カテゴリ:アジアの自動車市場( 18 )
自動車販売奨励策から2年、いまタイの中古車市場は3つの波で車が溢れている
2012年の前インラック政権による若年層への
人気取りの「自動車初回購入者奨励策」は、
2012年の国内販売台数を前年比8割増といういびつな
盛り上がりを見せた後、今年1~5月には、
前年同期比4割減という、これまた異常な
落ち込みを見せている。

 「先食いされたタイ自動車販売の大きな落ち込み 2014-6-13」
  http://uccih.exblog.jp/20807587/


新車販売の人為的な異常な増加と、そのあとの
落ち込みは、タイの自動車販売の半分以上を占める
中古車市場に、“トリプル・パンチ”となって、中古車を
溢れさせてしまっている。

 「やはり出てきたタイ中古車市場の価格下落 2013-5-5」
  http://uccih.exblog.jp/18697737/

d0159325_02273.jpg



@@@@@


第1波は、新車が物品税分安く買えるものだから
(乗用車1台約7万バーツ、22万円も返ってくる)、
中古車にしか手が届かないはずの若年層がこれに
飛びつき、中古市場の買い手が減った(2012年)。

 「車の初回購入者に税額控除が行なわれて2ヶ月 2011-12-16」
  http://uccih.exblog.jp/15117643/


第2波は、奨励策に乗って車を買ったのはいいが、
維持費など考えると持ちきれない。4~5ヶ月で
手放し、中古市場に放出することになる(2013年)。

 「自動車の予想以上の売れ行きはタイ人の借金を大いに増やす 2012-12-23」
  http://uccih.exblog.jp/17492857/


第3波は、中古車市場への放出が続くと同時に、
景気も悪くなり、借金も増え、中古車でさえしばらく
買い控えるようになる(2014年)。

d0159325_03712.jpg


@@@@@


こういった3つの波を経て、いま中古車市場は
車で溢れ、価格は下がっている。
月賦の代金を支払えなくなり、金融機関に差し押さえられ、
オークションに出される車が、中古車市場に流れ込んでいる。


タイの中古車市場の規模は、通常だと年間100~150万台と
新車の国内市場をやや上回る規模だが、
今年は、“新古車”の大量流入で、年末までに300万台ほど
までに膨らむかと見られている。


儲かっているのは、オークション会社。
週間2度オークションをやっていた大手オークション会社は、
昨年8月以降、倍の週4回に増やしている。
[PR]
by ucci-h | 2014-06-14 00:05 | アジアの自動車市場 | Comments(0)
先食いされいびつになったタイの自動車販売の落ち込み
“アジアのデトロイト”(と言うより、“アセアンのトヨタ市”と呼んだほうが
いいかもしれないが)、タイの自動車生産・国内販売の状況は、
以下の数字を見ると、一目瞭然であるが、異常に増減している。
ここでいう自動車とは、乗用車+ピックアップである。


           生産台数            輸出台数          国内販売
2010年  164.5万台 +64.6%  89.6万台 +67.3%  80.0万台 +67.3%
2011年  145.8万台 -11.4%  73.6万台 -17.9%  79.4万台 - 0.8%
2012年  245.4万台 +68.3% 102.7万台 +39.6% 143.6万台 +80.9%
2013年  245.7万台 + 0.1% 112.6万台 + 9.6% 133.1万台 - 7.4%
2014年   64.4万台 -27.8%  36.1万台 + 1.5%  29.7万台 -43.1%
(1~4月)
2014年    210万台 -14.5% 116万台   + 3.0%    94万台 -29.4% 
(筆者による年間予想)

@@@@@


2009年、リーマン・ショック後に生産高は100万台にまで落ち込んだが、
翌2010年の好景気の中、タイの自動車生産は輸出、国内販売ともに大きく伸び、
史上最高の165万台の生産となった。


2011年は、年末にかけてのタイ大洪水で、ロジスティック・ラインが切られ、
工場も水に漬かり、生産は伸び悩んだ。


2012年は、年初も洪水の影響は続いたが、
前年8月政権に就いたタイ貢献党政権の「自動車初回購入者物品税還付
奨励策」により、国内販売が前年の8割も伸び、生産台数も245万台と
一挙に前年より100万台も増えた。


タイは、カナダやロシアやスペインを抜き、世界第9位の自動車生産国へと
ベストテン入りした。

d0159325_23371783.jpg



政府の自動車購入奨励策の自動車販売先食いは2012年限りだったが、
車のデリバリー増は2013年前半まで続いた。
そのため、2013年通年では、国内販売の落ち込みは10万台ほど(-7.4%)で
すみ、生産台数も前年並みの245万台を確保した。


@@@@@


しかし、自動車購入先食いのつけは、2014年になると鮮明になる。
家計の借金も増え、消費を抑制するから、自動車販売もなおのこと落ち込む。
1~4月の4ヶ月間で、国内販売は、まだ奨励策の余韻が残っていた
前年同期に比べ、43%もの落ち込みとなった。


月平均13万台も売れていたのが、今年は、月に7.4万台しか売れていない。
国内販売は半分近くに落ち込んだ。
輸出もあまり伸びていないので、生産も3割近くの減少となっている。


年後半の比較は少し緩やかになろうから、
2014年年間では、210万台ほどの生産(前年比マイナス15%)となり、
国内販売は3割近くの落ち込みとなりそうである。


@@@@@


若年層向け人気取りの自動車購入奨励策は、
街に車の渋滞と、家計の借金の膨らみをもたらしたが、
予想通り、中古市場での中古車価格の大幅下落を
もたらした。

d0159325_2341014.jpg



次回に、タイの中古市場の現状を見てみよう。
[PR]
by ucci-h | 2014-06-13 23:42 | アジアの自動車市場 | Comments(0)
やはり出てきたタイ中古車市場の価格下落
タイでは中古車の価格が比較的高い。
新車を5年ぐらい乗っても、乗り方がよければ、
買値の半値ぐらいで売れる。
新車は1年で10%ほどずつ減価すると言われている。

ところが、この2013年の中古車市場は、
昨年の政府の物品税還付(初回購入者対象)による
新車の前年比80%増という異常な販売増により、
予想通り、ダブルパンチというか、2段階で中古車価格の下落が
起こりつつある。

第1弾は、安い新車にクルマ需要が移ったため、
中古車市場の需要が減ることによる価格下落。
程度は知らないが、すでに急落が起こっているようだ。

昨年の税免除の安い新車のデリバリーは、
今年前半まで続く見込みだ。
今は夏休みなので、チェンマイの街の道路は比較的
流れているが、学校が始まる来月からは再び渋滞しそうだ。

d0159325_12424849.jpg


第2段は、まもなく出てくるだろう。
税免除につられて新車を買ったのは良いが、
やはり車の維持費はかかる。
5年持ち続けないと税免除の恩典はなくなるが、
若い連中には持ちきれない。

ということで、じきに‘あきらめ手放し新車’が中古車市場に
出てくることだろう。
この税のインセンティブで買われた台数が昨年は125万台
(全体の国内販売台数は140万台)。
2~3割は今年出てくるとして、30万台前後も出てくるかもしれない。
中古車市場の供給増要因になる。

需要減+供給増のダブルパンチで、中古車市場は
大きく値下がりするだろう。
この時期に売りたい人は困るが、中古車を買いたい人には
チャンスとなる。
[PR]
by ucci-h | 2013-05-05 12:44 | アジアの自動車市場 | Comments(4)
予想を超える自動車の売れ行きはタイ人の借金を大いに増やす
インラック・タイ貢献党の二つの内需刺激政策、
①住宅初回購入者への所得税減税と、
②自動車初回購入者への物品税還付のうち、
②の自動車購入は、大いに利用されている。


自動車税還付(年末までの予定)は、予想を大きく上回り、
年内に120万人近くに利用され、国庫の負担は
840億バーツ(1台あたり約7万バーツ税金が戻ってくる)
ほどに上りそうである。
国民一人当たりの負担は平均1200バーツ強となる。


2012年の自動車国内販売は、この政策により、145万台ほどには
届きそうである。国内自動車購入のうち83%もが、この制度を利用して
行なわれたことになる。前年比80%の国内販売の大幅増加は、
税還付の刺激によるところが極めて大きい。


主にバンコクの若年層をターゲットとした
このタイ貢献党の政策は、民主党の基盤の首都圏での
人気をとるという意味では、思惑通りに行ったのかもしれない。
来年には、バンコク知事の公選が待っている。


一方、住宅の初回購入者優遇の方は、
計画の200億バーツ融資額の半分の100億バーツほどにしか
届かない見込みだ。
それもそのはずだ。
所得税を払っていない低所得者層には
所得税減税のメリットがないからだ。


自動車の輸出も105万台と100万台を超えそうだから、
2012年のタイの自動車生産も、一挙に250万台ほどに膨らもう。


おかげで、チェンマイの街にも新車で渋滞が増し、
この影響が、来年も続きそうだというから
(30万台ほどの納車が来年にずれ込む分が多い)、
運転者には頭の痛いことである。
もともと渋滞の激しいバンコクでは、90年代の「Confort」(トイレ携帯袋)の利用が
はやると言われている。車は増やせても、道路は増やせない。


d0159325_23364462.jpg

政府は、減税分は、自動車会社の増益による
法人所得税の増加や、販売増による付加価値税の増収、
さらには内需拡大による増税効果で補われると強気である。
交通渋滞には目をくれていない。


バンコクの道路は、160万台の車をさばけると見られているが、
実際は、680万台が走っているという。
今年、新車が40万台ほど加わると、渋滞は一層増す。


税収計算は、来年に譲るとして、
住宅、自動車というビッグ・チケット商品の購入で、
タイ人の借り入れ残が大きく増えていることも間違いないだろう。
借金を増やさなければ、いくら減税があるといっても
自己資金で家や車、その他の耐久消費財を
買える訳がない。


コメ抵当スキーム下でも農家の借金は増えているというが、
これも含め、タイ人家計の借金は全体で増大していることになろう。


「NESDB」(国立経済社会開発庁)の数字によると、
個人の借金が、今年は月を追うごとに増加している。
家、車の購入がおおいに貢献しているはずだ。


個人ローン全体では、9月末で2兆7400億バーツ。
前年同期に比べ、20.4%も増えている。


住宅ローンは、10.3%増だが、
残高1兆バーツ強はあったはずだから、1100億バーツほどの増加だ。
自動車ローンは、33.6%の増大振りである。
自動車ローンの残高も7000億バーツほどには行っていたはずだから、
2400億バーツも増えていることになろう。


その他の個人ローンも30.3%増。
個人の担保のないローンは、2400億バーツで、+15.1%、
クレジット・カードのローンは、2265億バーツで、+9.6%とのことだ。
これも、4000億バーツ強の残高があったから、1200億バーツ増。


すべて合わせて、個人のローン残高は、この1年で
4700億バーツほどは増えることになろう。
ちなみにタイの商業銀行の貸出残高は、昨年末で9兆バーツ強、
そのうち個人への貸出がざっと2割強の2.3兆バーツほどだった。
国民一人当たり3万4千バーツほどの個人ローン残高が、
1年で7千バーツも増えた計算になる。


d0159325_23355579.jpg

ローンの拡大に伴い、個人ローンの3ヶ月以上の滞納が、
37.8%増の73.8億バーツへと増えている。
クレジット・カードの滞納も、11.1%増の53.9億バーツだそうである。
滞納率は、それぞれ3.0%、2.4%を数える。


金融機関側から見れば、個人の不良ローンは565億バーツで、
25.1%増となっている。


今年の自動車購入には、収入の少ない若年層が無理して
ローンを組み買ったものが多いと思われる。
来年になると自動車ローンの支払い滞納が例年以上に
増えてくるだろう。車を持てば、維持費もばかにならない。


今回の制度では、5年間は売れないことになっているので、
いつものごとくダメなら転売と言うわけにもおいそれと行かない。
仕方なく手放し、物品税還付にありつけないケースが増えてくるだろう。
借金取立てサービス会社の「JMTネットワーク社」は、
来年は100万台強購入者の2割ほどが不良貸付に転化しようと
ビジネス機会増にてぐすね引いている。


タイ人家計の平均貯蓄率は、GDP(2011年10.5兆バーツ)の7.8%
(8200億ばーつほど)と、
アセアン平均の10%強に比べ低いという。
あくまで平均の話だから、貯蓄率ゼロないしマイナスの家計も
多いはずだ。


国民一人当たり1200バーツとなる840億バーツもの
税収を減らして、車に手が届かない人たちに車を
買わせてやる。
経済全体には刺激効果があろうが、道路渋滞、燃料消費増、
そして国と購入者の借金増など副作用が多すぎる。


フリーランスの編集者であるワサン氏は、
12月21日付のバンコク・ポスト紙のオピニオン欄で
言っている。
「海外の専門家は言っている。840億バーツの税収があれば、
バンコクのブルー・ライン伸長の499億バーツ、オレンジ・ラインの伸長
550億バーツやもうひとつのスワナプーム空港の建設、
高速鉄道の建設ができるというものだ。
国内の交通網の発展を図るなら、その方がよほど効果的だろう」と。
[PR]
by ucci-h | 2012-12-23 23:38 | アジアの自動車市場 | Comments(3)
ナンバープレートが足りなくなるほどのタイ国内の自動車の増加
インラック・タイ貢献党政権のポピュリスト政策の
ひとつに、車や家をはじめて買う人に減税を
施すと言う政策がある(昨年9月よりスタートし今年末まで)。

 「浮き出てきた自動車初回購入者税優遇のデメリット 2011-9-15」
  http://uccih.exblog.jp/14567597/

この政策も目的がわかりにくい政策だが、
予想通り、自動車の販売を促し、
国内景気を拡大させる効果があった。

d0159325_22565932.jpg

2012年のタイの自動車生産および国内販売は、
報道されているように、史上最高をゆうに更新するだろう。

タイの今年の自動車(乗用車及び軽トラック)生産高は、
受注残も高く、なお税効果も見込めるので、年間では
史上初めて200万台を超え、おそらく235万台ほどに
達するだろう。世界の自動車生産国ベストテン入りが見えてきた。

2011年は、洪水の被害でタイの自動車生産高は、
146万台(前年比マイナス11%)と落ち込んだが、
これに比べると、年間では前年比6割増の高さとなる
(昨年の洪水の影響で、今年は第4四半期の伸び率が極端に高くなる)。
また過去のピークの2010年の165万台と比べても、
4割増の水準ということになる。

 「タイは2012年自動車生産200万台をめざす 2012-2-11」
  http://uccih.exblog.jp/15466171/

ことしは、すでに8月までで150万台と昨年通年分を
上回り、9月までで170万台と2010年の通年ピークを
上回る勢いだ。

タイの現在の経済状況を象徴しているように、
輸出の伸びは、ここまで+15%ほどとほどほどだが、
国内需要の伸びが高い。前年比5割増の勢いで増えてきている。
年間では7~8割増の需要増となろう。

おかげで、チェンマイの街でも、ナンバープレートのない、
または赤いナンバープレートの新車がやけに目立ち、
街の渋滞を増やしている。

物品税還付優遇を利用して、はじめて車を買う人がそんなに多いのか
とも思ったが、新年度10月1日から始まった税還付では、
25万台分、180億バーツの還付(1台平均7万2千バーツ税金分が返ってくる
から大きい)があるというから、国内需要を、2~3割押し上げていよう。

d0159325_22591714.jpg

そのため、陸運局ではプレートナンバーが不足し、今後頭のタイ文字2字の
前に、1とか2とか数字をつけると言われている。

タイには、1000万台以上の自動車が走っているが、
今年の新規登録が140万台ほどに上るとすると、
一日平均3800台ほど新車が出回ることになる。
今年は、バンコクで1日当り2300台、チェンマイでも1日230台ほどの
新車が出てくることになろう。

狭いチェンマイの街で、一日230台(廃車もあるから純増は100台ほどか)
の車が出てくるとすると、1ヶ月あたり7000台近く(純増で3000台ほど)、
年間8万台以上(純増で3万6千台ほど)増えるわけだ。
65万台ほどの自動車が存在するはずのチェンマイの街の渋滞は
増すはずである。

法人税カットで減る新年度(2012年10月スタート)の税収は、
いっそう減ることになろう。
[PR]
by ucci-h | 2012-10-28 22:55 | アジアの自動車市場 | Comments(0)
タイを追い越して行くインドネシアの自動車市場
インドネシアの自動車需要が、東南アジア一のタイを
抜こうとしている。
人口がタイの3.6倍もあるのだから時間の問題だが、
インドネシアの中間所得者層の拡大、内需の高い伸びが
クルマの需要を押し上げている。

d0159325_18455265.png

タイの自動車需要は、2010年は75.6万台(生産台数の46%)だったが、
2011年は洪水により、国内販売は70万台弱に留まった。2012年は
90万台に乗せると期待されているが・・。

これに対し、インドネシアの国内需要は、2010年の76.5万台という
市場最高から、さらに2011年には89万台にのぼり、水害のタイを引き離した。
2012年も94万台と予想され、タイといい勝負になる。

インドネシアの自動車市場も、タイと同様、トヨタを筆頭に日本メーカーが
その9割を占める。メンテナンス、サービス体制で先んじているからだ。
タイとの違いは、“アジアのデトロイト”タイが生産台数の半分を輸出しているのに対し、
インドネシアは、マレーシア同様、国産で市場の9割を供給していることだ。
インドネシアもいずれは輸出も目指すのだろうが、拡大する国内需要を
満たすのにいまは精一杯の状況だ。

タイ国内ではピックアップ・トラックがセダンより売れているが、
インドネシアでは排気量の割りにたくさんの人が乗れるミニ・バンが
人気の中心だ(トヨタの「アバンザ」など)。

d0159325_18465632.jpg

(写真はAFPより)

インドネシアの世帯当りの自動車普及率は、2010年でなお7%程度と
すでに44%ほど(900万台÷2030万世帯)に達してきているタイなどに
比べれば、これからの自動車市場である。
みずほ研究所によれば、2010年には年間家計可処分所得が
5千ドルを超える人口が1億人に達したそうだから、オートバイが自動車の
10倍売れる国で、今後は自動車の普及が進みそうだ。

トヨタは、2つ目の工場を建設中だし、スズキは3つ目の工場を計画し、
日産は工場拡張に2.5億ドルを投資すると言う。
現在市場シェア35%でトップのトヨタは、2年間で生産台数の6割増をねらう。
GM,フォード、インドのタタといった日本以外の外国勢も投資を増やす。

もっとも、自動車が普及するのは、そのインフラ、道路の整備が
インドネシアでは求められる。
首都ジャカルタには、毎日1000台の新車が投入されるが、
すでに800万台のクルマが、渋滞道路でひしめき合っている。

ジャカルタの自動車ショウルームでトヨタのアバンザを売っている
販売員は、「このクルマを買っても週末にしか運転しないだろう。
仕事に乗ってくるには、バイクの倍の90分もかかってしまうから・・」
と言っていると、AFP電は伝えている。
[PR]
by ucci-h | 2012-03-01 18:48 | アジアの自動車市場 | Comments(0)
タイは2012年、自動車生産200万台を目指す
タイは現在、世界第12~13位の自動車生産国である。
2011年は180万台生産の予定だったが、洪水により、
145万台に留まった。
ちなみに、2010年の生産台数は、164万台と史上最高だった。
 「タイの自動車生産2010年史上最高に 2010-11-25」
  http://uccih.exblog.jp/12354909/

d0159325_1853842.png

「タイ自動車協会」(TAI)は、5年ごとにタイの自動車生産の
テーマを決めている。
第1次マスタープラン(2002~2006年)では、“ピックアップ・トラック”
の増産が着目された(現在タイでの自動車生産のうち3分の2がピックアップである)。
第2次(2007~11年)は、“エコ・フレンドリー・カー”だった。
普及途上で、政府の物品税優遇政策に邪魔された形だ。

そして、2012~16年の第3次マスタープランのテーマが協議されるが、
“代替エネルギー車”がテーマとして有力視される。
具体的には、「E-85」に代表されるガソホール(エタノール混合ガソリン)
エンジン車の普及だ。
原油輸入を減らし、タイに多く存在するサトウキビやキャッサバなど農産物
からのエタノールを活用できるからだ。

d0159325_18542965.jpg

チェンマイの街のバンチャックのガソリン・スタンドにも、
他のエタノール混合ガソリンよりリッター5バーツは安い(現在リッター32バーツほど)
「E85」(エタノール分85%ガソリン)がお目見えしてきた。
私の、E20適合車も、E85適合にできないかなあ?

2012年のタイは自動車生産200万台を目指す。
今年は洪水を防がなければならない。
2014年には、世界トップテン入りを目指す。
[PR]
by ucci-h | 2012-02-21 18:55 | アジアの自動車市場 | Comments(0)
新政権下、車の初回購入者に税額割引が行なわれて2ヵ月半・・・
インラック・タイ貢献党連立内閣が2011年7月に成立してから、
5ヶ月がたったが、当初のポピュリスト的政策の良し悪しの論議は、
10月以降のタイの歴史的大洪水で押し流されてしまった。
ここまで、インラック政権は、“洪水対策内閣”の趣で来た。


洪水の水もようやく引いてきたので、再びタイ貢献党の政策、
米価の引き上げ、最低賃金の引き上げ、学卒新入社員の15000バーツの
月給、自動車・住宅の初回購入者への減税、ガソリン価格の引き下げ等、
形だけのものも含めて、いろいろあるが、これらの政策の状況を
徐々に追ってみよう。


まずは、自動車の初回購入者への物品税還付の政策だ。
時間が経ったので、中身を確認しておこう。
高価な新車を買いたいが高いので手が届かないという
可哀想な人たちに対し、車にかかる物品税分を引いて
買いやすくしてやろうというのが、この政策の趣旨である。
 「」車と住宅の初回購入者に対する財政支援 2011-8-24」
  http://uccih.exblog.jp/14411526/


「こんなに車が売れている時世に、さらに道路に車を増やす
必要があるの?」
「なぜ、もう少しで手が届きそうな人だけを助ける必要があるの?」
といった議論はやめておきましょう。


車にかかる物品税(小型乗用車だと30%と大きい)を10万バーツまで、
初回購入者に限り(若年層が多くなろう)、乗用車は1500ccクラスまで、
来年末までに限って実施、あとから税還付してやろうという政策である。

d0159325_11165440.jpg

メリットの少なさに比べて、デメリットが続々出てきた。


・「国産車だけを優遇するとは、国際貿易ルール違反の保護主義だ」
と、車輸出国のマレーシアやインド、中国からクレームがきた。

・メーカーも「せっかくエコ・カーの開発に努めてきたのに、
物品税が17%と低いから、メリットが低くて不利になる」と
喜んでばかりもいない。

・車を初めて買うのは、多くは若い連中だ。
「ローンが途中で払えなくなる問題が出る」
「原油輸入が増える。道路に排気ガスと若い連中の
交通事故が増える」と反対する声が出てきた。


しかしまあ、連立政権の公約である。
輸入車や、中古車や、1600ccも含めよとの要望もあったが、
そのまま9月16日から実施した。
しかし、その後に洪水がやってきた。
車を買うどころではなくなった人も多い。
また自動車、部品工場も水に浸かった。


というわけで、想像通り、幸か不幸か、今年の出足はきわめて
低かった。
物品税局によると、9月16日から11月末日までの2ヵ月半で、
1380件の申請しかなかった。うち一番メリットがある乗用車が
1024件と、4分の3を占めた。還付額にして1.08億バーツ。
1台平均78000バーツだ。


財務省は、最初の1年で50万台の購入者が申請するだろうと
見込んでいたが(予算300億バーツ。1台平均6万バーツ)、
足元にも及ばない実績となりそうだ。


今後、洪水が引け、自動車会社の供給も増えてくれば、
申請件数は上がってこようが、予定ほどはどうも行かなさそうに
見える。


おそらく、車代は安くなった代わりに、背伸びして買う若年層が
増えるので、推測だが、ローンの借り入れ条件が
厳しくなっているのではないだろうか。
5年間転売できないという縛りもあり、途中手放すわけにも行かず、
二の足を踏む者も出てこよう。


住宅の新規購入優遇と同じで、「公約は果たしました。
結果は、結果に聞いてください」と言うことになるのだろう。
[PR]
by ucci-h | 2011-12-16 11:18 | アジアの自動車市場 | Comments(1)
接近するゴム生産世界一のタイと自動車生産世界一の中国
世界最大のゴム輸出国タイランドと
世界最大の自動車生産国中国が、
ゴム産業の付加価値づくりで接近しようとしている。

タイは、2010年世界の天然ゴム生産の四割近くに当たる
325万トンのゴムを生産し、9割がたを輸出する世界トップの
ゴム供給国。
しかし、天然ゴムをゴム板として輸出するより、付加価値を高め
供給したい意思をもつ。

中国は、アメリカと日本を合わせた台数を上回る、世界トップの
自動車生産国。クルマは、4つのタイヤ始め多くのゴムを使う。
世界トップのゴム消費国中国は、昨年280万トンのゴムを輸入したが、
その4割近くはタイからだ(輸入額15億ドル)。
中国は、一次産品で供給が天候等で振れやすいゴムの
安定確保をめざしたい。

そこで、タイと中国が手を結び、中国が安定供給確保を図ると
同時に、タイがゴム生産の現地での付加価値アップを図れないか
ということになる。
タイの場合、ゴム・プランテーションの多い南部の社会不安
解消の助けになればとも目論む。

d0159325_20445215.jpg

そこで、中国の技術を借りて、タイでのゴムの付加価値アップを
図れないかということになる。

まずは、タイ・アセアンと中国を結ぶ中間点の
中国広西自治区の南寧市に、「UNIDO」(国連工業開発機構)と
南寧政府が作ることに合意した「中国アセアン・ロジスティック基地」の
「南寧国際ゴム取引所」をプラットフォームに研究開発しようということになる。
タイと中国の政府間のプロジェクトだ。

タイと中国の思惑がどううまく展開していくのか
わからないが、両国の接近の意味合いは判る。
タイで多くの自動車を作っている日本は、傍観か、
それとも?
[PR]
by ucci-h | 2011-11-29 20:47 | アジアの自動車市場 | Comments(5)
ガンバレ、ホンダ!
タイの洪水で、タイにおける自動車メーカー1,2位の
トヨタとホンダは、明暗を分けてしまった。
トヨタは、サムート・プラカンとチャチェンサオにある3工場が
(まだ)冠水しなかったのに対し、ホンダのアユタヤのロジャナの
主力工場は3mの水に没した。

トヨタは、部品工場でやられたものがあるが、なんとか
11月21日から操業再開をしたいと言っている。

これに対して、ホンダの工場のあるロジャナ工業団地では、
なお1400万トンの水が貯まっているので、一日50万トンのペースで
排水し、12月半ばまでに水をかき出したい計画である。
ホンダは、バンコクのラット・クラバン工業団地にもバイク工場を持っているが、
こちらは今のところ耐えている。

ホンダの場合、アユタヤ・ロジャナの水が今月中に引かなければ、
工場再開は来年5月となると見られている。
工場のダメージを検査して、必要な機械を補修ないしは取り替えるのに
数ヶ月はかかると見られる。

d0159325_23154610.jpg

d0159325_23183081.jpg

かわいそうなのは、ホンダ・ディラー達である。
10月始めの水没時に1万台生産され、何千台かは出荷されたが、
4千台が、冠水したロジャナ工場に残された。多くは、ドンムアン空港の
高台に移されたと言うが・・。

ディーラーの在庫は、あとひと月ほどで尽きてしまうと見られる。
そうすると、その後5ヶ月間ほどのホンダのディーラーは在庫なしとなってしまう。
1~2ヶ月なら、予約販売で凌げようが、5ヶ月ともなるときつい。
ホンダのタイにおける4輪車の生産能力は、年24万台。洪水前は、
年17万台(月1.4万台)のペースで作っていた。

ホンダは、この緊急時に当たって、政府に対して、ディーラーを助けるために
完成車の無税輸入許可(通常は乗用車は80%の関税)を申請しているが、
難しそうだ。
ライバル・メーカーは、「1社だけが特典を受けるべきではない」と反対しているし、
政府もこの時期、収入源を失いたくないようだ。

がんばれ、ホンダ!
[PR]
by ucci-h | 2011-11-10 23:19 | アジアの自動車市場 | Comments(0)
  

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
by バンディ
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
検索
ブログパーツ
ファン
ブログジャンル
海外生活
時事・ニュース