カテゴリ:タイの株式市場と企業( 40 )
タイ航空の黒字転換で動意づくタイの株式市場
長らく低迷してきたタイの株式市場に、
2016年2月下旬に入り、しばらくぶりに
動意が見えてきた。



SET(タイ株式市場)指数は、2月の3連休前の
19日(金)には1,320と1,300台に上昇し、1週間で3.4%上げた。
1日平均の売買代金も423億バーツ(1270億円)と
500億バーツ近くに増えてきた。



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昨年2015年1年間、タイの株式市場は、
ほぼ下げ続けた。
SET指数は、15年2月高値1,615から16年1月の安値
1,244へ1年間で23%の下落だった。



1,200台前半というのは2014年初めのボトム(1,224)水準だが、
長期化する景気の低迷を反映して、
株式市場の停滞が続いてきた。



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中国の景気停滞、先進国の需要不足、さらには
前政権のバラマキ政策の後遺症や商品市況の低迷と
四重苦となると、外需主導型のタイ景気は沈滞から抜け出せず
(3年連続で輸出額が伸びなかった)、
連れて、株価の基礎となる企業収益も伸び悩む。



昨2015年のタイの上場企業の企業収益を見てみると、
第3四半期までの9か月間の比較だが、
主要8産業553社の比較で、税引き利益は
前年2014年の同期間に比べ26%の減益になっている。
株価下落が、企業減益を映した形だ。



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2014年の11%減益に次ぐ2年連続の減益になりそうだが、
2014年はエネルギー・石油化学が足を引っ張ったのに比べ、
2015年は、エネルギーのさらなる減益に、鉄鋼、運輸(主にタイ航空)の
赤字が加わり、“常勝”銀行業も減益になるなど、減益幅を拡大しそうだ。



従って、株価も下がったが、企業莉益も下がっているので、
タイ株式のPER(株価収益率=株価÷一株利益)も割安になってはいない。
現在の実績PERは19倍ほど。歴史的に14倍以下ほどにならないと
割安とは見えない。



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ここ1週間の市場の上げの主役はタイ航空(THAI)であろう。
過去6日間の連騰で、8.05バーツから11.90バーツまで
5割近くも上げた。


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この原油安で旅行の盛んな中で、タイ航空は昨年は
史上最高に近い赤字を垂れ流してきた。
国家企業の弊害が出て、コスト削減を余儀なくされる事態となった。



ところが、この2月下旬に発表された第4四半期の損益は、
40億バーツの税引き黒字に転換。これで2015年の年間最終赤字は
140億バーツ(420億円)ほどに減り、2014年の156億バーツの赤字を
かろうじて減らすこととなりそうだ。



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今2016年は、タイの企業収益はどこかの四半期で
底を打つかもしれない。
収益への寄与度の大きい産業を並べると、
タイはエネルギー・電力と銀行業が双璧で、
そのあとに通信業、石油化学、そして
不動産開発、建設資材、商業、食品業、運輸業などが來る。



多くの業種が2年間伸び悩んだので、今年中に
底を打つかもしれない(または3年連続減益?)。



航空業(運輸業)が、2016年黒字化するならば、
全体の企業収益動向にプラスの影響を与えよう。
また、タイは原油ガス輸入国なのに、
エネルギー価格の低迷は、企業収益全体にマイナスに
働いているようだ。意外に感じられる。



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2月下旬の株価動意では、やはりタイ市場を動かす
外国人投資家が買いに回っている。
1週間で62億バーツ(190億円)の買い越しとなっている。



過去1年の株価の下落で、PERこそ下がらなかったが、
タイ企業の配当利回りは上昇している。
5~6%(中には7~8%)の銘柄が目立つようになり、
折からの低金利の中、タイの証券会社は、高配当を魅力に
株を勧めているようだ。



確かに、企業収益が底打ちし、株価の下落も限られてくるなら、
5~6%の利回りは魅力であろう。
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by ucci-h | 2016-02-24 01:41 | タイの株式市場と企業 | Comments(0)
下落したタイの株式市場
バンコクの中心街エラワン廟で8月17日午後7時前に起こった
爆弾事件は、外国人を含め20人以上の死者を出したが、
翌18日には、低迷していた株式市場にもショック安をもたらした。

18日のSET指数は、2.6%下落、1400を割り、1372ポイントへと
下がった。
6月まで1500近辺をなんとか保っていたタイの株式市場も
7~8月にはいっこうに回復の気配の見えない経済に嫌気をし、
1400レベルまで下がってきていた。

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1400割れは2014年12月に一度あったが、株価の水準としては、
2014年3月ごろのレベルとなった。なお2014年1月の底値は
1208ポイントだった。

2015年2月の高値1616ポイントからの下げは、
半年強でマイナス15%となってきたが、本格的底入れの経済の芽は
まだ見えない感じだ。

中国の経済が底入れしたり、為替が安くなりタイの輸出が、
コモディティー価格のアップと合わせ伸びて行ったり、
国内のプロジェクト開発が目覚ましく伸び始めたりなどが
期待されるが、まだ少し時間がかかりそうに見える。

なお、為替バーツは、年初来、タイ株式の外国人の15億ドル売り越しに
見られるように、対ドルで7.7%下落、今や1ドル=35.6バーツとなっている。
対バーツで下げ続けた円も底入れたようだ。
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by ucci-h | 2015-08-21 12:09 | タイの株式市場と企業 | Comments(2)
タイの株式市場は、高いのか、安いのか?
2014年9月、日本の株式式市場は、
円安を背景に再び高値に挑戦して来たが、
タイの株式市場は、2014年になって上がり、
過去の高値近くまで来た。
ここ数年の動きを振り返ってみよう。

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SET指数で見ると、
昨年2013年5月のピーク1,643ポイントから、
今年2014年1月のボトム1,230ポイントまで、
昨年後半は、ほぼ半年で、-25%の調整を行なった。


その前、2011年10月の底値862ポイントから、
タイ貢献党政権下の好景気の時期の2012~13年前半に、
1年半で90%も上がったあとの、昨年後半は調整期だった。

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タイ貢献党政権のポピュリスト政策の祭りの後は、
2013年後半から2014年にかけては、
経済にもマイナス面が残り、GDPも伸びず、
企業収益も伸び悩みに入っていた。


なので、今年1月の時点では、調整幅(-413ポイント)は、
その前のラリーの上げ幅(+781ポイント)の半分強に達し、
もう少し調整が続くかと思われた。

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しかし、今年の初めにそこを打った相場は、
この9月の1,584ポイントまで、9ヶ月間で
+354ポイント、29%上昇し、
2013年5月の史上最高値まであと59ポイントに迫った。


株式市場には、不思議に半年くらい先の先見性がある。
年初の底入れ時点では、インラック政権も行き詰まり、
年央あたりには政権交代など変化が訪れると読んでいたことになる。
事実、クーデターが起き、インラック政権が去ったのは、5月下旬だった。


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今年のラリーの背景には、軍政権に代わり、
経済の立て直しが図られようとの期待が大きくある。
前タイ貢献党の経済失政から見れば、まともな
政策を展開していけば、経済成長は回復するだろう。


もっともここにきて、上げ相場も一服している。
軍政権のハネムーンの時期が終わったというより、
株価は3割近く上げたが、企業収益が十分ついてきていない。


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SET(タイ証券市場)上場全銘柄の加重平均指数である「SET指数」の
実績PER(株価収益率)は、現在18.2倍にまで上がってきている。
2013年1~4月に高値を付けに行った時のPERが、19.2~18.2倍だった。
予想利益ベースのPERでも、年初の10倍ほどが、15倍ほどに上がってきたと見られる。


一方、2011年9~11月の底値圏の実績PERは、10.9~11.7倍と
低かった。2014年1月の底値の時は、14.3倍。


2003年以降の12年間ほどのタイの株式の評価をたどってみても、
2008~2009年のリーマン・ショック時の混乱
(PERは6.3倍から27倍と、株価の変動により大きく振れた)を
除けば、おおむね10倍から19倍のレンジ内で展開してきている。


現在のタイの株価の評価は、企業収益の向上を
やや先取りした水準に来ている。


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利益水準と株価水準の比較のPERで気になるのは、
タイの新興市場「MAI」市場のPERである。
MAI市場(代替投資市場の略)は2004年に発足した
上場基準の緩やかな、いわば2部市場。

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中小企業中心に105社ほどが上場されている。
時価総額は、現在3,350億バーツ(約1.1兆円)と、
第1部市場の14.2兆バーツ(約46.8兆円)の2.4%に過ぎないが・・。


このMAIインデックスの実績PERが現在80倍という高さに達してきた。
年初来+97%と、ほぼ倍の値上がりをした。


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MAI市場の上場企業はまだ利益に出ていない会社もあり、
全体のPERは高くなりがちだ。PER100~200倍台の銘柄も見られる。
それでも、2004~2012年の間の実績PERは、7~22倍ほどで来た。


2013年前半になって、1部銘柄は買い進まれたので、個人の資金
中心にMAI市場に流れ込み、PERは、2013年5月の1部市場のピークに向け、
30倍から34倍へ上がり警戒信号を発していた。


その後の調整で20倍台後半に落ち着いたが、
今年の年初来の上げで、30倍→40倍→50倍→80倍へと
駆け上がったことになる。
2014年前半のMAI上場企業全体では減益である。


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株価の先行きは神様しかわからない。
今後、タイの株式市場は、企業収益が株価水準に追いついていくのか、
はたまた企業収益が伸びず、株価は調整場面を迎えるのか、
年末から来年にかけては、やや警戒しつつ見て行きたい。
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by ucci-h | 2014-09-18 20:22 | タイの株式市場と企業 | Comments(2)
タイの富豪番付に見るタイの産業絵図
6月4日に経済雑誌「フォーブス(タイランド)」に
タイの富豪・資産家トップ50のランキングが出た。
タイの産業の映し絵でもあるので、日本と比べつつ、
ポイントを紹介したい。

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トップには、「セントラル・グループ」のオーナー、
チラティバット家が、過去4年トップだった
農業・食品の「CPグループ」のオーナー、
ダニンを抜いて、躍り出た。

 「チェンマイにセントラル・フェスティバルがオープン 2013-11-15」
  http://uccih.exblog.jp/19964871/

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セントラル・グループの売り上げはほぼ70億ドル
(7100億円)。不況の中で27%も伸びている。
グループの中では、「セントラル・リーテイル」の
資産がリード役になっている。
各地にショッピング・センターを展開し、
セントラル・デパートや、ロビンソン・デパートも持つ。

 「展開を加速するセントラルのショッピング・センター 2011-6-21」
  http://uccih.exblog.jp/13842229/

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2位のダニンのCPグループは、
昨年160億ドル(1.63兆円)を投じて、
タイの倉庫型小売り「マクロ」と
中国の「ピンアン保険」の大型2件の買収を
行なった(借入れも110億ドル)。

 「国外でも拡大を狙うCPフーズ 2012-1-16」
  http://uccih.exblog.jp/15281710/

 「タイ流通業の巻き返し、セブンイレブンのマクロ買収 2013-4-26」
  http://uccih.exblog.jp/18648017/

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第3位には、タイのビールのトップ「チャーン・ビール」の
創業者チャルーンが入った。
今では、チャーン・ビールの「タイ・ベバレッジ社」は、
シンガポールのビール・飲料のフレイザー&ニーブ社も
傘下におさめている。

 「タイの食堂からペプシが消えて4ヶ月 2013-3-20」
  http://uccih.exblog.jp/18374665/

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4位には、栄養ドリンク「レッド・ブル」の2代目、
チャラーム・ユーウィッタヤーが入った。
2012年9月には、息子が車で人を死なせて、
つまらないことで話題になった。

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その他では、
もっとも伸びたのが、第6位に入った
「タイ生命保険」(業界3位)の創業者バニック。
2013年9月に日本の明治安田生保に株式の
15%を売却し、700億円(225億バーツ)強を
手にしたといわれる。


第7位には、ビールの老舗「シンハ・ビール」の4代目社長
サンティが入っている。
姪が「農村の選挙民は教育されていないので、
選挙制度には信頼が置けない」と昨年発言し、
赤シャツグループからシンハ・ビールのボイコットを
受けた。


そして第10位には、その赤シャツ隊の支持を受ける
タクシンが入っている。少し資産を減らしてはいるが。


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こう見てくると、飲料、ビール、食品、小売り、デパートと
いった消費関連の創業者がトップに多く見られる。
タイの消費水準の上昇を写したものだ。
セントラルの新しい“センタン・フェスティバル”などは、
レストランや食品ともに、かつてのタイに比べれば、
高級価格路線になっている。


1位から4位までの資産額は以下の通りとなる。
1位 4140億バーツ(129億ドル)
2位 3748億バーツ(117億ドル)
3位 3683億バーツ(115億ドル)
4位 3227億バーツ(101億ドル)


いずれも100億ドル以上、1兆円以上の資産である。
4者合わせて、1.48兆バーツ(462億ドル)にものぼる。


なお、同じフォーブスによる日本の長者番付の
トップ4は、以下のようになっている。

1位 ソフトバンク創業者 孫正義 184億ドル
2位 ユニクロ創業者 柳井正 179億ドル
3位 楽天創業者 三木谷浩史 93億ドル
4位 キーエンス創業者 滝沢武光 66億ドル

4者合わせて522億ドル。経済規模の小さい
タイの資産家が日本に迫っている。


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タイのトップ50の資産を合わせると、3兆6300億バーツ
(11.3兆円)。
タイのGDP(2013年11.9兆バーツ)の30%に
匹敵する。


タイは経済格差の大きな国だが、
金持ちの資産は、桁違いだ。
トップ50人の一人平均の資産は、
726億バーツ。邦貨に換算すると2250億円となる。
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by ucci-h | 2014-06-15 18:31 | タイの株式市場と企業 | Comments(0)
タクシン・シナワトラ系の株式とは?

タイの反政府派のタクシン派政権への矛先は、

2014年2月下旬になって、

タクシン関係の企業の株式に向かっていった。


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このため、タクシン関係と目される株式の値下がりが

目立って来たりしていた。

タクシン・シナワトラ関係の企業はいったいどんなところ

なのだろうか?



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一番有名なのは、「シン・コーポレーション」だろう。

中国系タイ人のタクシンが、1986年に携帯電話の

「AIS」(現在ではシェアトップ)を作り、蓄財のきっかけとした。


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これらIT関連の事業をくくる会社として、「シナワトラ・コンピューター会社」は

1990年に公開されたが、その後1999年にシン・コーポレーション

(シナワトラの頭文字、シンを取った)となった。



現在の株式市場でのシンボルは、2011年から

シナワトラ色をなくすべくか、「イン・タッチ」(証券コード:INTUCH)に

変わっている。


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持株会社シン・コーポレーションは、

傘下にIT・通信関連の企業を持つが、

最大のけん引役になっているのは、タイの携帯電話のトップ

「AIS」(アドバンスト・インフォ・サービス、証券コードADVANC)である。


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1986年にコンピューターのレンタル会社としてスタートした

当社は、1990年に無線携帯電話サービスを始め、

今では、3500万人の顧客を持つ、タイで一番の携帯電話会社と

なっている。



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シン・コーポレーションは、AISのほかにも、

テレビ局の「ITV」(シン・コープが52.9%出資)や、

衛星の「タイコム」(THCOM、シン・コープが41%株式所有)、

またその他E-ビジネスに、出資している。


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インラック現首相が、政界に担ぎ出される前に社長をしていた

不動産投資会社の「SCアセット」(SC)も傘下にある。


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また、タクシンの妹ヤオワパの嫁ぎ先であるウォンサワット家

(旦那のソムチャイはタクシンのあと一時首相を務めた)が

29%の株式を持つ電子機器の「M-Link Asia」(MLINK)も

反政府派の標的とされた。


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また、シン・コーポレーションは、2006年、タクシンが首相時代に、

LCC最大のエア・アジア(マレーシア)との合弁会社

「TAA」(タイ・エアアジア)に50%出資した。


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今でもなお成長途上にあるTAAのタイ側55%のうち

49%(全体の27%)をシン・コーポレーションが所有している。



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シン・コーポレーションについては、タクシン首相が

10月のクーデターで追われた2006年初めの

株式のシンガポールの国営投資会社テマセックへの

売却で問題になった。


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株式譲渡益の非課税は、法律上問題なしとしながらも、

道義的問題となった。

さらに、国の通信会社を外国資本の手に渡したことも

問題とされた。この年のタクシン追放の遠因となった。



 「タクシンの子供らに対する脱税容疑のゆくえ 2011-8-19」

  http://uccih.exblog.jp/14376664/



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現在(2014年3月4日現在)の株式保有について見れば、

シン・コーポレーションの株式(トータル32億株)は、

シンガポールのテマセック系の「アスペン・ホールディングス」が

41.6%を持っている。


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また、AISは、シン・コーポレーションが40.5%所有しているが、

シンガポールの「シン・テル」(シンガポール・テレコム)の投資会社が

23.3%出資している。

なお、シン・テルの52%は、テマセックの所有だ。



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テマセックは、2006年1月にタクシンから

シン・コーポレーションの株式の96%を

一株49.25バーツで譲り受けたが、現在70バーツしている。



昨2013年に、テマセックは、保有株を96%から41.6%に減らし、

おそらく500億バーツ(1500億円)を超える実現益をあげたはずだ。



そして今度は、テマセックは、持株をシン・テルに

譲ることを考えていると噂されている。

同じシンガポールの中での動きだが、

これが成されれば、シンガポールの電話会社が、

タイの携帯トップのAISの株式を、直間合わせて、

40.1%(23.3%+40.5×41.6%)所有することになろう。



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シン・コーポレーション、AISの株式は、

すでにシノワトラ家(タクシン一族)の手を離れているものの、

AISと言えば、タクシンと連想される。



反政府派はタクシン系企業のボイコットと

息巻くが、具体的に製品ボイコットなどが出来るわけでもない。

一時的な騒ぎで収束しそうだが・・。


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タクシン・シナワトラ一族は、フォーブス誌によれば、2013年も、

17億ドル(1700億円)の資産を持つ、タイで第6位の大富豪である。

ちなみに、第1位と第2位は、それぞれ、126億ドルと106億ドルと

飛びぬけた資産を持つ、CPグループの統帥ダニンと、チャーン・ビールの

チャルーン(今ではシンガポールのフレーザー&ニーブの会長)である。





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by ucci-h | 2014-03-31 00:27 | タイの株式市場と企業 | Comments(0)
安値引けで終えたタイの株式市場の来年は?

2013年5月半ばに、1632ポイントの高値をつけた

タイの株式指数SET指数は、その後予想通り下げに入り、

2013年末、政治的対立が解決されない中、

1286ポイント(-21%)と、1300を割り、

8月半ばにつけた安値と面合わせで、この1年を引けた。

外資の影響の多いタイ株式市場だから、バーツも下がっている。



 「加熱する株式市場どちらが正しいのか 2013-2-18」

  http://uccih.exblog.jp/17850537/ 


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高値を付けに行った過程はわかりやすかった。

株式市場で外国人投資家を中心とする主力株の買上げは

すでに終わり、今年第1四半期の買いの中心は、

個人の小型株投機に移っていたからである。



現在の1300水準は、加熱ラリーのスタート水準だから、

相場の過熱感はなくなったことになる。

当面、この1250水準の2点安で持ちこたえられるのか、

それとも2012年の1200水準、2011年の1100水準まで

行ってくるのか注目される。



相場の割高感はなくなってきたが、

2014年の景気動向とこれに伴う企業収益の動向が

注目される。

企業収益がネガティブな伸びしか見せないと、

割安感も消えてしまう。



 「やはり下がってきたタイの株式市場 2013-8-26」

  http://uccih.exblog.jp/19536841/ 



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政治対立は、‘いつも来た道’だから、あまり驚きはないが、

タイ貢献党の経済政策(自動車販売奨励策やコメ国家管理政策)の

後遺症が、経済成長の鈍化と国民の債務増加を心配させる。



来年の経済成長は低い数字が見込まれるが、

企業収益の動向がどう出てくるか。

それにより、株式市場の底入れがなお先かも知れない。



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by ucci-h | 2013-12-29 02:18 | タイの株式市場と企業 | Comments(3)
やはり下がってきたタイの株式市場
タイの株式市場の下落が目立ってきた。

今年に入り、すでに過熱気味になっていたところに、
米連銀の金融緩和策の縮小懸念から来る
外資の引き上げ懸念、
そこにいよいよタイの景気減速が意識され始めたので、
株価は下がってきた。

 「先行き懸念されるタイ経済 2013-7-24」
  http://uccih.exblog.jp/19326922/

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タイの株式市場のSET指数は、2013年5月下旬の高値1646から
6月下旬の1364まで、外資引き上げ懸念で、
1ヶ月強で282ポイント(17%)急落したが、
7月に戻した後、8月下旬ここにきて、景気減速懸念で
再度下落、8月23日(金曜日)現在1338と、6月下旬の安値を
下回っている。

 「加熱するタイ株式市場 2013-2-28」
  http://uccih.exblog.jp/17850537/

この結果、年初5ヶ月間の上げ(多分にバブル分があったと見える)、
+18%(1392→1646)をすっかりそぎ落とし、
昨年10~11月のスタート台1300前後に近づいている感じだ。

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今後の相場は神様にしかわからないが、
この1300前後で落ち着くか、1200水準(2012年)、または
1100水準(2011年)まで下がるかは、
今後の企業業績次第だろう。

株価が下がってきたので、タイ株式の平均実績PERは、14.7倍、
利回りは3.15%となってきた(いずれもタイ証券取引所の数字)。
それでも、なお企業業績の順調な伸びを前提とした評価のように見える。

タイ経済の伸び悩みに伴って、さすがの企業業績も伸び悩んでくるのか、
それとも興隆するアセアン経済圏の中で強さを発揮するのか、
年後半のタイ企業の業績動向が注目される。
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by ucci-h | 2013-08-26 11:48 | タイの株式市場と企業 | Comments(0)
タイは世界一の女性経営者の国!?
「女性の力が世界経済を引っ張っている!」とでも言える
数字が、1ヶ月ほど前になるが、2013年3月8日の「国際婦人デー」に、
「グラント・ソーントン国際ビジネス・レポート」で発表された。
グラント・ソーントンは、1980年に英米などのアカウンタントが作った
ロンドンにある非営利の独立会社である。

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このレポートによると、
世界の企業における女性のシニア・マネジメント(CEOや専務、常務などの
企業のトップ・クラス)の割合は、2011年の20%から、
今や24%に上がって来ているという。
企業のトップ・クラスの4人に一人が女性というのが世界の平均に
なっているということだ。

女性の割合が最も多いのは、CFO(財務担当役員)、
逆に最も少ないのは、CIO(情報担当役員)だという。
業種別で見ると、一番女性経営陣の多いのは医療産業(45%)、
少ないのは建設・鉱業(19%)だという。いずれも想像がつく。

http://www.gti.org/files/ibr2013_wib_report_final.pdf

ここで面白いのは、先進国よりも、途上国の企業の方が、
女性のトップ役員の割合が多いことだ。
国別でトップは、中国の51%。続いてポーランドの48%、
ラトビア、エストニアなどのバルト3国が40%ほどで続き、
6位にフィリピンの37%(グルジアも)、8位にタイの36%、
9位にベトナムの33%が入っている。

フィリピンやタイやベトナムは、3人に一人は、女性の
シニア・マネジメントだ。
アセアンは、シニア・マネージメントにおける女性の比率で、
世界の平均を上回る32%である。
ブリックス4国は、28%と平均以上。
G7先進国は21%と低い。

逆に、女性の比率が低いのは、よく知られた日本の7%(44カ国中44位)を
最低に、42位オランダの11%、41位スイスの14%、38位イギリスの19%、
37位アメリカの20%と、先進国が目立つ。
もっとも、女性を外に出したがらないインドも、途上国だが、19%だ(39位)。

日本は、41位のスイスに比べても半分で、14人にひとりしか女性はいない
(日本は、女性は影で男を操っているのかもしれない・・・)。

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トップのCEO(社長)一人を見ると、
世界一は、タイランドの49%である。
どういう調査の仕方をしたか判らないが、タイの企業は2人にひとりが女性である!
今は、首相も女性だが・・・。
2位はデンマークの45%、3位はドイツの40%(ここも首相が女性だ)、
4位ラトビアの38%、そして以外や、5位に日本が29%で入っている。

日本は、経営陣と言う集団では女性は少ないが、CEOになると
けっこう女性社長はいるということだ。3.4人にひとり。
私事で恐縮だが、うちの娘も親友の女性も、小さな会社のCEOをやっている。
いわゆる起業での女性トップは多い。日本も捨てたものではない。

薀蓄くさくなるが、マネージメントの語源は手綱をとること。
フランス語で家事は、「メナージュ」。
人間関係をうまくまとめ、これをさばくのは、家事に長けた女性に
向いた仕事なのかもしれない。

逆に、女性社長の少ない国は、
トルコの2%をボトムに、英国、ポーランド、香港、インドと
いった国々が4%と低い。
伝統的な男性社会のイギリス、女性を出さないインド、なんとなく判る気がする。

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最後に、ボード・メンバー(取締役会)における女性の比率。
世界平均は19%だが、
トップ5は、ロシア37%、タイ35%、フィリピン34%、
ベトナム30%、ラトビア30%と、ここでもアセアン諸国が目立つ。

逆に低いのは、
日本7%、スイス7%、UAE12%、マレーシア12%、ブラジル13%となる。
マレーシアは、シニア・マネージメントの比率では平均以上の26%あったが、
ボード・メンバーでの比率になると、アセアンの国なのに、なぜか低い。

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女性の経営陣の比率が高い国ほど成長しているというべきか。
成長力の高い国ほど、女性のマネージメント参加比率が
高いというべきか。それとも、たまたまのことだろうか。

タイは、CEOの比率で、世界トップの49%、
ボード・メンバーの比率で、世界第2位の35%、
シニア・マネージメントの比率でも、世界8位の36%と高い。

タイは、身近な食堂を見ても、サロンを見ても、マッサージ屋を見ても、
女性が働き者である。男は寝ているのが多い。
企業トップでも女性が活躍している世界トップクラスの国となる。
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by ucci-h | 2013-04-11 21:58 | タイの株式市場と企業 | Comments(0)
加熱するタイ株式市場、証券会社社長が正しいのか、財務大臣が正しいのか?
タイの株式市場と不動産市場は、外資の急激な流入と
バーツ高を引き金に、バブッて来ている。

今年に入ってからのバーツ高は急速だが、
バーツ買いは、いつものように遅れて、その分一挙に
やってきた。

タイの経済ファンダメンタルズとインフレ状況は昨年から
良いのだから、すでに昨年から、シンガポール・ドルや韓国ウォンの
ように、もっと強まっていても良かったはずだ。

しかしお金は生き物だ。
比較的安定した通貨から買われてゆく。
為替市場では、数次にわたる米国の金融緩和策の下でも、
緩やかだったタイ・バーツへの買いは、遅れてやってきた。

1月2日のアメリカでの財政の壁の回避(減税の延長)で
バーツはドルに対していっそう上がった。
昨年9月初めには1ドル=31.3バーツほどだったのが、
この2月はじめには29.75バーツへ。5%の上昇。

5%と言っても、18ヶ月ぶりのバーツの高値。
2008年はじめの史上高値29.35バーツまで指呼の間だ。

1月半ばにアベノミックスの金融緩和が顕著になった日本円に
対しては、9月はじめの1万円=4千バーツだったのが、
今の3200バーツまで一挙に円安バーツ高になった。
20%の変化というのは、なんとも大きい。

アセアン諸国の中でもトップ級の為替バーツ高は
タイの経済界にも混乱を与えている。
やれ市場介入せよとか、金利を下げろとか経済界は
やかましいが、タイ中央銀行は、今のところ無駄な動きを
するつもりはないようだ。

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タイの株式市場と不動産市場は今や
バブルだと書いた。

なぜバブルか?
為替市場と一緒で、タイの株式市場も外資の流入で
押し上げられた。
短期の外資の多くはタイの国債に向かうが、株式市場への
インパクトも大きい。

しかし、すでに外資の多くは、主力株中心の
買い上げを終えている。
2月にはいって以降、外国人投資家は売り越している。
今の市場で上がっているのは、値動きの派手な
中小型株だ。

2013年2月、タイの株式指数SET100は、
1500を越え、18年ぶりの高さになっている。
1500ポイントをつけたのは、バーツ危機以前の
1994年11月(94年1月が史上最高値の1754ポイント)。
タイの株価は、1年前に比べ、4割近く上がっている。

 「15年ぶりの高値をつけたタイの株式市場 2012-9-9」
  http://uccih.exblog.jp/16779729/

タイの株式のオーバー・バリュエーションは明らかだ。
SET(タイ株式取引所)のデータによれば、2月15日現在、
史上の実績PER(株価収益率)は19.6倍と、すでに20倍近い。
配当利回りも2.6%に低下している。
PBR(株価簿価倍率)も2.6倍と上がってきている。

タイの証券会社アジア・プラス証券のコンキアット社長は、
市場は投機化しているので注意するよう呼びかけている。
市場全体のPER(株価収益率)も20倍ほどになったが、
小型株の中には100倍を越えるものが出てきている。

今年に入って、第1~第2週は、それでも、
主力のSET50銘柄が、出来高の6割近くを占めていたが、
第3週からは45%に落ち、代わって、20%前後だった
SET100に入らない中小型株の出来高占有率が28%と
3割に迫ってきている。
1日当たりの出来高もここにきて500億バーツ(1500億円)を越え、
昨年の300億バーツを大きく上回る盛況だ。

このまま投機が盛り上がり、史上最高値1754を目指すのか知らないが、
要警戒圏に入ってきたようだ。
「腐りかけ前の魚ほどおいしい」と言うから、まだ上がるのかもしれないが、
バブルで上がった後は、その後の破裂の下げは、予想を上回るものに
なりがちだ。

不動産価格も、バンコク、チェンマイなどで上がっている。
しかし、たくさん造ったので成約に至らない物件も出始めているようだ。
ことにチェンマイの宅地造成は、ブームと言うよりバブル状態だ。

これに対して、キティラット副首相兼財務相は楽観的だ。
「株式市場は心配要らない。強い経済見通しを背景に上がっている
自然な動きだ」
「私は以前タイ証券取引所の社長をやっていたので、
資本市場を大変よく知っている(ほんとかな?)」

証券会社の社長が正しいのか、副首相が正しいのか、
今年が終わってみれば判るだろう。
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by ucci-h | 2013-02-18 12:51 | タイの株式市場と企業 | Comments(0)
金利低下、景気鈍化、貿易赤字のタイのバーツがなぜ上がっているの?
タイの通貨バーツの為替レートが、ドルや円に対し、2012年8月以降
じわじわと高くなってきている。
バーツは、対ドルで7ヶ月ぶりの高値になってきている。

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(チャートはいずれもExchange-Rates.orgより)

タイ・バーツは、米ドルに対して、6月末には1ドル=31.9バーツと
1ドル=32バーツ近くまで下がっていたのに、10月7日には30.5バーツ
(いずれも銀行間レート)と5%以上高くなっている。

日本円に対しても、7月22日には、1円=0.407バーツまで
バーツが安くなっていたが、10月18日には1円=0.386バーツと、
同じく5%以上高くなっている。

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タイのような新興国の景気の伸びの鈍化が伝えられ、
政策金利(翌日物レポ・レート)は、2011年8月の3.5%から、
2011年11月には3.25%に、2012年1月には3.0%へ、
そして、この10月には、さらに2.75%へ引き下げられ、
国内金利は低下傾向にあるにもかかわらずだ。

輸出の伸びも、同様に鈍化し、経常収支も
悪化しているにもかかわらずだ。
タイの今年の輸出の伸び率は、洪水のあった昨年に比べても、
当初見通しの15%増を大きく下回り、せいぜい5%程度に
とどまりそうだ。

1~8月の累計で見ると、輸出額は1,520億ドルと、前年同期比
1.3%のマイナスとなっている。
輸入額の方が1,650億ドルと多いから、累計130億ドルの貿易赤字で
8月までやってきている。

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金利は下がり、景気の伸びも鈍く、経常収支も思わしくないのに、
なぜ、ここにきてのバーツ高なのだろうか?

それは、外資が今、タイの債券を買い越しているからである。
日本でも、欧州のソブリン債から新興国の債券へ流れが移っているようだが。
受け皿となるタイの債券市場の規模は拡大している。

 「供給・需要とも拡大するタイの債券市場 2012-5-11」
  http://uccih.exblog.jp/15849669/

また、タイの株式市場も上がっている。
今年9ヶ月のタイ株式市場のSET指数の値上がり率26.1%は、
世界の主要市場の中で、モーニング・スターによると、
トルコに次ぐ世界第2位だそうである。
10月になると、バブルとの警告さえ新聞に載るようになってきた。

ちなみに、北タイのチェンマイは、不動産ブームである。
これは、昨年の首都バンコクの洪水を契機にしてはいるが、
やや異常な開発ブームである。
タイ国内の銀行の民間向けローンは、8月も前年比+16%の高い伸びと
なっている。

欧州、米国、日本といった先進国の債券利回りが“ウルトラ低金利”と
呼ばれるほど異常低金利となった昨今、タイなどの国債の利回り
が魅力的に見えてくる。

10年国債をとってみても、日本の0.77%、米国の1.63%に比べ、
タイの3.49%は魅力的である。
株式に行くには臆病な資金が、債券市場に来ている。

タイの政策金利は下がったと言っても、昨今の世界不況から
見ると、なお来年にかけまだ下がりそうと見られ、債券買いの歯止めには
ならない。

タイの債券を買って、比較的高い利回りと若干の値上がり益を得る。
ついでに、バーツも上がるから、為替益も得られる。
さて、こんなうまい話がどこまで続くのだろうか?
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by ucci-h | 2012-10-23 16:43 | タイの株式市場と企業 | Comments(2)
  

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
by バンディ
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