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恥ずかしながら、コンピュータを盗まれました!
日本に帰る前日の木曜日、午後2時間ほど外出して帰ると、
作業で使っているノートブック・コンピュータがない。
泥棒に入られたのだ。
恥ずかしい話だが、忙しさの中、裏の戸をロックして
おかなかったその隙にやられた。

大家さんや警察に連絡してきてもらう。
まず、出てこないだろうが、被害届は出しておかなくちゃ。
幸い、パスポートやお金は残っていた。
それと、このテレビにつなげていたコンピュータの方は
残っていた。
泥棒のお情けというより、大きく重かったので、
軽いほうで済ませたのだろう。

近所の人ら10数人が来て、「ここが侵入経路か?」
「この吸殻は誰のものか」と騒がしい。
このムバーンでは初めての盗難らしい(近所には最近あったが)。

ムバーンのセキュリティーの監視カメラの画像を2時間分追ったが、
画像も荒いし、いまいちはっきりわからない。
泥棒は、黒い大きな袋も盗み、それにコンピュータを
入れたはずだが・・。

チェンマイは建設ブーム、うちの裏にもムバーンの
増設がされている。
そこから我が家のうら側が見えるので、気にはしていたのだが・・。
もしかしたら、セキュリティーのゲートを通らず、
工事現場の横から出入りしたのかも知れない。

やや古い機種なので、GPSでの追跡もできない。
そのうちどこかの中古品屋の店頭にあるかもしれない(日本語仕様だけど)。
コンピュータ自身は惜しくないが、中に入っているデータや
文書、写真が残念だ。

時折、HDDに入れるが、そう頻繁にはやらない。
コンピュータはいつ盗難や紛失、故障するかもしれない。
そういう意味では、写真なども、ウエッブ・アルバムにはなから
入れておいたほうが安心だ。
データや文書のウエッブ倉庫もあるかな?

いずれにせよ、チェンマイのムバーンは比較的安全と
うそぶいていたので、ばちが当たった感じだ。
しかし、留守中に家の中を荒らされたにしては、被害が
少なかったのは不幸中の幸いと思うべきだろう。

しばらく、ブログも途切れ途切れになるかもしれない。
お許しください。
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by ucci-h | 2012-05-18 02:45 | アジア的な生活 | Comments(8)
タイの高齢者の自殺率を日本のそれと比べてみると・・・
タイ人の長寿化も進んでいる。
2009年での平均寿命は72.9歳。
では、50年前、100年前は?
50年前の平均寿命は58.4歳、100年前は
37.3歳に過ぎなかった。

もっとも、平均寿命だから、昔は多くの乳幼児の死亡が
平均値を大きく下げていたことだろうが・・。
またタイでは、日本のように病人を無理無理長生きさせる
治療もあまりやらないようだ。

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現在の60歳タイ人の余命は、20.7年。20年以上ある。
タイの年金の受給年齢も現在の60歳から、65歳に引き上げられるのは
時間の問題だろう。

2004年の「HSRI」(健康システム研究所)の調査だが、60歳以上のタイの高齢者
100人のうち、93人は自分で歩け、6人は杖を用いており、0.8人は
車椅子を用い、0.2人が寝たきりになっていた。

60歳以上の人口の比率が10%を超えると「高齢化社会」、
同じく20%を超えると「高齢社会」というそうだが、
タイの60歳以上は、2010年には、人口の12%、800万人近くいるはずだから、
すでに2004年から高齢化社会に入っており、
2024年には20%に達し、高齢社会になる見通しである。
日本はすでに2009年で30%と世界トップ、いわば「超高齢社会」というべきか。

タイ社会は、日本ほど核家族化が進んでおらず、大家族の元、高齢者に対する
面倒見がいいから、年金が不十分でも年配者の生活は日本より豊かかと
見てきたが、最近は都市化、核家族化が進み、どうも年配者にとっての
古きよき時代は徐々に変わりつつあるようだ。

親類からのサポートがなく、といって社会からのサービスもなく、
絶望と孤独に苛まれた高齢者の自殺も増えている。
いまだ日本ほどではないが。
特に、貧困、体の不調、無視、病気、孤独、蔑視、怖れにさらされた
年寄りは、タイでも絶望しやすい。

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高齢者(65歳以上)の自殺率を見ると、
日本の場合、2000年頃は、男性で10万人当たり49人と、
世界第12位ほどだった
(トップ3は、ロシア95人、ラトビア89人、ハンガリー88人だった)。
日本の場合は、高齢者人口が急増しているので、率は、2009年で
44%ほどに下がっているが、自殺者数はここ数年少しずつ増えている。

タイの高齢者の自殺率は見つからなかったが、
全体の自殺率が、日本の4分の一程度のことを考えれば、
タイの高齢者の自殺率は、10数%程度なのだろうが、
上がってきているのではないだろうか。おそらく、
タイの年間の全自殺者数3,500人ほど(日本の1割強)の
3割近くの1,000人ほどが、65歳以上の高齢者によるものとなろう。
それでも、日本の65歳以上の自殺者数年間5,200人(2009年)の
5分の一ではあるが・・・。

 「タイでも高齢者の自殺率増えている 2012-2-25」
  http://uccih.exblog.jp/15482136/

タイでは、介護施設のような施設はまだこれからだし、
その間も、社会は忙しさを増し、家族の面倒見もすでに神話になりつつあるようだ。
また年配者も、忙しい子供らから面倒を見てもらいたくもない人も増えており、
威厳を持ち、敬意をもたれて、老後を生きたいと思い始めている。

都市の郊外の養護ホームも出来てきたが、
月14,000バーツから25,000バーツかかるそうだ。

世界の高齢者の数は先進国中心に急増するが、
物価が安く、気候の暖かいタイに老後住む世界の高齢者も増えている。
今後、養護、介護施設は、タイでも急速に増えてきそうである。
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by ucci-h | 2012-05-16 23:37 | タイ人と日本人 | Comments(3)
増える借金に悩む層に対するタイ政府の“徳政令”の中身
タイ人家計の借金の状況を前回見たが、
経済の発展とともに、いやそれを上回るペースで、
借金、クレジットは拡大している。
タイ全体の民間の信用(企業が7割で個人が3割)の伸びは、
2011年は14.9%も伸びている。

タイ第2位の銀行、KTB(クルンタイ銀行)を例に取ると、
消費者ローンの残高は、2012年第1四半期で、
87.3億バーツ(前年末比+2.3%)伸びている。
当行のローン全体の残高は、第1四半期末で、1兆4,880億バーツだが、
うち26%(3,870億バーツほど)が、消費者向けローンと見られる。
電力代のアップ、交通費のアップ、全体の物価の上昇に
5月の学校の新年度入りを迎え、消費者ローンの伸びはなお高まりそうだ。

KTBの場合、消費者ローンの申請に対して、承認率は30%と
それでも低い。申請者の借入残高がすでに高くなっているためだ。
KTBは、年収の80%以下の借入残高をローン付与の基準としているが、
すでに80%に達している消費者が多いということになる。

なお、KTBの第1四半期末の焦げ付き率は4.95%と、
昨年末の7%近くからは下がっている。

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タイ貢献党政府は、ポピュリスト政策の一環として、
タイの借金漬けの消費者に対する“徳政令”を実施する。
民間銀行からのローンではなく、政府系銀行からのローンに対し、
返済のモラトリアムを、4月24日の閣議で決定した。

4つの政府系銀行からローンを受けている375万人(人口の18人に一人)の
個人(借入残総額4,590億バーツ、円換算で1兆2,500億円ほど)に対して、
450億バーツ(1,250億円)ほどのローン金利の支払い(3%分ほど)が、
2012年9月1日から2015年8月31日までの3年間免除される。

対象となる375万人の77%に当たる290万人は農民だと言われる。
タイの労働力3,850万人の4割を占める1,550万人の農業労働力の
2割近くがモラトリアムの対象ということになる。
450億バーツの負担は、国の予算と政府系銀行で半分ずつ
負うが、要するに税金での負担である。

支払免除されるローン保持者は、優良な借り手とされ、
4月24日現在で、借金が50万バーツ(135万円ほど)に達していない借り手である。
5月2日から8月20日の期間、モラトリアムの登録が受け付けられる。
ただし、個人ローンと言っても、住宅ローン、分割払い、リース・ローンは除かれる。

キティラット財務相は、「これで、経済成長率も0.4~0.7%分高まる」と
言っているが、野党民主党のゴーン副党首は、「民間銀行からローンを
受けている者に対して不公平である。税金を使って、フリーローンを
提供するのが政府の義務なのか」と批判している。
「借金を救済するなら、むしろ銀行から借りられず、不法なローン・シャークに
走らざるをえない消費者を救済すべきではないか?」とも言っている。

タイ政府は、ポピュリスト政策として、よくこの徳政令を出すようだが、
あくまで借金漬けの低所得の農民に対する一時的な対症療法でしかない。

農民の借金の元である過剰な農薬や肥料の購入を抑制させ、
生産コストを下げさせ、反収を上げるとか、
根本治療にはなかなか手をつけられていないようだ。
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by ucci-h | 2012-05-16 21:27 | アジア諸国の賃金 | Comments(2)
世界の観光客がタイと日本で落とすお金の総額を比べると
「観光が増えるのはいいが、落とすお金が少なく、ゴミばかり残してもらっても
しかたがない」という旅行業者のぼやきはあるが、昨年の世界の旅行客は増え、
それなりに落とすお金も増えている。

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最近発表された「UNWTO」(国連世界観光機構)の世界の国際旅行の
出費額統計によると、2011年の世界では、のべ10億人近くが国際旅行をし、
それにより落とされたお金は、初めて1兆ドルに達したと言う。
一人一回平均1000ドルちょっとの出費ということになるか。
航空運賃など足代も含めると、1兆2千億ドルの支出だそうだ。

トップ5の国は、以下の通り。金額はその国の受取額(10億ドル)

1.アメリカ 116.3
2.スペイン 59.9
3.フランス 53.8
4.中国   48.5
5.イタリア 43.0

スペインが2位に入っているのは、どうしてだろう?

タイは、昨年は洪水があったものの、11位と、前年から順位をひとつ上げている。
受取額は、263億ドルと、前年の201億ドルから、30%伸びている。
旅行者数は、20%増の1,910万人だったから、一人一回当たりの出費額は、
1,260ドルから1,377ドルへ増加している。10万円だったのが、11万円に
増えた勘定だ。もちろん、タイにとっては、史上最高の収入だ。

263億ドルの収入額というのが、どういう計算で得られるのか知らないが、
外国人観光客から、タイの国民、年寄りから赤ん坊まで一人当たり、
ほぼ400ドル(1200バーツ)のお金が落ちていることになる。

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タイはやはり観光立国である。
日本はどこにいるんだろう?

日本は、震災前の2010年の統計だと、
到着客数でアジアで韓国に次ぐ第8位の861万人。
平均より1~2割ほど高い外国人客の出費額だとすると、
出費額総額は、125億ドルほど。タイの6割ほどか。
世界では30位ほどになるのだろうか。
2008年の数字では、アイルランドのひとつ上の26位だった。
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by ucci-h | 2012-05-16 11:26 | エアライン・観光業 | Comments(3)
タイを尻目にベトナムとコメ輸出世界一の座を競うインド
タイの今年のコメ輸出は、政府の世界の動向を見ない
手前勝手な高価格政策により、価格競争力を失い、
昨年の1,060万トンから、650万トンほどへ4割方落ち込み、
過去30年続けてきた世界一の座を降りると予想されている。

これに代わり、ベトナムが、輸出高700万トンで、
コメ輸出世界トップに躍り出てくると予想されているが、
ここにきて、“ワイルド・カード”インドが、ベトナムと首位を
競うと見られてきた。

インドは、コメの自給を国策として進めてきたが、
なかなか達成できなかったが、それでも、昨年度
(2010年9月~2011年8月)は、280万トンのコメを
輸出することが出来た。

そして今年度は、好天と、政府の価格奨励策に後押しされ、
中国に次ぐ世界第2位の生産量は、7.7%増の1億300万トンに
達し、輸出量は、700万トンに達すると予想される。
ベトナムと輸出の首位を競う量だ。

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コメは、ここ8年近く世界の生産は順調に伸びている一方で、
需要はそれほど伸びていない。世界のコメ市況は
大きな不作地域でも出てこないとなかなか高騰しない状況だ。
米国農務省によれば、今年の世界全体のコメ輸出量は3,390万トン。
インド、ベトナムともに21%ずつのシェアを占めることになりそうだ。

世界のコメの生産規模は、大きい。
今年は、籾量にして1.7%増の7億3,200万トンになろうと
FAO(国連食糧農業機構)は予想している。
精米の量はこれの3分の2だから、4億8,800万トンの生産見込み。
世界の需要4億7,700万トンを1,100万トンほど上回りそうだ。
世界のコメ輸出量総量は、世界の生産量の7%を占めるに過ぎない。
世界の1年分のコメ輸出量の3分の一ほどが、在庫に加わるわけだ。

インドの来年度のコメ生産見通しは良好で、
さらなる増産が見込めそうだという。
なかなか世界のコメ市況は上がりそうになく、コメ価格は安定が世界の
状況だ。
コメの高価格を目指したタイ政府のコメ政策「コメ抵当スキーム」は
宙に浮いて、その後どうなるのだろうか?

タイの政府コメ在庫は1200万トンに達する見通しだが、
キティラット副首相は、「こんな相場が安いときに、在庫が貯まったから
といって放出しない。タイのコメは良質だからもっと高い値段で
売れるのだ」と、強気を崩していない。
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by ucci-h | 2012-05-16 10:47 | 一次産品の市況 | Comments(0)
予想されるミャンマー閣僚の大改造と強硬派の駆逐
ミャンマーの政情に詳しい前BBCの記者(バンコク駐在)
ラリー・ジェイガン氏が、おそらく数週間以内に起こるであろう
ミャンマー政府の主要人事の大幅改造について、5月12日付けの
バンコク・ポスト紙に寄稿している。

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まず、一番大きな変化で起こりそうなことは、解放派テイン・セイン大統領の
最大のライバルで強硬派を代表するティン・アウン・ミン・ウー副大統領が、
辞めることだ。
彼は、すでに5月3日に、健康を理由に大統領に辞表を提出し、
大統領がそれを預かっていると言われる。
 「ビルマの改革を引きとどめる副大統領派 2011-7-8」
  http://uccih.exblog.jp/14025772/

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もしそうなれば、首都でささやかれてきた解放派と強硬派の対立は、
現在の大統領の解放派の勝利が決定付けられる。
4月1日の補欠選挙における野党NLD(国民民主連盟)の圧勝が、
解放派の力を強くしたようだ。

そして、現在の下院議長シュエ・マン(軍のナンバー3)が副大統領の職に就くのでは
ないかとうわさされている。シュエ・マンは大統領と対立することが多く、
議会運営上、邪魔にならない副大統領職へ行ってもらったほうがいいようだ。
シュエ・マンにとっても、2015年に大統領職に挑戦するのに良いポストだ。
テイン・セイン現大統領は、自身に健康の問題もあるようで、2015年には出馬しない
旨、言っている。

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下院議長は、あまり議論のないと言われるミャンマーの議会において、
立法に際して重要なポストである。
大統領は、アウンサン・スーチーを議長の職につけたいようだが、
スーチーは、政権運営に入ることなく、一議員として政府の行動を
監視したいとしている。

しかし、民主化の果実を生み出し、政府の透明性と信頼性を明らかにする
ためにも、議長はスーチーにとって、うってつけのポストではないかと思われる。
また、スーチーは議長となることで、権威を持って、政府内の軍人閣僚に
対することが出来るだろう。
また、NLDの念願である憲法修正に対しても、やりやすくなろう。

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軍人たちの多くが、家族も含めてアウンサン・スーチー支持であることは
知られている。もちろん、お父さんが建国の父、アウンサン将軍だからだ。
それでなければ、軍人、役人家族が多い首都ネピドーでNLDが
全議席を取ることはできなかったはずである。
ただし、これからは、スーチーが、政治の場で、彼らの利益をどれくらい
守ってくれるのか注目している。

スーチー率いるNLDの1989年当時の主張は、「軍に対するシビリアン・
コントロールの導入」だった。これに対しては軍は排斥してきた。
スーチーは、2015年に大統領になるために憲法修正を狙うが、
そのためには軍人が大多数を占める現議会で、軍の支持を得なければならない。
シビリアン・コントロールという題目を変えていく必要があるかもしれない。

当面の注目は、閣僚の人事である。
NLDからスーチー以外にも閣僚を入れるのか、
民間人や官僚を入閣させるのか注目されている。
いずれにせよ、解放派が力を増すことになろう。

守旧派が切られることは噂されている。
電力大臣ザオ・ミップ、漁業大臣ティン・ナイン・テイン(選挙時漁民に
脅しをかけたので有名)、外務大臣ウナ・マウン・ルウィン、
情報大臣キャオ・サン、スポーツ大臣ティント・サン等の名が上がっている。

これら大臣の外遊が直前に大統領によりキャンセルされたことなどから、
内閣改造は近いと見られている。
大臣の中で確実に外されるのは、地方軍との話し合いの責任を負わされている
守旧派の鉄道大臣アウン・ミンであろう。

そしてこれらみな含めて、今後数週間以内に発表されると見られる。
さて、この予想通りになるのだろうか?それとも?
5月末に向けて、ミャンマーからの情報が気になるところだ。
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by ucci-h | 2012-05-15 19:51 | ミャンマー・ラオス・カンボジア | Comments(0)
タイ人の家計の借金は重荷になってきているのだろうか?
タイ人を見ていると、先々の計算もなしに平気で借金をする。
明日をあまり考えない国民性にとるものから来るのだろうか?
タイ人家庭の借金の増大は、今後の内需の伸びに影響すると
心配する向きもあるが、さてどうなのだろうか?

タイの家計の借金は、政府統計局や中央銀行など各種統計を見ると、
近年、経済成長とともに、確かに拡大してきている。

まず、家計全体(タイの世帯数を2,000万と見る)の債務残高は、
3.4兆バーツほどにのぼっているようだ(煩わしいので、以下出所を略す)。
家計の債務残高は、タイのGDP(10兆バーツ)比、34%ほどになるようだ。

1世帯平均17万バーツ(47万円ほど)になる。
もっとも、世帯のうち借金をしている家庭は、57%(1,150万世帯)ほどだというから、
実際の借金のある家計の負担は、30万バーツ(80万円ほど)になるのだろうか。

中身は、住宅ローンが世帯平均10万バーツ、個人ローンが5万5千バーツ、
その他クレジット・カードのローンや街金からの借り入れがある。

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借金の負担感となると、家計の収入、貯蓄との比較となる。
タイの家計収入は、2011年で平均月に23,500バーツ(6万5千円ほど)。
年間で28万バーツ、77万円ほどになる。
統計によると、そのうち支出は月18,000バーツ、一日一家で600バーツ
(1,600円ほど)の支出だ。

タイ人の貯蓄率(可処分所得比)は、平均10~12%あると言われるから、
おそらく平均だが、月に2,000バーツほど、年間で2万4千バーツほど
貯金しているのだろう(あくまで平均で、貧富の差で違いは大きいはず)。

タイの家計の金融資産残高は、8.5兆バーツほどにのぼる。
1世帯当り平均43万バーツ(115万円ほど)。
借金の残高より、金融資産残高の方が2.5倍ほど上回っている
計算になるが、これも平均数字である。
おそらく、貯金の少ない家庭ほど借金に頼るはずだ。
貧困家庭(月収1万バーツ未満)の3割は、街金や闇金に手を出していると
言われる。

借り入れ残が30万バーツの平均像をとって、
元本返済を考えれば、条件によるが、月々3,000バーツ前後の
借金負担になるだろう。
これが重荷か平気なのかは、その世帯の収入、貯蓄水準による。
月収1万バーツか3万バーツかによって、大きく変わるだろう。

平均像では、タイの家計の借金負担は計れないが、
借金返済ができない家庭が増えていることは、
重荷になってきている表われである。
政府はこれに対して“徳政令”を敷くことになる。
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by ucci-h | 2012-05-15 19:01 | アジア諸国の賃金 | Comments(3)
中国との軍事連携強めるタイの陸海空3軍
タイと中国の関係緊密化は、最近の中国製タブレットPCの
中学校への導入や、中国の指導による高速鉄道の建設案などで
いろいろな方面で進んでいる。
 「タイの輸出先としてトップに躍り出た中国 2011-2-22」
  http://uccih.exblog.jp/12960856/

4月25日から28日まで、タイのスカンポン国防大臣が、
3軍のトップ(陸軍のプラユット司令官、海軍のスラサック司令官、
空軍のイタポーン司令官)とタナサック国軍最高司令官、サティアン国防次官を
率いて、勢揃いで中国の軍関係者を訪問したと言うニュースに接した時は、
驚いた。

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タイ軍関係者の中国訪問は15年振りだというが、
この勢揃いでの外国訪問は、今回の中国が初めてだという。
東西関係と言う古い概念や、アジアを巡る米中対立といった固定観念が
頭にこびりついている身には、「タイは西側陣営なのに、中国に移ったのか!」と
思わず頭をよぎったものだ。

この訪問で、タイの3軍と中国の3軍との連携は強められると言う。
ことに、5月9日から29日まで、ガンドン(広東省)において、
両海軍の合同演習を初めて行なう(陸空軍はここ数年すでにやっている)、
そのために130人のタイの海軍将校は、中国語の教習まで受けると
なると、密接な関係を否定できない。

さらに、タイは中国と共同で、ガイド付き多段ロケット打上機「DTI-IG」
(射程60-180km)の開発を、3年、15億バーツかけて進めることにしたという。
さらには、中国製の武器を“友好価格”で提供されるということになった。
これは、米国製の武器に頼ってきたタイの武器依存の分散化にも資する。

潜水艦についても、閣議の反対でキャンセルとなったドイツ製の中古ユーボート
に代わって、中国製の「039型ソン級攻撃潜水艦」はどうかと言われている。
中国製のヘリコプター「Z-9」もどうかと言われている。
もっとも、タイの現場は、メンテの面から見て、いずれも欧州仕様を好んでいるようだが。

中国は、明らかに、タイを含めてアセアン諸国への武器や軍事演習を提供し、
東南アジアを身近にしたいはずである。

タイの外交は、昔からしたたかである。
19世紀末の植民地化時代には、英仏を対立させて独立を守ったし、
第2次大戦では、日本側についたはずが、終われば、勝った連合国側になっている。

今回の中国軍との緊密化も、2者択一ではない。
米軍との関係も維持しながら、米軍依存一辺倒を避けている。
4月はじめには、スラサック海軍司令官とタナサック国軍最高司令官が
米国の招待に応じて、19年ぶりの軍トップの訪問を果たしている。
パタヤのウタパオ空港の米軍による利用拡大も打診されている。

米国とは、ベトナム戦争時の支援を思い返すまでもなく、
タイは親しい。
共同の情報作戦からテロ対策、武器調達、毎年の「コブラ・ゴールド」
共同軍事訓練まで幅広く行なわれており、
タイ軍は、米軍のドクトリンの中に入っている。

タイ側は、中国、米国という2大国を、それぞれ、“近くの身近な親戚”、
“遠くの身近な友人”と、巧みに呼んでいる。
ともに大事だが、今は、近くの親戚を一層大事にしたいというわけだ。
ひとつは、隣国カンボジアとの関係がある。
カンボジアに親しいタクシン派政権になったとは言え、
古くからの国境問題は消えない。
有事の際は、カンボジアと近しい中国の理解を取り付けたい。

そのためには、中国とアセアン諸国の南沙諸島を巡る南シナ海の
問題についても、(タイは中国と国境を接していないこともあり)
中立の立場を取ると約束している。

また、中国との経済的結びつきが強まってきたことも、
軍事的連携を強める底辺にあるだろう。
中国は、人種的つながりも含めて(タイ民族の多くは雲南省を起源に
下ってきたと言われる)、タイの身近な国になりつつあるようだ。

3軍トップの4日間のゆっくりした中国の旅は、彼らの
交流を深めるのに、とてもプラスになったようだ。
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by ucci-h | 2012-05-14 12:04 | 中国・韓国そしてインド | Comments(3)
現政権に支持基盤である東北部赤シャツサポート層が不満
商品作物市況の低迷の一方で、物価がじわじわ上がってきている。
東北部の農民を中心とする赤シャツ支持層のタイ貢献党離れが
一部始まっているようだ。

タイ東北部サコン・ナコーン近郊の村では主要産品タピオカの価格が下落しているが、
「前民主党政権の時は、保障価格キロ3バーツでどこでも売れたが、
現政権では、保障価格キロ1.95バーツでは、一部の割当量しか売れない」
と、耕作者は嘆いている。

また、「なぜ、プー(かに。インラックの愛称)首相は、助けに来てくれないのか」
という声も聞かれるという。
政府は、いま黄シャツ隊グループとの和解努力に忙しいが、
村民の生活を見るのが第一だろうと、不満を募らせている。

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タピオカだけでなく、コメやゴムをはじめ、農作物で市況の低迷しているものが多い。
政府の市況底上げ努力は成功していない。
一方で、燃料価格、子供の通学バスの価格、食品価格は、
賃金アップもあり、上がってきている。

インラック政権は、支持基盤である東北部、北部の農民の不満に
どう応え、支持を取り戻していくのだろうか?
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by ucci-h | 2012-05-14 11:50 | タイの政治・経済・金融・為替 | Comments(0)
これがコメ抵当スキームを利用した不正蓄財の実態だ
昨年10月の導入当初から、この複雑な仕組みの
タイ貢献党政権の「コメ抵当スキーム」は、不正、腐敗、汚職の
入る余地があまりに大きいと懸念されたが、実際に導入、運用されて
まさにその通りとなったようだ。

むしろ、以前に触れたが、まるでタイ貢献党が、政治の裏金を
作り出すために、過去に見られたようないろいろなマイナス点を承知の上で、
この評価されないスキームを、タクシン政権以来、再導入したようにさえ見える。

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コメ抵当スキームにまつわる不正の実態を、「タイ・ラット」紙、バンコク・ポスト紙が
伝えている。

農民は収穫した稲を、政府に委嘱された精米業者に持っていく。
そして、早目にトン15000バーツで引き取ってもらえるなら、農民もハッピーだ。
ところが、政府を介しての取引、そうはいかない。

まず、待たされる。
バウチャーを発行してもらい、それを政府系の「BAAC」(農業・農協銀行)に
持って行き現金化する仕組みだが、役人は人手不足を理由に、
バウチャーを3日では発行してくれず、1ヶ月近く待たされる。
現金が1ヶ月近くも手に入らないのは、現金収入のない農民にとっては
死活問題だが、役人は意に介さない。
かんぐると、精米業者と組んで、わざと遅らせているのかもしれない。

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しかも、ほとんどの農民は、BAACから農機や肥料の購入で借金をしており
(借金漬けの農民は数百万人に及ぶ)、
メインの雨季米については、BAACの決算期の3月末までに借り入れの返済を
しないと、次の田植え時期にお金を借りれなくなるという。

そこで、コメ抵当システムを利用せず、ディスカウントで直接
精米業者に引き取ってもらうことになる。
名目トン15000バーツのスキームは、実質トン11000バーツほどの
実態となる。しかも、これにより精米業者及び関係者は、のちに15000バーツで
政府に引き取らせられるから、大いに利益が出る。

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コメ抵当システムにおいて、農民と政府の間に精米業者を置き、
コメの保管を任せることが、不正を生む。
持参されたコメ(籾)は、精米業者の倉庫ではかりに掛けられ、また
水分含有量を測定される。
政府機関からの検査官も同席しているので、農民は任せるだけだ。

はかりの目盛りを、キロ当たり50グラムだけ少なくしておくと、
トン当たりの支払額を14250バーツで済ますことが出来、
精米業者と関係役人の懐には、750バーツはいる。

籾の水分が15%以上入っていると、1%当り1トンにつき15kg
重量を減量させられる。測定器の水分目盛りを高く出るように
設定しておけば、本当は15%以内でも17%と出れば、2%オーバーということで、
トン当たり450バーツ、これも彼らのポケットに入れられる。

商務大臣は、不正があれば、犯罪として告発すると言い、
4月には「DSI」(特別検査局)に実際調べさせたが、
「不正の報告はない」と言うことである。
もちろん、この手の不正のニュースも出てこない。

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不正は続く。
普通米はトン15000バーツ、香り米は20000バーツと
抵当価格に差をつけた所も狙われる。

タイの高級香り米(ホーム・マリ)は、主に東北部のイサーンで
取れるが、パトゥム・タニやピサヌロークといった中央平原地帯で
取れた香り米に似た品種を紛れ込ませる。
検査の時には、精米業者は、高級米だけサンプルに見せれば
事足りるようだ。

制度の実施前、政府が言っていたコメのDNA検査機などは
入れられなかった。
普通米にしても、カンボジアやラオスの安いコメを混入させられる。

複雑な仕組みの元、民間業者に任せているから不正が起こると言うより、
役人や検査官も立ち会っているのだから、官民合わせての裏金作り、
ないしは不正蓄財の元となっているようだ。

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政府在庫は、雨季米、乾季米あわせて、この1年間で1300万トンに
なる見込みだが(籾量なので、精米量ではその3分の2の800万トン
ほどになる)、この政府在庫米の放出方法も不明瞭だ。
いつ売却されるのか、いくらで売られるのか、公開されていない。
輸出業者から、役人にまで不正のチャンスが広がる。

第1四半期の、タイのコメ輸出量は、148万トンと、前年同期比48%の
下落だ。コメ抵当スキームの浸透により、輸出価格は上昇しているが、
輸出額の落ち込み(-33%)をカバーできない。
タイ米はトン550ドルと高くなっており、明らかに輸出競争力を失っている。
この間、ベトナムは420万トンのコメを輸出しており(+24%)、
インドと競い、ことしは世界一の座をタイから奪いそうである。

精米業者、倉庫会社、役人、検査官、輸出業者が悪いと言うより、
こういう不正が生まれやすい仕組みを提供した人間が一番悪い。
と言うことは、一番蓄財しているのは、誰になるだろうか?
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by ucci-h | 2012-05-13 16:43 | 一次産品の市況 | Comments(0)
  

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
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