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インドの今年の昇給率はアジア一だと言うが・・・
「インドの2012年の昇給率が12%と、アジアで一番高くなる」
という人材コンサルタント会社エーオン・ヒューウィットの
調査結果が報道された。
データを売る会社だから、各国比較や、インドのサラリーの
絶対額は伝えられていない。

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アジアで昇給率が一番高いと言っても、中国の+9.5%や
フィリピンの+6.9%に比べて突出しているわけではない。
給料の絶対額で見れば、インドはなお低いレベルにあるだろう。

JETROが2010年に調査した結果によると、デリーの一般工
(経験3年程度)の月給は294ドル(23,500円)ほど。
年収は、基本給に諸手当、社会保障、残業代、賞与などを加えて、
4,331ドル(約35万円)ほどになる。

同調査での中国やタイの同等の給与に比べると低く、
フィリピンをやや上回る水準である。

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ただし、インドの場合は、製造業の発展が遅れており、
技術工の存在も比較的少なく、製造業の職工の希少価値はあろうから、
やや技術職は高目かもしれない。転職率も20%と高い。

インドの製造業は、アジアの他国と違って、なお80%が国内向けだ。
技術不足により、インドの労働人口のうち、こういった職に就けるのは
15%ほどに過ぎないと言われる。

デリーとムンバイを結ぶ大動脈ができると、
沿線沿いにインドの工業団地が立ち並ぶことになるのだろうか。
そのためには、製造技術の教育が不可欠となろう。
 「動き出すかデリー・ムンバイ産業大動脈 2011-11-2」
  http://uccih.exblog.jp/14869238/

インドの製造業が世界に認められるのは、遠い日か、
それとも意外に近いのだろうか?
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by ucci-h | 2012-02-29 23:59 | アジア諸国の賃金 | Comments(0)
人口大国インドネシアの突然のコメ輸入の発表は?
インドネシアは人口2億4千万人を抱える大国である。
かつては原油の輸出国であり、OPECのメンバーでもあった。
しかし、近年の内需を中心とする経済成長により、今や
原油の輸入国に転じた。

主食であるコメについてもそうである。
80年代初め、一時コメの自給を達成したが、世界第3位の
コメ生産国にもかかわらず、その後農地の宅地化と、消費拡大に追いつけず、
時折りコメを海外に頼る現状である。

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2011年には190万トンのコメを緊急輸入したが(うち91万5千トンを
タイから輸入。タイにとってナイジェリアに次ぐ、第2の輸入国となった)、
今年は、なんとか自給する予定(籾ベースで7200万トンの生産)だった。

しかし、雨や病害により、6800万トン程度に留まりそうなので、不足分
200万トンを輸入すると2月22日発表して、世界のコメ市場を驚かせた。
1月にはミャンマーから20万トンを買っている。

昨年は、6540万トンの生産で、190万トン輸入しているから、
籾ベースでの国内消費量は、6730万トンほど。
インドネシアの人口一人当たりのコメ消費量は、
ひとり年間280kg(籾ベース)と多い。タイの倍とさえ言われる。

ちなみに、アジアは米食中心だが、米の一人当たり消費量の
多い国は、ミャンマー、ベトナム、ラオス、バングラデッシュ、インドネシア
といった後進国であり、中国やインドと違って小麦のとれない地域である。
もっとも、マレーシアやタイなどは、近年一人当たりコメ消費量に減少傾向が
見られる。

インドネシアのコメ市場への参入は、低迷するコメ市場にとって
プラスになる。
米価(5%砕米)は、2月15日のトン430~435ドルから、翌週には、
400~430ドルへと下がってきている。
ベトナムの輸出用米価はフロアー価格を割ってきている。

インドネシアは、密輸入を防ぎ、国内産のコメを守るため、
民間のコメ輸入は2004年から禁止されており、
コメの輸入は、政府間取引となっている。
インド、ベトナムの輸出余力は限られているので、値段は高いが
タイ米の輸入もあると見られる。

タイ米の輸出は、2月半ばまでの1ヵ月半で79万トンで、
前年同期比マイナス50%となっている。
タイ米のトン560ドルというFOB価格に対して、インド米は450ドル、
パキスタン米は440ドル、ベトナム米は420ドルと、いずれもはるかに安い。

インドネシアのコメ緊急輸入でタイのコメ輸出業者は一息つけそうだが、
タイの市場を無視したコメ高値計画は、引き続きタイ米の輸出を低迷させるだろう。
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by ucci-h | 2012-02-29 23:46 | 一次産品の市況 | Comments(0)
ミャンマーのシャン州のけし畑では雑草刈取機が活躍するが・・・
ミャンマーのシャン州で、“雑草刈り機”が活躍している。

タイのメーサイとの国境の街タチレクの所属するシャン州は、
ゴールデン・トライアングルで知られるように、麻薬の原料となる
けしの主要産地。世界でも、アフガニスタンに次ぐと言われる。
2011年のミャンマーのけしの生産量は、UNODC(国連薬物犯罪オフィス)に
よると、前年比37%増の610トンに達したと言われる。
 「ゴールデン・トライアングルのけしの栽培は減ったのだろうか 2011-12-18」
  http://uccih.exblog.jp/15126439/

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ここで今、ミャンマーの警察官や軍による 雑草刈り機を用いた
けし畑刈りが進んでいる。ミャンマーのけし畑の栽培面積は、
過去5年間で倍増している。
ミャンマー政府は、25万農家のけし栽培を撲滅させるため、
外国に今後3年間で5億ドルの基金を募っている。

雑草刈り機の使用により、ミャンマーの軍・警官・住民で
昨年9月より5ヶ月間で、以前の3倍以上の21,000ヘクタールの
けし畑を刈り取っている。
ヘロイン30トン分の刈り取りだと言う。

しかし、刈り取りが進む一方で、植え付けもさらに増えている。
2012年は昨年に比べ、植え付け面積は10%なお増加すると言う。
けし畑を刈り取るだけでは、麻薬の撲滅にはつながらない。
背景には、シャン州や隣りのカチン州の貧困と民族闘争がある。

けし栽培は、地方民族軍の重要な資金源になっているからだ。

停戦の終結だけではなく、自治権の付与と経済開発の展望を
与えられないと、多民族国家ミャンマーの統合は成らないだろう。
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by ucci-h | 2012-02-28 20:10 | ミャンマー・ラオス・カンボジア | Comments(4)
不思議な都市国家シンガポールの過去の栄光が崩れる時
シンガポールというのは不思議な都市国家である。
40年ほど前、はじめて訪れた時は、赤道直下の国なのに
緑が整備されていて、表面はきれいな町並みに驚いた。
しかし、何回か訪れるうちに、その独裁的都市国家の
いろいろな縛りに人工国家を感じ、いやになってしまった。
暑いし。まあ、旅行で行くなら良いが・・・。

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シンガポールは、東南アジアの中では飛びぬけて
経済水準の高い国である。
一人当たりのGDPは、2010年43,117ドルで世界第15位と、
42,820ドルの日本(16位)の上を行く。
アジア一の経済水準の高い国である。

面積はわずかに707平方km。日本で3番目に狭い都道府県である
東京都(2,189平方km)の3分の一だ。
日本の対馬ほどの面積で、佐渡島や奄美大島より小さい。

人口は520万人へと増えている。10年前の430万人から2割も増えている。
この人口は、日本の都道府県で言えば、
第8位の北海道と第9位の福岡県の間に入ってくる。
外国からの移民労働者が増え、今や人口の36%にもなっている。
この変化は、後述するようにシンガポールの最近の問題の1要因になっている。

小さな島に大きな人口だから、人口密度は、7,355人/平方kmと高い。
東京都よりも1.2倍高い。もっともアジア・中国中心に人口密度が平方kmあたり
1万人以上という都市が、世界には20ほどもあるから、
世界は広い(トップはインドのムンバイの3万人近く!)。
国・地域別では、香港を上回り、マカオ、モナコに次ぎ、
世界3位の人口密度になっている。

GDP生産額は、ほぼ2,000億ドル(2010年)。小国ながら、ナイジェリアやイスラエル、
フィリピンを上回り、香港に次ぎ世界第40位。隣国マレーシアやポルトガルに肉薄している。
外国からの直接投資も、アセアン諸国の中では図抜けて大きい。

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しかし、そのシンガポールに、最近1965年の分離独立以来の政治不信が
起こっていると、ロイター電は伝えている。

独立以来ほぼ独裁的に政権を担ってきた人民行動党(PAP)が、
2011年5月の総選挙で、与党として初めて1議席を失い、得票率も
60.1%の史上最低となった。
と言っても、まだまだ人民行動党の独裁的国家であるが。

建国の父、リー・クアン・ユーの25年間の治世、その後21年間の後見、
シンガポールの政治への信頼はあまり揺るがなかったが、2011年
彼が完全に引退して、シンガポールの問題が吹き出てきたと見える。

シンガポールの経済社会問題は、移民労働者の増加による
所得格差の拡大に集約されるだろう。
人口の増大により、以前からの交通渋滞だけでなく、社会インフラが
ついていっていないようだ。

また、首相は、世界のリーダーの中でトップの所得を得る国で、
一人当たり平均GDPも高所得国なのに、
月1000ドル(8万円)以下の収入の者も多く見られ、最低賃金制度
もない。社会のセイフティー・ネットの乏しさが、低所得者層の不満に
つながっているようだ。
ここ10年、所得の伸びていない人間も多い。
インフレも5.5%と高めだ(1月は4.8%)。

政府への不満は、情報開示の遅さからも来ていると言う。
最近も、汚職役人逮捕の情報開示が、1ヶ月後になってからであった。

指導者リー・クアン・ユー引退後のシンガポールは、
世界ベストの空港やビジネス最適地といった世界ランキングを
誇っていないで、まわしを締め直して、国内の社会経済問題に
あたらないと、ここまでの栄光が過去のものとなってしまう。
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by ucci-h | 2012-02-28 19:53 | アセアンの動向 | Comments(3)
北タイのこの季節の大気汚染の深刻度、5年前を越え危険!
北タイ8県の2月末の大気汚染が、前回問題になった
2007年を上回り、危険な状態になったと、タイの環境省は
2月26日、危険信号を出した。
北タイ8県とは、メーホンソン、チェンラーイ、チェンマイ、ランプーン、
ランパーン、ナン、プレー、パヤオの8県である。

北タイは空気が暑く乾燥してきて、野焼き、山焼きの多いこの季節、
さらに近隣国の山火事が加わり、
大気中の粉塵や煤塵など浮遊粒子状物質「PM10」
(径が10マイクロメートル以下の物質)の1㎥中に含まれる量が、
基準の120マイクログラム以上を上回る地域が続出している。

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チェンマイの旧市街にあるユパラット校の174マイクログラムや
チェンラーイ市内の176マイクログラム(いずれも2月26日)はましな方で、
ランパーンの保健所(279マイクログラム)、ランプーンのスポーツ・スタジアム
(275μg)、メーモー(ランパーン)の水道局(271μg)などは、
安全基準値の2倍以上の高さである。

病院やクリニックには、のどの痛みや目の痛みを訴える人が増えている。

今年が、5年前より悪い状況だと言うのは、浮遊物質が多いというだけでなく、
その期間が長いということだ。
2007年の時は、メーホンソンで、PM10は500マイクログラムの最高値を
記録した。しかし、多くは3~4日間のことだった。

それに対して、今年は1週間以上にわたっている。
チェンラーイのメーサイでは、PM10値は192マイクログラム/㎥だが、
安全基準値越えは、実に10日間連続となっている。

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ランパーン空港では視界が悪く、バンコク・エアー機がキャンセルされたり、
スコータイへの着陸となったりしている。
公衆衛生省は、マスクの配布を増やし、年寄りや妊婦、子供や慢性病を持つ
人に外出しないよう呼びかけている。

大気汚染コントロール局のウィジャム局長は、気象庁が今週後半の
降雨を予想しているので、あと2~3日で改善することを期待している。
また、野焼き、山焼きを厳しく取り締まることと、隣国に山火事を抑えることを
要請している。

乾季の雨頼みの大気汚染である。

{追記}PM10は、比較的大きい浮遊物質である。
昨年末中国について書いたように、これより小さい微小粒子PM2.5
(径2.5マイクロメートル以下)は呼吸器の中に入ってくるので、
いっそう厄介だ。微粒子まで計測すると、汚染度は高くなる。
タイではそこまでは計測されていないようだ。
 「今も深刻さを増す北京の大気汚染 2011-12-13」
  http://uccih.exblog.jp/15102812/
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by ucci-h | 2012-02-28 02:10 | アジア的な生活 | Comments(9)
やはり延期された5月発足予定のタイの全国民向け年金制度
2012年5月から導入される予定だったタイの全国民向け年金基金制度(NSF)が、
やはり延期された。
やはり、と言うのは、昨年7月に決まった割には宣伝もなく、タイの新聞やテレビでも
ほとんど話題にならず、半年以上が過ぎ、あと3ヶ月になったからだ。

タイの公務員、民間企業の被用者向けには年金制度があるが、
残る農民や、自営業者、非正規従業員など多数の国民には年金制度がない。
そこで、政府は今年5月発足の予定で、15歳から60歳までの年金のない
2500万人(労働力の3分の2)の国民を対象に
誰でも入れる任意年金制度の創設を、昨年発表した。
 「タイの全国民向け年金制度来年5月にスタート 2011-7-6」
  http://uccih.exblog.jp/14000492/

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いい制度だと思うが、その後ちっともフォローアップの情報が出てこなかった。
そして、当面延期となった。
予算が講じられなかったのか(2012年度は2.25億バーツの予算はとられたが)、
制度の枠組みが固まらなかったのか、ニーズがつかめなかったのか、
発足延期の理由は報じられていないが、まだ基盤が未成熟ということだろう。

1年間に200億バーツの掛金があるだろうと予想されるが、
これに対する政府の拠出金も50~100%に及ぶので、
スタートしたら、政府の年間予算は、140~150億バーツになろう。
政府の財政は膨らんでいく。
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by ucci-h | 2012-02-27 11:38 | タイの財政・税金 | Comments(0)
タイで77番目の県もでき、開発が進むタイ東北地方
2011年3月22日、タイ東北部ラオスとのメコン川を
はさんで国境を接する県、ノンカイから分離して、
タイで77番目になるあたらしい県「ブン・カン」ができて
じきに1年になる。

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(写真はいずれもバンコク・ポスト紙2012年2月23日号より)

ブンカン県は、南側は西から順にノンカイ、サコン・ナコン、ナコン・パノム
の各県に接し、北側は350kmに及びメコン川をはさんでラオスに接している。
他の県よりも静かな土地柄だが、東北部なのに、雨が多く湿気があり、
ゴムが主産物となっている。

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県の東北部にはプー・トック山(孤山)と呼ばれる2つの砂岩のピークがある。
小さいピークの方には、山寺が僧により作られており、木の橋を渡ってたどり着ける。

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メコン川の近くには大きな「ブンカン湖」があり、県の名の由来になっている。
知事は、ここにいろいろな活動センターを作る予定だ。
また、県の東部ブン・コン・ロンには、広い沼地があり、160種の鳥たちの
飛来地になっているという。

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選挙地盤でもある遅れたタイ東北部の開発に力を入れる
タイ貢献党政府は、2012年2月22日、総額6200億バーツ(1兆7千億円)
に及ぶタイ東北部の5つの開発プロジェクトを承認した。

1.バンコク・ノンカイの高速鉄道の整備 1,450億バーツ
また、コン・ケーンからラオス国境のムクダハンまで東に伸び、
北側のナコン・パノムまで上る336kmの鉄道(330億バーツ)も承認された。

2.「国境経済特区」の建設。ムクダハン、ナコン・パノム、ノン・カイといった
タイ東北部国境の街に設置する。

3.メコン川を中心に東北部の4つの河川を整備する。2,000億バーツと
大きな予算が用意される。

4.タイ北部に近いルーイの郊外にある涼しいプー・クラドゥン国立公園に
ケーブル・カーを敷く計画のフィージビリティー・スタディーを予算化。2,000万バーツ。
自然保護団体からの反対も多い計画だ。

5.コン・ケーンの東のカラシンにカラシン大学を作ると共に、
シリンドーン博物館を修復する計画を予算化。

このほかにも、総計29のプロジェクト16億バーツを承認した。

開発の遅れたイサーン地方(タイ東北部)のインフラ整備を中心に
した開発が、タイ貢献党政権下、進んでいきそうである。

背景には、ラオスを経由して中国との経済関係発展の目論見が
ありそうだ。
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by ucci-h | 2012-02-27 11:27 | アジアのリゾート | Comments(0)
真意が伝わってこない30バーツ医療制度の改革
タイの話題で時々わからない話があるが、
タイ貢献党による「30バーツ医療復活案」に対する賛否ほど
ニュースを見ていても解らないものはない。

ご存知のように、タイの医療制度は、
公務員向けの「CSMB」(公務員医療制度、対象760万人)、
民間企業社員向けの「SSF」(社会保障基金、対象920万人)に加え、
これらの医療保険制度でカバーされない農民や自営業者向けに、
2001年のタクシン政権のときに「UC」(ユニバーサル・ヘルスケア)制度が
できた。
 「タイの30バーツ医療制度に参加した私立病院の悩み 2011-8-1」
  http://uccih.exblog.jp/14246839/

この4,830万人を対象とする全国民医療カバー制度は、
途上国の中でも先進的なものである。
地元の指定病院(主に公立病院)に行けば30バーツで医療を
受けられる制度だ。

この制度は、民主党政権時代に、その煩雑さからカード提示による
無料医療制度へと変わった(今でも“30バーツ医療制度”と呼ばれることが多いが)。

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そして、今起こっていることは、タイ貢献党政権が、この制度を
再び30バーツ徴収に切り替えようとしていることに対し、反対意見も多いと
いうことである。

推進派の意見は、無料ゆえ、病院は過剰に混雑し、病院も大変で、
財政も負担が大きいので、30バーツ徴収に切り替えるというものだ。

反対派の意見は、医療は貧困者のためにある。たとえ30バーツでも
毎回徴収することになれば、貧困者の懐は痛み、破産するというものだ。

まるで、推進派のタイ貢献党と反対派の民主党が入れ替わったような
議論だが、どうもわかり難い。

ある試算によると、公立病院は、この無料制度により100億バーツの
欠損となっている。もちろん政府からの補助も含めての話だろう。
1年間に、この制度を使って病院を訪れる患者数は、延べ1億2,000万人
ほどと言われる。一人年平均2.5回の計算になる。

仮に、この数から30バーツずつ徴収すれば、年36億バーツの収入になる。
不足分の36%ほどが賄える計算だ(実際の患者数は減るだろうが・・)。

しかし、ひとり1回30バーツが、反対派の言うように、それほど負担になるものだろうか。
もちろん、30バーツの負担だけでなく、病院に行くには交通費や食事代など
ひとり200バーツ前後かかるから、いくらかでも負担を減らしたいことは
やまやまだろうが。

どうも、争点は別のところにありそうだ。
全国の834の公立病院のうち、495病院の財政が苦しいと言われるが、
主に、人件費、残業代の上昇が負担になっていると言う。
医療コストを抑えたい国、保険局、病院に対して、
医者をはじめ医療従事者は、これ以上頭を押さえられたくないようだ。

保険局と医療従事者の対立が、30バーツ医療の復活を巡って
火花を散らしていると見られるが、実際はどうなのだろうか。
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by ucci-h | 2012-02-26 18:24 | アジア的な生活 | Comments(0)
日本との差は開くばかりだが、タイでも高齢者の自殺割合が高くなっている
日本とタイの自殺率の違いを、10年ほど前に調べたことがあるが、
最近のデータでも、日本の自殺率が高く、タイの自殺率は比較的
低いことに変わりはない。むしろ日本が高止まりし、タイは下がっている。

日本の自殺率は、2011年で人口10万人当りで男性33.5人
(女性は14.6人と半分以下)、全人口当りで23.8人と、世界第7位の位置にある。
1998年以降景気が悪くなるにつれて、年間30,000人水準に上がっている。

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自殺率世界上位には、やはり寒い国が多く目立つ。
英文ウィキペディアによると、1位はバルト海のリトアニア、2位が韓国、
3位は寒くないが南米のガイアナ、4位がカザフスタン、5位が元ソ連のベラルーシ、
6位が戦後しばらく首位をキープしたハンガリーが、日本より上位に入っている。
首位のリトアニアの男性の自殺率は、61.3人(10万人当たり。2009年)と
日本の倍近くもある。

これに対して、60~100位といった下位には暑い国が多い。
タイは107か国中、中位の56位に位置している。
人口10万人当り男性12.0人、女性3.8人、
全体で7.8人(2002年の数字。後述するように
2010年はもっと下がっている)。
男性が日本の3分の一近く、女性が4分の一の低さだ。

寒い国のどんより暗い気候は自殺したい人の気持ちをそそのかし、
暑い国は自殺するのも面倒なのかもしれない。

日本では、1日平均80人強が自殺している(18分に平均一人になる)。
交通事故の死者のある部分は自殺だと言われるから、実際の自殺はもっと
多くなろう。

ことに日本では高齢化、不景気を反映して、
60歳代、70歳以上の自殺者数が他の世代を
上回って、一番高くなっている。

60歳代は5,555人(2010年)だというから、日本の60歳代の人口
1,780万人(2009年)に対して、10万人当たり31.2人の自殺者となり、
全年齢平均の3割り増しとなる。
60歳代の男性だけ見れば、10万人あたり50人という高い自殺率となろう。
一日平均1.18人の60歳代男性が日本では自殺している。

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話をタイに戻すと、1997年から2010年までの過去14年間で、
年間自殺者は、5,700人から、3,700人に減っている。
2010年の人口6,630万人から見ると、人口10万人当たり8人近くだったのが、
5.6人にまで下がってきている。
経済の成長が、自殺率の低下に寄与しているのだろうか。

タイの人口はおよそ日本の半分だが、自殺者の数は、日本が8倍も多い。
タイの自殺率は、なんと日本の4分の一以下である。

そのタイでも、地域によって自殺率に開きがあると、
タイの新聞「タイ・ニュース」は伝えている。
やはり、北タイの自殺率が全国の平均以上に高い。
トップ5県の人口10万人当たり自殺率は、順にランプーン20.0人、
チェンラーイ15.6人、メーホンソーン14.5人、ナーン13.0人、チェンマイ12.5人となる。

それでも、日本の自殺率23.8人に比べれば低いし、チェンマイの
自殺率は、日本のたくましい女性の自殺率より、なお低い。

北タイの自殺率が高いのは、「体面を失いたくない、恥をさらしたくない」と
いう社会慣習が大きく影響していると解説されているが、同時に、比較的
寒冷な気候、所得の相対的な低さも影響しているかもしれない。

タイでも、高齢化社会の進展によって、手元に数字はないが、
高齢者の自殺割合が高くなってきている。
何もできない、一人で生きていくことへの絶望感などが背景にあると見られる。
タイ社会の大家族で高齢者を敬いながら面倒を見ていく文化はなお生きているが、
次第に都市化、核家族化が進展すると、日本の社会のようになって行くのかもしれない。
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by ucci-h | 2012-02-25 00:05 | アジア的な生活 | Comments(3)
ネコ・ジャンプがヘンシ~ン!
タイの双子の姉妹のポップ・シンガー「ネコ・ジャンプ」を
ご存知だろうか?

1989年12月生まれの日本のセーラー服姿が可愛らしい
女の子のシンガーは、私の友人も含め、多くのおじさん達も
魅了してきた。

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2006年16歳から歌い続けてきた彼女らも、もう22歳。
谷村新司の「22歳」ではないが、もうおとなの女性である。
そこで、彼女らもヘンシンした。
最近出たふたりのビキニ姿が載ったタイの雑誌は売り切れてしまったという。

セーラー服のかわい子ちゃんと、ビキニ姿のふたりとどちらがいいかって?
それは、愚問というものです。

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ところで、ビキニ姿になっちゃってネコ・ジャンプは、
これからどんな歌を歌うのだろう?
専門家の人、教えてくださいね。
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by ucci-h | 2012-02-24 13:08 | Comments(0)
  

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
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