPPはどうなったのでしょう?
訪問前のコメントをいささか変えてみました。

再選された米国オバマ大統領は、外国訪問の第一弾として、
11月18日~19日にタイ、そしてミャンマーを訪問し、
その後にプノンペンで開かれた東アジア会議に参加した。

そして、タイでは、タイ政府がこの機会に
アメリカの主導するTPP(汎太平洋パートナーシップ)への
参加表明をオバマ大統領と行なう手はずと伝えられていた。

タイのTPPへの参加表明(正しくはネゴへの参加表明)は、
現在の参加国11カ国のうち、4カ国(シンガポール、マレーシア、
ブルネイ、ベトナム)がアセアン諸国であることを見れば
いずれは避けて通れないように見える。

 「日本で先延ばしされたTPPはアジアでは? 2011-5-21」
  http://uccih.exblog.jp/13623598/

TPPは、中国の参加さえ歓迎しているとも言われるが、
現実的に、今のところ現在の中国の参加は難しそうだ。

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もっとも今回のオバマ大統領のタイ訪問で、
タイのTPP参加が確定されたわけではないようだ。
タイも日本同様、理由は違うが、TPPに対する反対論、懸念論も
あり、タイ政府も、「TPPに参加するのではなく、TPPの協議に
加わる予定であり、内容が不利益なら取りやめればすむことだ」と
国内向けには言っている。

タイでの反対論は以下のようなものだ。
いわく、タイはサービス産業が未発展だからアメリカの金融機関に
席巻されてしまうと言うおそれ。
また、TPPはアメリカの中国封じ込めの戦略だから、これに
協力するものとなる、など。

タイが一番心配しているうちのひとつは、アメリカの
自国の医薬品産業保護政策だろう。
医薬品パテントの切れる時間をなるべく延ばし、
米国医薬品業の利益を伸ばすのが、米国の戦略の一つの
はずである。
そうなると、タイにおける安いジェネリック医薬品の流通が
細るリスクがある。

もうひとつは、資本流入の自由化だろう。
TPP締結の結果、外資が制限なしに流入してくるとなると、
タイの金融市場のコントロールが翻弄されると言う心配である。
金融面では、先進国と開発途上国が混じったTPPで
どう取り決めがなされるかが焦点だ。

いずれにせよ、このTPP協議、
はやく議論に参加して異論を唱えないと、米国の思うままに
進むかと思われる。
またアジア諸国の意向も反映しないTPPとなるなら、
先が知れたものになり、それこそ中国の逆襲を食いそうだ。

日本も、野田政権が最後をかけて、年内には
参加公式表明をしたいようであるが、さてどこまで
政治指導力があるのだろうか。腰が据わっているようには見えない。
早く議論に加わっていないと、いずれ自国の利益を
守れない約束に縛られるかもしれない。
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by ucci-h | 2012-11-21 16:27 | 貿易・直接投資の動き | Comments(2)
タイも表明かTPP(汎太平洋パートナーシップ)への参加
再選された米国オバマ大統領は、今週末(11月17~18日)に
タイ、そしてミャンマーを訪問し、その後にプノンペンで開かれる
東アジア会議に参加する予定だ。

そして、タイでは、タイ政府がこの機会に
アメリカの主導するTPP(汎太平洋パートナーシップ)への
参加表明をオバマ大統領と行なう手はずになったようだ。

タイのTPPへの参加表明(正しくはネゴへの参加表明)は、
現在の参加国11カ国のうち、4カ国(シンガポール、マレーシア、
ブルネイ、ベトナム)がアセアン諸国であることを見れば
避けて通れないように見える。

 「日本で先延ばしされたTPPはアジアでは? 2011-5-21」
  http://uccih.exblog.jp/13623598/

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もちろんタイでも反対論は強い。
いわく、タイはサービス産業が未発展だからアメリカの金融機関に
席巻されてしまうと言うおそれ。
また、TPPはアメリカの中国封じ込めの戦略だから、これに
協力するものとなる、など。

TPPは、中国の参加さえ歓迎しているとも言われるが、
現実的に、今のところ現在の中国の参加は難しそうだ。

タイが一番心配しているうちのひとつは、アメリカの
自国の医薬品産業保護政策だろう。
医薬品パテントの切れる時間をなるべく延ばし、
米国医薬品業の利益を伸ばすのが、米国の戦略の一つの
はずである。
はやく議論に参加して異論を唱えないと、米国の思うままに
進むかと思われる。

日本も、野田政権が最後をかけて、年内には
参加公式表明をしたいようであるが、さてどこまで
政治指導力があるのだろうか。
早く議論に加わっていないと、いずれ自国の利益を
守れない約束に縛られるかもしれない。

11月18日のバンコクが注目される。
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by ucci-h | 2012-11-14 18:15 | 貿易・直接投資の動き | Comments(0)
タイ最大の港レムチャバン港の能力倍増計画が出たが・・
タイの運輸大臣が、タイの最大の港レムチャバン港の
第3次拡張計画を公にしたのは、2012年6月なかばのことだ。
インラック首相もすぐに現地を視察している。

世界第20位のコンテナー取扱量
(20フィートコンテナー単位で年間560万個)を持つ
レムチャバン港は、以前紹介したように、日本のどの
港よりも大きいが、貿易量の拡大とともに
少し手狭になってきた。

 「レムチャバン港の規模知っていますか 2011-1-6」
  http://uccih.exblog.jp/12644433/

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と言っても、使用効率が悪く、貨物扱い能力の半分は
使われていないと言う説もあるが・・。

運輸省は、総額1200億バーツ(約3200億円)を投じて、
7年がかりで、埠頭を増やし、取り扱い能力を2019年までに
1080万個にほぼ倍増する計画を発表した。

レムチャバン港経由の荷物の貿易全体に占める
シェアは54%と、半分以上を占める。
残りは、24%がスワナプーム空港経由の航空貨物、
13%がバンコク港、10%が国境越えの陸路経由と
なっている。

レムチャバン港に、2000mの長さ、幅900mの埠頭を
作り、東北方面からの鉄道も乗り入れる。
道路も拡張し、パタヤとレムチャバンをモーターウエイで
結ぶ計画だ。

また、東のレムチャバン港と、西に今後できる予定の
ミャンマーのダウェイ港を結ぶ計画の一環にもなっている。

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レムチャバンは、バンコクの東の海岸沿いに
位置している。
この地域には、ラヨーン、マプタプートの工業地帯、
パタヤ、サメット島といった観光地、
そして従来からの漁業が共存している。
緑色のムール貝の産地だ。

このレムチャバン港の拡張計画に対しても、
漁業者、観光業からの環境汚染、補償問題に関して
クレームが多い。

漁業場の確保、収容土地の補償、観光発展への投資と
多重な配慮が求められるようだ。
当面は急がず、ガスを抜きつつ、タイらしくゆっくり進める
ことになるのだろうか。
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by ucci-h | 2012-09-26 18:30 | 貿易・直接投資の動き | Comments(2)
タイの鶏生肉EU向けに8年ぶりに解禁だが・・
タイのスパンブリで「鳥インフルエンザ」が発生し、タイの
主力輸出品であった鶏生肉が輸出できなくなったのは、
2004年初めのことであった。
もう8年も経過したことになる。
タクシン追放クーデターより2年半前だった。

その後、2009年2月まで、5年間、鳥インフルエンザは断続的に
発生し、鶏生肉の日本、EU向け輸出は禁止されてきた。
2005~6年頃は、タイ国内でもおいしい地鶏の焼いたのさえ
レストランのメニューから消えたりした。

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(バンコク・ポスト紙)

タイの鶏肉は、地鶏が多く、とてもおいしい。
タイには、人間の数の4倍近い鶏が暮らしているが、
鳥インフルエンザ発生前の2003年の2億5300万羽から、
2004年には6千3百万羽を処分したため、
2004年には、鶏の数は、1.8億羽へ3割減となった。

ここ3~4年、鶏の飼育をケージの中で行なうなど、
インフルエンザ感染の防止に努めてきた結果、
2009年2月を最後に、タイの鳥インフルエンザは消えた。

そして、2012年4月4日、EUは、この7月1日より
鶏生肉の輸入禁止を解く旨、タイに通知した。
9年間に及んだ輸入禁止の解除である。
タイ農務省は、EUと並ぶ鶏肉輸入大国、日本の解禁も待っている。

鶏生肉のタイからの輸出高は、鳥インフルエンザ発生前の2003年の
39万トンから、2005年にはわずか96トンに激減、昨2011年でも
2万7千トンあまりにとどまった。EU、日本、韓国の輸入禁止が大きい。

と言って、この8年に及ぶ禁輸のため、タイの養鶏業界・輸出業者が壊滅的
打撃を受けたかと言うとそうでもなさそうだ。
昨年8月紹介したように、生肉の代わりに鶏肉加工品が伸びてきたからだ。
 「タイから日本へ鶏肉とエビの話 2011-8-10」
  http://uccih.exblog.jp/14317156/

タイの鶏肉加工品(タイ産の串に刺さった焼き鳥を思い出すが)の輸出高は、
2003年15万トンと、生肉輸出量の4割ほどの量しかなかったが、
生肉の禁輸期間に伸び、昨2011年は43万5千トンにも達し、
過去の鶏生肉の輸出量を凌いできている。
加工品を含めれば、タイは世界でブラジルに次ぐ鶏肉輸出国だ。

当然、加工品の付加価値は生肉を上回るので、輸出金額も、
生肉禁輸の中でも伸びてきただろう。
2011年のタイの鶏肉の輸出額は、加工品43万トン中心に、
19億ドルほどに及んだようだ。
もっとも、工業化したタイの全体の輸出額の1%に過ぎないが・・。

タイでの鶏は、ガイヤーン(鶏の焙り焼き)、ガイ・ムアン(鶏の辛目のスープ煮)
と、東北部、北部の料理がおいしいが、
チェンマイでは、KFC(ケンタッキー・フライド・チキン)も、なぜか
人気がある。
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by ucci-h | 2012-04-16 09:33 | 貿易・直接投資の動き | Comments(1)
韓国からのタイへの直接投資は増えているが・・・
韓国は、タイとの相互の観光客の訪問で日本よりはるかに
近いことを書いたが、投資の世界でも、韓国企業のタイへの
投資が増えており、またタイもそれを求めている。

インラック首相が、日本を訪問した時は、確か洪水の再来の
懸念を払拭するのに一生懸命だったはずだが、
3月下旬の韓国訪問では、韓国資本のタイへの投資の奨励に
熱心だった。

韓国は、昨年2011年、35のプロジェクト、総額70.2億バーツ
(2.3億ドル)のタイへの直接投資が承認されたが(申請額は77.4億バーツ)、
今年、来年と引き続き、2年で120億バーツ以上の投資が期待されている
(実際はこれを上回りそうだ)。

韓国からは、電子、電機、金属部品、農産品加工といった分野が多い。
韓国ダス・テク社のソーラー・パネル、
タイのデーリム社と韓国ヒュンダイ重工との合弁の
ごみ焼却発電(ペチャブリに建設)10億バーツなどが新しい。

サムスン電子は、冷蔵庫の生産量を50%アップの年300万台に
増やすため、30億バーツ投資すると言う。
LG電子も、エアコン工場を拡張するため、10億バーツ投資する予定と言われる。

また最近増えている中小企業レベルでも、
韓国モカ・モールド社の2~3億バーツの投資、
サムウー社の自動工作機械製造への投資などが期待される。

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ソウルでの投資セミナーに出席した韓国の企業は520にのぼったが、
日本と違ってまだタイに疎いのか、タイの産業の発展ぶりに驚く投資家が多かったと言う。
BOI(タイ国投資委員会)のソウル事務所が出来たのは、まだ3年前だが、
韓国からの投資総額は、ここまで173億バーツに達したと言う。

もっとも、タイへの直接投資に関しては、日本がなおダントツだ。
昨2011年も年後半は洪水に邪魔されたが、それでも、
タイに対する外国からの直接投資総申請額3963億バーツ(132億ドル)のうち、
49%の1938億バーツは日本からだ。認可額だと57%を占めた。

2011年第2位の中国は、申請額で285億バーツと7.2%を占めた
(香港を含めると10.5%)。
第3位はEUで、230億バーツ、5.8%のシェア。
韓国は、77億バーツと、まだアメリカ並みの2.0%のシェアに過ぎない。
 「増大するタイへの海外中小企業の直接投資 2011-6-9」
  http://uccih.exblog.jp/13745252/

自動車産業を抱えている限り、タイへの直接投資のトップの
座は、しばらく日本が握っていようが、5年~10年たつと、
韓国や中国資本がもっと増えているのだろうか。
ちょうど、タイ各地のゴルフ場の韓国人、そして中国人の数のように。

もっとも、今の賃金大幅アップを機に、日本はじめ、
タイへの外国直接投資は、波が引くように減っていくのかな?
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by ucci-h | 2012-04-04 23:57 | 貿易・直接投資の動き | Comments(1)
変わるタイの宝石・宝飾品の輸出先
チェンマイのサンカンペーン方面にある大きな宝石店は、この
ハイシーズン、観光客で賑わっている。
同時期、2月9日(木)から12日(日)まで、バンコクで「第49回バンコク宝飾展」
が、25000人のバイヤーを集めて開かれたが、現在のタイの宝石の
輸出状況はどうなっているのだろうか?

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「タイ宝石・宝飾業者協会」(TGJTA)によると、
2011年は、先進国経済の低迷から目標の4000億バーツ(130億ドル)を
下回る3700億バーツに留まった宝石・宝飾品の輸出額は、
2012年は5~8%増の4000億バーツ達成と目論んでいる。

宝石・宝飾品は、タイの輸出品目の中で、
1位のコンピュータ部品、2位の自動車及び部品に次ぎ、
主要輸出品目の第3位に位置している。

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タイは、世界でも有力な宝石・宝飾品の輸出国だが、その市場は
徐々に変わって来ている。
今では、中国、インド、アセアン、中東といった新興国市場が、
全体の3割からさらに4割になってきていると言う。
伝統的な米国、EU市場は、それぞれシェア20%を割ってきている。
中国は、付加価値税を17%から4%に下げてきたので有望な市場だ
という(未確認)。

世界的な競争は年々高まっており、クオリティーが勝負となる。
タイの宝石・宝飾産業は、その工芸技術、デザイン力、設備において
いまだ引けを取らないと業界は自信を持っている。
しばらくは、タイの主要輸出品であり続けようが、
だんだん人件費も上がってくると、その後はどうなるだろうか。
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by ucci-h | 2012-02-16 11:00 | 貿易・直接投資の動き | Comments(6)
チャオプラヤ川の風物詩、タグボートに引かれるバージ(はしけ)が消えてゆく!?
バンコクを流れるチャオプラヤ川。
そこをタグボートに引かれて走る鉄製の平底のバージ(はしけ)は
バンコクの風物でもある。

しかし、ここ2ヶ月、チャオプラヤを走るバージの数は半減している。
タイのコメ輸出が政府の米価引き上げ策により半減しているからだ。

タイの輸出米の60~65%は、チャオプラヤ川をバージで下り、
チョンブリのシラチャーの西、シチャン島から海洋船舶に積まれる。
近年は、陸上コンテナ輸送が増えてきて競争になってきているが、
トレーラー数十台分に当たる1,300トンのコメを一気に運べる(また原油高騰やタイヤ
交換、賄賂にさらされない)バージ輸送の優位性は残っている。

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タイのバージ船は、第2次大戦中、進駐してきた日本軍が部隊への
食糧や銃器を運ぶための鉄製のバージを作ったことに始まる。
バージの製作所は、今でも昨年の洪水で被害を受けたチャオプラヤ川上流の
パトゥムタニやアユタヤに多い。

バージの操業者は、仕事が減っていま悩んでいる。
昨年は洪水でやられ、今はコメの輸送量の半減だ。
タピオカや砂糖もバージで運ばれるが、中国の需要減でこれらも冴えない。

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タイがこの調子で、世界最大のコメ輸出国の地位をベトナムや
インド、さらにはミャンマーに譲っていくとすると、バージ運送の将来は暗い。
あるバージ業者は、「将来は川につないで浮きホテルにすることを考えている」
と言う。

チャオプラヤ川の風景も変わっていくのだろうか。
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by ucci-h | 2012-02-12 13:55 | 貿易・直接投資の動き | Comments(0)
東南アジアの中でシェアを落とすタイへの外国直接投資
東南アジアの中で、シンガポールに次ぎ、2番目にあった
タイの投資先としての地位が揺らいでいる。

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英エコノミスト誌の「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」の
調査によると、2004年~2009年まで6年間は、東南アジアの投資先として、
17%のシェアを占めていたタイは(トップはダントツでシンガポールの44%)、
2010~11年の直近の2年間で、そのシェアを6%と大きく落としている。
逆に、インドネシアが13%から21%へとシェアを上げている。
2010~11年には、マレーシアの12%、ベトナムの10%にも後塵を拝する
ことになった。

このタイの大きな落ち込みはもちろん、両年に特殊な要因があったからだ。
2010年は首都バンコクの動乱があったし、2011年は大洪水だった。

タイ投資庁(BOI)の統計数字を見ても、直近は2010年までだが、
タイへの外国資本の直接投資は、2005~7年の5000億バーツ(167億ドル)の
水準から、2009年は3500億バーツ、2010年は2750億バーツと下がっている。

全体の4分の一を占める電子産業についても、
サムスンや東芝が研究所をそれぞれベトナムやインドに建てるなど、
近隣諸国への移動も見られる。

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動乱と水害という一時的な要因だけならいいが、
水害防止対策が十分取られたかということと、
労働力が不足し、しかも最低賃金など大幅に上がると、
中期的にも、工場立地としてのタイの魅力が薄れていくのではと
心配されている。

今後数年、タイは外国からの直接投資のシェアを挽回できるのだろうか。
タイの企業も、再び最低賃金300バーツへの一気の引き上げの
延期を求めている。
水害防止対策は、今のところ小出しである。
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by ucci-h | 2012-02-05 17:35 | 貿易・直接投資の動き | Comments(0)
  

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
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