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成長するラオス
ラオスは、海がなく、国土(23.7万平方km)の8割近くが
山岳部の山国である。
人口は640万人しかいない。
人口の27%が一日1ドル以下で暮らしているという。
従って、アジアでは、東チモールに次ぎ、ビジネスのやりにくい
国だと世銀には評価されている。

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1975年に左派パテトラオがリードする内戦の結果、
王制が廃止され、以来社会主義の一党独裁国で来た。
タイからメコン川を渡り、ラオスのホワイ・サイの街のホテルに泊まると
今はなつかしいマルクス・レーニンの肖像画が飾ってある。
ラオスでは1977年、友人の日本大使館書記官夫妻が反政府派によって
殺害されるという忌まわしい事件もあった・・。

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それでも、今や同じ一党独裁のベトナムに負けない経済成長をしている。
過去5年GDPは年平均7.9%と高い伸びを示してきた。
ラオスの政治経済体制は、ビジネスをやるには、なお腐敗、行政の非効率など
多くの問題が残っているようだが、タイ始め周囲のアセアン諸国の経済成長に
引っ張られている感じだ。

もっとも、GDPは75億ドルしか生産されておらず、世界182か国中、
137位ほどにある。
一人当たりのGDPに直すと、一人1200ドル弱。世界179か国中143位にある。
アセアンの4貧国「VLCM」のひとつだが、
それでも、一人当たりGDPは、カンボジア、ミャンマーに優っている。

今や、首都ビエンチャンへ行くと、日本車が走り、
ショッピング・モールが建設され、携帯電話ショップが並び、
モダンなコーヒー店があり、昔の“眠った街”の印象はない。
まるでタイの街のようになってきている。

19の商業銀行が活動し、携帯電話の5社で契約者数は、
人口を上回る1000万人に達している。
国営ラオス航空は、8機のプロペラ機だったのを、
最近2機のエアバスA320(1機4600万ドル)を購入した。

ラオスの高成長の要因は、タイなど外国への電力販売だ。
山と大河を抱え、水力発電の条件は整っている。
ラオスは、「東南アジアのバッテリー(電池)」を目指している。
先の話だが、2025年には28,000メガワットの発電をし、
インドシナ半島の需要の8%を供給すると意気込んでいる。

うち半分の13,500MWを2015年までに近隣3カ国に
提供することを約束している。
タイに7,000MW、ベトナムに5,000MW、カンボジアに
1,500MWだ。

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ラオスは、“百万象の国”ならぬ“50ダムの国”と呼ばれるように
なりつつあるようだが、現在は1600MWを発電、9割をタイへ売っている。
今後、メコン川流域で多くのダムを建設する予定だが、
反対も多い。環境を破壊し、多くの住民の立ち退きをもたらす。
先月もサヤブリ・ダムの建設に対し、メコン委員会から待ったがかかっている。
 「下メコン川初のサヤブリ・ダムのゆくえ 2011-12-10」
  http://uccih.exblog.jp/15087917/

発電に加えて、金銅の非鉄鉱山がこの国の資源だ。
2つの鉱山からの輸出額は、2011年あわせて15億ドル強に
のぼった。
電力・非鉄への外国投資がラオスのGDPの半分を生み出している。

ラオスに対しては、隣国3カ国からの投資が多い。
過去10年で、ベトナムが27.7億ドル、中国が27.1億ドル、
タイが26.8億ドルと、3カ国が拮抗している。
中国は、70億を投資して、タイと中国を結ぶラオスの高速鉄道を
建設する。
 「ラオスの高速鉄道、着手延期 2011-5-6」
  http://uccih.exblog.jp/13522435/

ラオスは、今後5年間、年平均8%の経済成長を目指しているが、
うち半分強は、外国からの直接投資で達成できることを期待している。
通信、観光、金融、農業といった分野への投資を期待している。

ラオスには、2011年1月、韓国証取の協力で、ラオス証券取引所(LSX)ができた。
上場株式は、まだ「ラオス外国商業銀行」(BCEL)と、「ラオス電力開発」(EDL-Gen)
の2社だけだが、インターネット・携帯の「ラオス通信」(ETL)と、
キャッサバ・タピオカの「ラオ・インドチャイナ・グループ」(LIG)の2社の
上場が、今年予定されている。
 「証券取引所の開設で弾みをつけたいラオス経済 2011-1-16」
  http://uccih.exblog.jp/12703366/

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その後、「ラオス航空」と「ラオス・ビア」(ビア・ラオはデンマークのカールスバーグ社との
合弁だが、とてもうまいビールだ)、多角化企業「ラオ・ワールド・グループ」の上場も
計画されている。

農業、鉱業、発電業にたよった現在のラオスの産業の体制から、
次第に、工業、観光と産業の幅が広がってほしいものだ。
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by ucci-h | 2012-01-30 14:26 | ミャンマー・ラオス・カンボジア | Comments(13)
アジアで広く展開するメラミン製品のトップ企業は、タイでの限界を感じ、ミャンマーを目指す
半年ほど前に紹介したが、タイに「スリタイ・スーパーウエア」という
メラミン食器などでプラスチック樹脂製品にかけては、世界トップ
クラスの会社がある。ディスクロージャーにも優れており、小粒で
ピリリと辛いといった感じの会社だ。
 「タイの会社がインド、ベトナムへの投資を延期した理由 2011-6-8」
  http://uccih.exblog.jp/13737119/

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前回も記したように、この会社はアジアで広く展開しており、
この会社の動きが、アジア各国の投資魅力の一種のバロメーターに
なっていると言ってよい(もちろん一企業だから判断を誤ることもあろうが)。
スリタイ・スーパーウエア社の昨年の売上げは66.4億バーツ、
世界100カ国にメラミン製品を輸出しているという。

昨年は、インド、ベトナムへの投資を延期した当社だが、
今年は、5千万バーツを投資し、ミャンマーでの立地を企てるという。
スリタイ社はすでにタイの工場でミャンマー人700人を使っており、
また、ミャンマーではすでに直販の事業を行なっており、
ミャンマーの事情を知らないわけではない。

タイ国内の労働力が不足し(だからミャンマー人を多く使っている)、
しかも最低賃金が大幅に引き上がり、原料の原油価格も上がることから、
4月からは製品価格を上げないと採算が取れないようになってきているという。

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従って、ミャンマーとベトナムが有力な代替地だという
(ベトナムは昨年延期したが、今年は投資する)。
ベトナムには、3億バーツを投資し、ソフト飲料会社向けにプラスティック・
コンテナーを生産するという。
これにより、ベトナムの子会社の売上げは、昨年の3.4億バーツから
5.4億バーツに拡大する見込みだ。

タイ国内でも投資は続ける。
プラスチック製品の増産に6億バーツ、直販部門の拡大に3億バーツ、
メラニン製品の増産に1億バーツ、計10億バーツを投資する予定だ。

スリタイ社の売上高は、今年は78億バーツと、17%の増加が見込まれる。

タイの製造業は、大中小企業あわせて、アジアで多国籍化していきそうだ。
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by ucci-h | 2012-01-30 12:36 | 貿易・直接投資の動き | Comments(0)
落着したと思ったパプア・ニューギニアの政争に、元将校の反乱起きる
昨年12月に、政治が機能しない南の島「パプア・ニューギニア」国の
政争の様子をお伝えしたが、一件落着かと思ったら、
太平洋戦争の舞台になった首都ポート・モレスビーでは、
年が明けて1月26日に、今度は、“ササ大佐の反乱”が起こり、
「議会は7日以内にソマレ前首相を戻せ。さもないと必要な措置を取るぞ」
と、司令官を自宅軟禁し、記者会見を開いた。
ササ退役大佐は、ソマレ前首相から、軍のトップにつかせると約束されている。
 「南の島に政争が起こる 2011-12-17」
  http://uccih.exblog.jp/15122468/

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これに対して、現オニール政権のナマー副首相は、
「反乱を起こした30人の将校のうち15人は捕らえた。
ササ退役大佐は降伏しないと反乱罪で死刑にになるぞ」と反撃している。

一方、病が癒えたのか、“大親分”ソマレ前首相(75歳)は、
1週間前にも、最高裁の自分を首相にという判決文を携えて
議会に殴りこんだといわれる。

国の航空会社「エアー・ニウギニ」は、この騒ぎで、
いくつかの国内便を無期運航停止しているという。

一時、ふたりの首相、ふたりの総督、ふたつの内閣、ふたりの警察長官が
並んだ国の混乱はまだ収まらないようだ。

それにしても、独立の父で75歳になるソマレ親分、
引き際も大事だと思うが、取り巻きが利権を放しまいと
なおかついでいるのだろうか?
29日(日)にも、軍や警察に対し、自分につけと呼びかけている。

{追記}
その後、1月28日(土)夜に、ササ退役大佐は、警察に逮捕された。
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by ucci-h | 2012-01-29 13:49 | ベトナム・フィリピン・ネシア | Comments(2)
高まるインドネシアの労働闘争の背景に何があるのか
欧州系の格付け機関フィッチは、2011年12月、
インドネシアの長期国債の格付けを、従来の「BB+」(投機的)から
「BBB-」(投資適格)に引き上げた。
ちょうどその1ヶ月前、ポルトガルの格付けを「BBB-」から「BB+」に
引き下げたのと、いわば入れ替わりである。
成長するアジアと沈滞するヨーロッパの対照が、格付け面で
表われた感じである。

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しかし、そのインドネシアで今、労働者の不満が噴出している。
今年の初めにお伝えしたが、パプア州の非鉄鉱山のストに端を発した
賃上げ要求は(結局37%の賃上げを獲得)、首都ジャカルタや近郊の
工場に広がっている。
 「情報化時代、労賃比較がインドネシアまで駆け巡る 2012-1-6」
  http://uccih.exblog.jp/15226858/

数千の労働者がジャカルタと郊外を結ぶ高速道路を占拠し、数キロに及ぶ
渋滞をもたらし、その他の地域でも、最低賃金の引き上げを要求する労働者と
警官が衝突している。

アジアでは、中国やタイの最低賃金の大幅な引き上げが
行なわれつつあり、世界の企業は、安い労働力を求めて、インドネシア、
ベトナム、フィリピンに立地を求めている。
インドネシアの労賃、最低賃金はそれほど安いのだろうか?

JETROの調べだと、2010年9月の調査だが、インドネシア(ジャカルタ)の
経験3年程度の製造業作業員の月額基本給は、186ドル。
中国(上海)の311ドル、タイ(バンコク)の263ドルやフィリピン(マニラ)の236ドルを
下回ってはいるが、ベトナム(ホーチミン)の114ドルやカンボジア(プノンペン)の
101ドルよりは上になる。パキスタン(カラチ)の174ドルほどの水準だ。
アジアでは低めであるが、超低いというわけではない。

もっとも、インドネシアの場合、諸手当や解雇手当などが高いので、
雇用主にとっての実質負担額は、月平均271ドルになるという。
しかしアジアの諸国も賃上げが急ピッチなので、
タイの427ドル、中国の467ドル、フィリピンの325ドルとの差はある。
それでも、ベトナムの158ドルやカンボジアの125ドルといった
実質負担額(諸手当、残業代、賞与など含めた額の月平均)よりは上にある。

従って、インドネシアの賃金は確かにアジアでも低めだが、
超低いというわけではない。
最低賃金はどうだろうか?
ジャカルタの最低賃金(月額)は、2011年初めに従来の121ドルから
142ドルへ、17%上がっている。

アジアの諸国の最低賃金(月額換算)を見てみると、
2011年の比較で、上海の170ドル、バンコクの141ドル、マニラの143ドル、
デリーの117ドルと比べても遜色ない。
むしろ、カラチの82ドル、ホーチミンの79ドル、プノンペンの55ドルと
いった水準を引き離している。
インドネシアの最低賃金がアジア諸国に後れを取っているわけではない。

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すると、インドネシアの賃上げ闘争は何なのだろうか?
一部には、経済的要因と言うよりも、きわめて政治的な動きだとも見られている。
ジャカルタ近郊の中小企業主は、この賃上げ要求が通らなければ
事業をやっていけないと言うし、
労働者側は、このままでは家で食堂をやったり、夜バイタクのアルバイトをやらないと
食っていけないという。
ということは、それなりに均衡した賃金水準とも言えるだろう。

また、前回も触れたが、2003年に成立した労働法は、企業主に、退職金に上乗せした
解雇手当を課し、雇用調整のコストを高いものにしていると雇用主は嘆くが、
労働者側は、おかげで非正規雇用が増え、雇用が社会的に守られていないと
不満を訴える。
「ジャムソステック」(インドネシアの社会保険公社、従業員の労災や健保を
カバー)のカバー率も低く、
3000万労働者のうち、970万人ほどしか加入されていないという。
法制は改善の余地が大きそうだ。でも、労働争議の直接の原因ではない。

インドネシアの賃金だけ見てきたが、
投資家からすれば、家賃や地代、広い意味でのインフラの費用と質が
気になるところだ。
インドネシアに限った話ではないが、
インフラの悪さと、腐敗も含んだ行政コストの高さなどが、
その地でビジネスを行なうことを割高にしている。
また、その分、労働者へのパイが十分回らないと、現地のエコノミストは
見るが、やや言い訳にも聞こえる。

労働闘争を通過するかしないかは別にして、
アジア諸国の労賃は、目覚しく上がりつつある。
インドネシアの労働争議は、一種の流行、社会風潮と見えるが、
皮相的な見方だろうか。

安い労働力を求める資本の動きは、ベトナム、カンボジア、ミャンマーへ広がり、
そしていずれバングラデッシュやアフリカ諸国に広がっていくのだろうか。
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by ucci-h | 2012-01-29 13:12 | ベトナム・フィリピン・ネシア | Comments(0)
1月第4週の世界のスポーツは全豪テニスと欧米でのゴルフ
1月第4週末のスポーツ観戦は、テニスとゴルフだ
(アメフトの決戦、スーパー・ボウルは、来週末だ)。

テニスのグランドスラム「全豪オープン」は、
金曜日の男子準決勝で、昨年の決勝戦の
ジョコビッチ(スロベニア)対アンディ・マレー(英国)戦が
再現された。

マレーは昨年の決勝で、英国の期待を一身に受けながら
完敗し、マスメディアにこっぴどくやられたものだ。
「あの感情的不安定さを、きちんとコントロールさせる
コーチが必要だ」とか。

そして、コーチをかつてのチャンピオン、イワン・レンドル(チェコ)にして、
いっそう強くなった。準々決勝では勝ち上がってきた錦織君を
寄せ付けなかった。今や、ジョコビッチに次ぐ実力者と見られる。

この戦いは昨年と違って、5セットの接戦となった。
体調の悪いと言われるジョコビッチが、第2セットあたりは足が
もつれるようで、見ていられなかったが、5時間近くの大接戦の末、
決勝に勝ち残った。

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見ごたえのある試合だったが、5時間近くは長すぎる。
見ているほうも疲れるが、選手も疲れる。選手寿命を縮めかねない。
今どき3セットマッチの3時間半で十分だ。

最近のテニスの判定には電子判定が使われている。
どこまで正しいのか知らないが、解りやすくてけっこうなことだ。
しかし、逆の問題が出てきた。
判定に不服な選手は、1セットに3回までチャレンジできる。
チャレンジが3回失敗するともうチャレンジできない。

問題は、主審が、ナダルの言葉を借りれば、このシステムのせいで、
観客になってしまったことだ。
今回もそうだが、線審の間違った判定が多い。
昔なら、高いところから見ている主審が「オーバールール」で
判定を正したものだが、これがない。

線審の判定の正否を、選手のチャレンジと電子判定に委ねている。
オーバールールを下して、それが電子判定で覆ると主審のメンツが
保てないからだろう。
人間の判定なら最後まで人間の判定で。
電子判定を入れるなら、怪しい線審の判定には主審はダウトを
下し、選手のチャレンジを待たず、確かめて欲しいものだ。

今回も、選手がチャレンジを言うのが遅すぎたからダメだとか、
チャレンジを使い果たしたあと、電子判定で見たら誤審だったと
いうつまらないことが多すぎた。

女子の決勝は、土曜日に、シャラポア(ロシア)とアザレンカ(ベラルーシ)の
旧ソ連勢で戦われた。
話題は、ふたりの打つときの叫び声に集まった。
身長188センチと183センチの“大型スピーカー”同士の決勝になったからだ。
観客や、選手の中からも「あれは、うるさい」との声が出ている。

しかし、声を出すとボールに勢いが乗ると思われているから、
やめるわけにはいかない。
耳栓代わりに耳マスクを持ってきた観客も見られた(なかば冗談だろうが)。
新聞は、「スクリーム・クイーン」争いと茶化した。
結果は、叫び声の小さい方のアザレンカがグランド・スラム初優勝を飾った。


今週末のゴルフは、面白い現象が起きた。
アメリカのPGAは西海岸での第2戦、サンディエゴに下って、
ラホーヤのトーリー・パインズ・コースで、「ファーマーズ・インシュアランス・オープン」
が開かれている。

これも、先週と同じで、企業名になって興味が落ちた。
「農夫保険オープン」と訳しても面白くない。
昔のように、「サンディエゴ・オープン」とか、かつてホストだった
アンディ・ウイリアムズ・オープンとかの名が欲しいが、アメリカも
貧困大国だから企業名で行くしかないか。
石川遼君が予選を通ったが・・・。

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今週面白い現象と言ったのは、同時にアブダビで、ヨーロピアン・ツアー
として、「アブダビ・ゴルフチャンピオンシップ」が開かれており、
2006年から始まったこの新しい大会にインドや中国などアジアの選手も
出場しているが、こちらにタイガー・ウッズが参加していることだ。

ヨーロピアン・ツアーは年初南アで3戦したあと、このUAEの
アブダビ他中東で3戦を行ない、寒い欧州で始まるのは3月半ばに
なってからだ。アブダビの賞金総額は270万ドル。ファーマーズの
600万ドルの半分以下だが、今や世界ランクトップテンのうち、アメリカ人は
2人しかおらず、上位4位まではヨーロッパの選手。

ロリー・マキロイ(北アイルランド)にマッテオ・マルセロ(伊)といった実力派の若手、
ルーク・ドナルドやリー・ウエストウッドといったランク上位の選手、
さらにガルシアやオラサバルに、タイガー・ウッズまで加わるとなると、
アメリカのツアーよりもこちらのほうが華やかに見えてしまう。
3日目を終わって、タイガーがトップ・タイに立った。

スポーツの季節は続く。

{追記}
1月29日(日)に行なわれた全豪オープンテニス男子決勝は、
ジョコビッチとナダルの対決となったが、フルセット、6時間近くの
長い試合となった。疲れで足がふらふらのジョコビッチが、よく接戦を
制した。それにしても可哀想に長すぎる。
それにしても誤審が多すぎる。ラインの内側なのに「アウト!」の
コールはひどかった。
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by ucci-h | 2012-01-29 01:04 | スポーツ観戦 | Comments(0)
タイの国有鉄道の大赤字の財務状況が出てきた
社会主義国ベトナムには、造船会社はじめ
瀕死の国有会社が多く、ベトナム経済全体の発展に
影を落としている。
だがタイはPTT(タイ石油公社)やタイ航空はじめ、
収益を上げているところが多い(この2社は最近国が財政の見せかけを
よくするために、過半数の持株を減らそうとしているが・・)。
 「タイ国有企業の問題点 2011-6-20」
  http://uccih.exblog.jp/13831530/

しかし、その中で赤字会社もある。最大のお荷物は「SRT」(タイ国有鉄道)
である。
今年から、所有するバンコクのチャトゥチャック・ウィークエンド・マーケットの
運営を自らに取り戻したり、収益改善を図り始めているが。
 「賑わうウィークエンド・マーケットが国鉄に返される 2012-1-20」
  http://uccih.exblog.jp/15299226/

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最近になって、ようやく初めてタイ国有鉄道の財務諸表がまとまったという。
もっとも日本の公企業と同じで、資産の計上の仕方や、償却方法など、
民間企業と比べて多くの問題を残していようが、ないよりはまし、
とりあえずの手がかりとなる。

報道された数字をベースに、バランスシートと損益計算書を
概算、取りまとめてみよう。

バランスシートの方から見ると、2010年末で、
総資産が1,240億バーツ(約3,200億円)。
負債が857億バーツ(約2,200億円)というから、自己資本は
383億バーツ(約1,000億円)ほどあることになる。
政府がお金を入れているだろうから、
債務超過ではないようにいちおう見える。

もっとも、資産額は、在庫の記録とあっていないので、
どう評価されているのか不明だ。
たとえば、所有列車の平均年齢は45年で、半分は使えないとか、
線路その他の資産も老朽化していると言われる。

実際の固定資産の価値はもっと低いのかもしれない。
もっとも、ウイークエンド市場のように、国鉄は多くの土地持ちだから、
所有不動産の評価がどのくらいだろうか。

また、累積損失は573億バーツになるというから、
資本の部には、おそらく政府の出資金など956億バーツほど、
1000億バーツ近い資金が入っているはずだ。
負債の多くは長期負債のようで、D/E比率は2.2倍となっている。

P/L(損益計算書)を見てみると、これも2010年度で、
売上げはおよそ134.5億バーツほどと、総資産額の10分の一しかない
(普通の会社はほぼ売上額が総資産額に見合うものだが)。
資産が過大に評価されているとしても、
あまりにも売上げ規模が少ない。逸失売上げが多いといわれる。

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また政策上、国鉄の運賃は極めて安く設定されており、
費用をカバーできないレベルだ。
たとえば、チェンマイ・ランパーン間100kmの普通運賃は
2年前だが、たったの23バーツ、60円ほどだった。
 「近くて遠い北タイのランパーン 2009-10-12」
  http://uccih.exblog.jp/11252520/

一方、費用面では、効率の悪い機材を使ったり、年金費用が
重かったり、利払いコストが嵩んだりで、費用は210億バーツと
売上げを大きく上回っているので、最終損失は75.8億バーツ。
売上げ利益率は、マイナス56%だ。

今後、タイは高速鉄道などを敷いていくだろうが、
これもSRTに運営させるのだろう。

今のうちに、経営指標、目標をきちんと作っておかないと、
国のお金、つまり納税者のお金がさらにどんどん吸い込まれることになろう。

よその国の国鉄のことだが、心配だ。
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by ucci-h | 2012-01-27 13:16 | タイの財政・税金 | Comments(0)
タイの民間企業従業員向けの公的年金への拠出が大きく減ってしまうが大丈夫か?
半年ほど前に、タイの年金制度の概要と現状を見た。
 「タイの年金制度は今後財政赤字の時限爆弾か 2011-7-28」
  http://uccih.exblog.jp/14214151/

公務員、地方公務員とは別に、民間企業の従業員は、
社会保障基金(SSF)による公的老齢年金制度でカバーされている。
1990年に発足した(実際の稼動は99年)日本の厚生年金に当たる
この制度は、925万人の民間企業従業員をカバーし、
残高は8,400億バーツほどに達する。

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タイの民間従業員向けの年金は、支給開始年齢がなお55歳と早い代わりに、
給与代替率は平均3割弱と低いようだ。
雇用主と被用者が、給与の3%ずつを拠出し、国が1%分上乗せしている。
なお、この公的年金を補完するものとして、確定拠出型の「プロビデント・ファンド」
(老後基金)がある。

まだスタートから13年目と歴史の浅い制度で、受給資格は15年拠出が必要なので、
実際の支給はまだ生まれていない。2014年からいよいよ支給が始まる。

ところが、この基金への拠出は、2012年には大きく減りそうだ。
3つの要因がある。

・歳出削減の一環で、社会保障局の予算が218億バーツから
112億バーツへ半減、カットされる(国の上乗せ分が減る?)。
国は社会保障にあまり金を出したくないということか。
・昨年の洪水被害を考慮して、企業と従業員からの拠出額を
320億バーツ減額させる。タイらしいやさしさだが。
・今年度に限ったことではないが、企業で月々の拠出が遅れたり、
しそこなう会社がかなりある。その不足額は250億バーツにのぼると
推定される。

合計676億バーツほどの減収になる。
給付がまだないからいいが、残高8400億バーツの基金にとって
大きな減収だ。
社会保障局は、どういう計算をしているのか知らないが、
将来の資金不足が危ぶまれないだろうか。

しかし現政府は、どうも公的年金の国庫負担に消極的なようだ。
ドイツ型の国が拠出しない公的年金を目指しているのかも知れない。
その場合、国は、時折り資金援助するにとどまる。
こういう形になっていくなら、企業と従業員(つまるところ企業)の
拠出負担はいやでも増えていこう。

タイの公的老齢年金は、これから拠出を増やしたり、
受給年齢を引き上げたりしないとやっていけないだろう。
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by ucci-h | 2012-01-27 13:00 | タイの財政・税金 | Comments(0)
雨季入り3ヶ月前の今も依然として異常に高い巨大ダム「プミポン・ダム」の水位
10日ほど前に、今年に入っての巨大ダム「プミポン・ダム」の
水位が非常に高いので、このままだとまた雨季の洪水が
心配される旨お伝えしたが、それからダムの放水状況は
変わっただろうか?
 「巨大ダムの水位が洪水の昨年よりも高い! 2012-1-12」
  http://uccih.exblog.jp/15261187/

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あれから10日たったプミポン・ダムの貯水量は、118億㎥。
乾季の10日間で5億㎥減っただけで、貯水率はなお87%の高さだ。
昨年のこの時期の77億㎥よりもなお41億㎥、貯水量は53%も多い。
灌漑局は1日5,500万㎥平均で流していくと言っていたが、
ほぼその通りの放水量だ。変わっていない。

しかし、この通常のペースでは、高い水位から始まった
今年の水量を、雨季前の4月末に安全水準と見なされる
貯水率40%未満まで下げていくのは難しい。

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チュラロンコーン大学の研究センター長は、「今ただちに、
放流を増やすべきだ。降雨はコントロールできないが、
水管理を真剣に行なうことはできるはずだ」と言っている。

また、相談にあずかった日本のJICA(国際協力事業団)も、
「今年は昨年の倍のペースで放流すべきだ」と言っているようだが、
雨季入りまで3ヶ月ほどになってきたこの時点でも、いまだ
実現されていない。

「国立経済社会開発局」のアークホム局長によれば、
全部で25の部署が、水管理に携わっていると言う。
一元化された委員会は、いまだできていない。

あれこれ議論が続く中で、ダムの放水量がこのまま通年のペースで
行くと、雨季入り時、4月末のプミポンダムの貯水量は80億㎥
(貯水率59%)と、昨年も含め例年を大きく上回る水準で、
雨季の降雨を貯め始めて行くことになる。

どうするのだろう?
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by ucci-h | 2012-01-27 00:20 | アジア的な生活 | Comments(0)
コメ価格は政策でなく市場が決める、やはり落ち込みそうなタイのコメ輸出
世界最大のコメ輸出国のタイのコメ輸出は、
2012年はやはり大きく落ち込みそうだ。
洪水があったので、輸出できるコメが少なくなったからではない。
タイ政府の思い上がった(タイのコメは高くしても売れる)「コメ抵当スキーム」が、
輸出競争力を減じているからだ。

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タイのコメ収穫は、年が変わり、雨季米の収穫が終わり、3月からは
乾季米の収穫に入るが、タイ米輸出業者協会は、政府に対して
コメ抵当価格の見直し(価格引下げ)を求め始めた。
「このままでは、タイはコメ輸出世界一の地位を失いかねない」と。

2011年、タイは1050万トンのコメを輸出し(世界シェア30%)、
2000億バーツの外貨を獲得したが、2012年は650~800万トンに
減じると見られる。38~24%の減少である。輸出額も600億バーツは減りそうだ。
輸出米の内訳は、白米300万トン強、パーボイル米(加水処理した玄米)100万トン強、
ホームマリ米(香り米)200万トン強である。

タイが世界市場の3割を握っているからといって、
価格を自由に出来るわけではない。
2012年の世界のコメ輸入は、昨年の3,478万トンから、3,188万トンほどへ
300万トン近く減ると、米農務省は予測している。

昨年輸入トップのインドネシアが278万トンから100万トンへ、
バングラデッシュが140万トンの輸入から65万トンへなどと、自国の生産増で
輸入を減らせるからだ。コメ輸入国全体の生産量は、昨年の4億5,040万トンから
今年は4億6,140万トンへと、タイの輸出量に相当する1100万トン増加しそうだ。

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一方、輸出国の方では、前回述べたように、インドの米の輸出動向が注目される。
インドが200万トン以上輸出してくるようだと(その可能性が高まっているが)、
その分、タイの輸出量は落ち込むと、タイ米輸出業者協会は警戒している。

タイ米は、その輸出市場であるアフリカや中近東で、インドやブラジル産のコメと
競争する。タイ米がトン570ドルほどでオファーされるのに対して、
インド米などは、それより100ドルも安い440ドルほどで提供される。
インドの輸出に向けられるコメ在庫は、3000万トンと大量にある。

タイの輸出米(100%グレードB白米)の価格は、
2011年11月16日に、洪水による供給低下をおそれて、
トン663ドルまで上がったが、
その後8週連続で下がり、2012年1月18日には、546ドルまで下がっている。
タイ政府の米抵当価格から想定された輸出米800ドル台という目標は
どこへ行ったのだろうか?

キティラット商務相は、「タイ米の品質は高く売れる!洪水で供給減になった
この機会をなぜバーゲニング・パワーに使わないのか?」と、なお息巻いている。
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by ucci-h | 2012-01-25 22:09 | 一次産品の市況 | Comments(0)
天然ゴム価格の下支えにタイ政府が乗り出した
タイの主要輸出品である天然ゴムの市況は、2010年高騰し、
2011年は半値に急落した。
典型的な一次産品の市況である。
 「高値をつけた天然ゴム価格は半値になってしまった 2012-1-4」
  http://uccih.exblog.jp/15217985/

しかし、天然ゴムはタイの貴重な外貨稼ぎの商品である。
ゴム・ゴム製品の輸出額は4500億バーツ(2010年)に達する。

ゴムのプランテーションの総面積は、278万ヘクタールと、
国土の総面積の4割(2100万ヘクタール)を占める農地面積の
その13%ほどがゴム園になっている。
ちなみに、その他の主要農産物の作付け面積を見ると、
コメが1000万ヘクタール、さとうきびが100万ヘクタールほどである。

ゴム市況が値下がりしたことから、1月第2週には、タイの南部地方では、
農民たちのデモが起こった。
「ゴムが安いのは、政府が中国と安い価格で契約するからだ!」と、
ゴムの価格下落を、政府のせいにしている。

これには政府も責任がある。
コメにしろ、ゴムにしろ、砂糖にしろ、また燃料にしろ、政府が介入し、
まるで政府が価格を決めているかのような印象を農民などに与えている。
「価格が下がるのは政府のせいだ!」と言うことになる。
統制価格や補助金制度の弊害のひとつである。
価格は国際市場が決めることとなれば、農民も文句を言えまい。
救済の願いは出てこようが・・。

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そこで、天然ゴムの場合、
政府がゴム市況の底入れに乗り出すことを1月17日に発表した。
170億バーツ(5億7千万ドル)の資金をつぎ込んで、
ゴムの粗板を20万トンほど買い入れる予定だ。
キロ120バーツをめざす。

この動きで、南部ソンクラの市場では、年初キロ89バーツだったゴム粗板の
価格が、1月下旬には106バーツまで、19%ほど上がってきている。
2011年の平均価格は、キロ136バーツだった(10月以降下落)。

タイ政府の下支えのニュース、3~4月のゴムの収穫の逓減、
それに原油価格の強含みが、ここに来てゴム価格を押し上げている。

また、ゴム園での古木伐採の奨励金も、1ライ(40m四方)当り11000バーツだったのを
16000バーツに引き上げ、古木の削除を促す。
これにより、空き農園が、従来の25万ライから40万ライに増えると見込まれる。

一方、国際市況も、3~4月のゴムの落葉期を迎えての供給減少、
米国経済の底入れ見通し、中国のゴム在庫の減少から、
ゴム市況も今後底入れが期待される。

タイ政府のゴム市況カツ入れがどの程度功を奏するのかわからない。
世界の年間1000万トンの取引という天然ゴムの市場で、20万トンの
買い入れが、どの程度効果があるのかはわからない。

ここから、ゴム相場が底入れ、反転していくとしたら、
やはり、米中の景気、ゴムの需要の変化が、一番大きいのだろう。
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by ucci-h | 2012-01-25 22:02 | 一次産品の市況 | Comments(0)
  

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
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