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今後5年大きく伸びそうなアジアでの航空機利用客

前回、国際観光業の伸びを見たが、

国内観光も含めて、世界の観光の伸びは高い。

これを支えるのが、航空産業だ。


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世界の航空業を統括する「IATA」によると、

今後5年間の航空機を利用する顧客は、

2012年の29.8億人(ほぼ30億人、国内・国際を含める)から、

2017年には3割増の39.1億人(40億人近く)へと、

5年間で9.3億人増えると予想される。



年平均5.4%の伸びは、世界経済の伸びを上回りそうだ。

また、2008年から2012年の年平均実績の4.3%も

上回りそうだ(2008年のリーマン・ショックの影響もあったが)。



@@@@@



増加する航空機利用客の31%は国際線の利用客、

69%が国内線の利用客と見込まれる。



地域別では、中東とアジア太平洋地域の伸びが高そうだ。

それぞれ、年率6.3%、5.7%の伸びと予想される。



その中で、中国の伸びが大きいと見られる。

5年間世界で増える9.3億人の24%、ほぼ4分の一、

2.2億人は中国人客の伸びとなりそうだ。

年率10.2%の高い伸びだ。



2017年に見込まれる中国人客4.88億人は

米国人客(8.55億人)に次ぎ、世界第2位となる模様だ。



@@@@@



なお、国際線利用客だけ見ると、

2017年時点で、米国人客は1.78億人と

ドイツ人客1.77億人とトップを競っている

(ドイツは欧州にあるから、多くの外国と近い)。



中国人客を中心としたアジアの

航空機利用の旅行客は、今後いっそう伸びそうである。

やたらと儲からないで来た世界の

航空産業も、今後5年間は黒字の時代を

迎えられるのだろうか?


 「あまり儲からないのに伸びている航空産業の不思議 2012-2-24」

  http://uccih.exblog.jp/15477710/






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by ucci-h | 2013-12-29 00:58 | エアライン・観光業 | Comments(0)
イスラム法の厳しい掟がニュースになる
世界のイスラム人口は16億人近く。
世界の人口の4人に一人近くはイスラム教徒になる。
それも、中東・北アフリカではなく、アジアに半分以上の8億人の
イスラム教徒が暮らしている。

インドネシア2億人、パキスタン1億7千万人、ヒンドゥー教徒が多い
インドにも1億6千万人、バングラデッシュ1億4千万人、
この4カ国だけで6億7千万人だ。
中国、マレーシアにもそれぞれ2千万人前後いる。

すべてが、戒律の厳しいイスラム法(シャリア法)の元で
暮らしているわけではないだろうが、世界のニュースを見ていると、
そこまでやるかというニュースが目に付く。
ニュースの発信元が、多くキリスト教徒関係だからというわけでもあるまい。

それだけ、今の西洋文化から見ると時代がずれているというか、
過酷な面が多いからだ。
ここ数日も、アメリカで作られた映画が、イスラムを冒涜していると
反米デモが各地で広がっているという。リビアのアメリカ大使ら4人が
砲撃で殺害された。

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最近のニュースでも、イスラム圏のそれは過激に見える。

政府がイスラム法に順じていることを特に示したいモルディブの首都
マレでは、このほど、29歳の男性と婚外交渉を行なったと告白した
16歳の女性が逮捕され、公開杖打ちの刑になると報道された。

16歳の未成年だから法違反だというのではなく、
婚前交渉や婚外交渉がシャリフ法ではご法度のようだ
(江戸時代の日本にも同じような決まりがあったが)。
男のほうには、10年の牢屋行きが言い渡された。

公開杖打ちの刑は人権蹂躙だと人権団体は声を上げている。
しかし、モルディブのイスラム教徒にとっては、杖打ちは、一種の贖罪行為だと
平気のようだ。16歳での杖打ちがいやなら、8ヶ月の自宅監禁で許してやる。
杖打ちは、18歳になってから行なってやるということになるそうだ。

イスラム法を厳しく守っているということで点を稼ぎたい為政者は、
一層過酷なデモンストレーションをすることになる。
宗教は政治に多く利用されやすい。

もうひとつは、パキスタンの首都イスラマバード郊外の貧しい村での話。
14歳のキリスト教徒の少女が、コーランの詩の載っているペーパーを
燃やし、イスラム法冒涜の罪で捕まった話。
拘留されて20日以上になるという。

しかも、この少女はダウン症か何かで精神年齢が未熟と言われる。
何かで間違って燃やしてしまっても罪となるなら、コーランは
遠ざけておいたほうがいいことになるが。

この話は、ミステリーじみていて、後日談がある。
この証拠となるコーランの詩のかかれた文書は、
その地のモスクの導師である聖職者が、あとから燃えカスに
忍び込ませたものだと、部下から司法官に訴えられ、目隠し手錠姿で
逮捕された。

導師は、「キリスト教徒を追放するには、こういう方法しかない」と言ったとか。
つかまった導師は、「これはでっち上げだ」と言っている。
どこまで、何が本当か分からないが、導師は、14歳の少女と同じ留置所に
入れられたという。

つかまった罪状は、同じくコーランを燃やした冒涜の罪。
少女を陥れた罪とは伝えられていない。

コーランの詩の書かれた文書を燃やしたりすることが
罪になるとすると、これは人を陥れるのに使われやすい。

世界の多くのイスラム教徒はおだやかに暮らしているはずなのに、
アルカイダやイスラム原理主義、そしてこういったニュースが目立つと、
イスラム教徒への世界の眼が厳しくなる。

イスラムの法の中に、狂信につながりやすい要素があると疑うのは
偏見だろうか。
仏教にも戒律があるが、殺人や窃盗を除いて、
生き物を殺したり、うそをついたり、酒を飲んだりしたから
刑に処せられたという話はほとんど聞かないが・・・。

{追記}
パキスタンの14歳の少女は、8月16日に捕まり、3週間後に
釈放された。しかし、彼女の家族には、「火をつけて殺すぞ」との
脅しが寄せられ、身を隠しているという。

リビア、エジプトで起きている反米デモ、暴動は、
政権がひっくり返ったかの地では、主権争いが激しく、
激しい反米闘争で民心をつかもうとするイスラム原理主義のサラフィの
扇動が大きいようです。

コーラン冒涜→反米闘争は、これを糧に主権を得ようという運動に
なっているようです。
さらに、動乱の地では、昔のように宗教組織もしっかりしておらず、
ネットの時代、跳ね返りが抑えられず、頭をもたげるようです。

国が不安定なときは、外敵を槍玉に挙げ、
国内での支持を集めようとする傾向は、どこにでも見られますね。
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by ucci-h | 2012-09-15 12:32 | アジア的な生活 | Comments(4)
アジアに経済、軍事、地政面で手を打つアメリカ政権
オバマ米大統領が太平洋を自ら駆け巡った。
米国現政権のアジアに対する思い入れは
並々ならぬものがある。

その背景は、3つあろう。
1、成長するアジア経済によりコミットしたい。
2、膨張したい中国をけん制したい。
3、イラク、アフガニスタンから手を引き余裕ができる。

この秋のアメリカの大統領の動きは大きかった。
アメリカの観点から一連の動きを振り返ってみよう。

1、オバマ大統領の生誕地であるハワイで、11月12~13日の週末に、
「APEC」(アジア太平洋経済協力フォーラム、1989年12カ国で発足、
現在21カ国・地域)の第23回年次首脳会議をオバマ大統領が主催した。
そこで、懸案の「TPP」(環太平洋パートナーシップ)の協議に、
日本、カナダ、メキシコの3カ国を参加させることに成功した(9カ国から12カ国に)。
ことに、日本を協議に参加させたことは、TPPの重要性を高める上で大きかった。

APECは、その名の示すとおり、政治色を抜いた経済協力の緩いフォーラムだが、
アメリカ、中国、ロシアが入っているとなると(インドは入っていない)、その前に
フランスのカンヌで開かれた「G20」金融サミットではないが、参加者多くして
なかなかまとまりがつかないものになってしまっている。
その中で、TPPは一本の大骨となろう。

日本ほか3カ国の交渉参加によって、APEC20カ国(香港は中国領)のうち、
TPP協議に参加していない残りの8カ国の顔ぶれは以下のようになる。
フィリピン、台湾 → 参加意向あり
タイ → 検討中
インドネシア、ロシア、パプア・ニューギニア、韓国、中国 → ?

この中で中国の動向が注目される。

TPPは経済協力だから、けっして中国を封じ込める政治的な意図はないが、
アメリカは、TPPの中に知的財産権の尊重や、労働慣行の規律を求める
ことにより、間接的に中国に圧力をかけていくだろう。
つまり、「これこれの通商、労働慣行をTPPでは守ってもらいますよ。
それをクリアするなら中国もぜひ入ってください」というスタンスだ。
今のところ中国は参加する意思はないようだが・・。

TPPなどに入らなくても、中国のアセアン諸国との経済的結びつきは
強まっているという自負があるかもしれない。
TPPの具体化には、少なくとも数年はかかりそうだ。

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2.オバマ大統領は、その後19日からのバリ島での「EAS」にも参加するのだが、
アメリカへ一度戻ることなく、その間豪州へ飛び、16日には豪州のギラード首相と
会談、第2次大戦時のマッカーサーを思い出させる、北部ダーウィンに米海兵隊を
駐留させることを決めた。
イラク、アフガニスタンへの軍事力投入を終え、今後は南シナ海を
にらんだ軍事プレゼンスを強化するわけで、わかりやすい展開だ。

3.そして、19-20日の週末には、バリ島で第6回「EAS」(東アジア・サミット)
に、アメリカとして初めて参加した。
EASは、その名の示すように、1990年に“ルック・イースト”で知られるマレーシアの
マハティール首相の提唱で、東南アジア諸国中心に経済統合を進めようとの
意図で発足した。

この首脳会議も、アセアン10カ国プラス6、つまり日中韓に豪NZインドが加わり、
さらに今年から米・ロシアも参加し18カ国参加とにぎやかになった。
アセアン+3でいいと言う中国に対し、さらに3カ国加えて+6のバランスを日本が
推しているうちに、それぞれが、ロシア、アメリカを招きいれ、肥大した。
東アジアの経済連携を図ると言う意図から離れ、何やら米中印露日の
経済を超えた政治的、戦略的会議の場になっていきそうだ
(APECには入っていないインドも、ここだけには入っている)。

2005年、EASが発足した時、米ブッシュ政権は、「何をやる会議なの?」と
無視したが、アジア重視となったオバマ政権になって、乗り込んできた形だ。
EASには、5つの討議テーマ(金融、教育、鳥インフルエンザ、災害管理、気候変動)
を伝統的に持っているが、これにアメリカは、海洋安保、人権問題などを
加えて行きたいようだ。

以上追ってみると、アメリカは、
①経済面で、TPPを軸にし、
②軍事面で、ダーウィンに駐留し、
③地政面で、EASに加わり、
アジアに対し着々と手を打っていることがわかる。

欧米経済の衰退から、アジア圏での成長に活路を見出すと同時に、
中国に対して、囲い込むと言う見え透いたやり方でなく、経済、
通商、労働、知的所有権、人権面でルールを導入し、中国にも
採用を迫るというやり方でやってこよう。

今後、中国がどう対応してくるのか注目される。
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by ucci-h | 2011-11-22 11:16 | 日本・米国・欧州 | Comments(5)
アジアでパイロットが足りなくなる!?
こういうニュースに接すると、
「そう言えばそうだな!」と思う。
今後20年、航空機のパイロットが
不足状態になりそうだというニュースだ。

ボーイング社の調べだと、
今後20年間(2011-2030年)で、
世界で、パイロットが46万人、整備士が65万人
必要になろうという。
現在のパイロット数は24万人、整備士数は
30万人だ。

とりわけアジア地区の旅客需要が大きく伸びてきている。
今後20年間、アジアの航空需要は年平均7%の高い伸びをすると見られる。
全世界の需要のうち、パイロット18.23万人
整備士24.74万人(ともに世界需要の4割近く)はアジアからの需要だ。
20年後には、世界の航空旅行の48%はアジア地区
絡みとなると見られる。

アジアの国々の一部、インド、インドネシア、フィリピン等では、
すでに人手不足から、便の欠航や、航空機の待機といった
事態が出始めていると言う。

航空機についても、今後20年世界で、33500機(1機約1.2億ドル)
の需要が見込めるが、その34%の11450機は、アジアの航空会社
からのものとなろう。

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アジアの今後20年のパイロット需要18.23万人、
整備士需要24.74万人のうち、
中国がパイロット7.27万人(シェア40%)、
整備士10.83万人(同じく44%)と最大のシェアを占める。
東南アジアが、パイロット4.71万人(26%)、
整備士6.06万人(24%)を必要とする。

世界は、今後20年、年平均23000人のパイロットと
32500人の整備士を獲得していかなければならないが、
昔と違って、35歳以下の技術者は、多くハイテクや
ソフト開発、メディカル分野に向かっており、人材の
獲得が厳しくなっていると言う。
パイロットも昔日の花形職種のイメージが薄れたようだ。

昔、ダグラスの飛行機がよく落ちた時は、
飛行機に乗る時、航空便の機種をチェックしたものだが、
今後アジアの空を飛ぶ時は、パイロットの腕を
チェックしなくてはならなくなる・・・というのは、冗談です。

マイクロソフトの「フライト・シミュレーター」で
時々遊んでいるけど、いつか役に立つかなあ。
立たないね。
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by ucci-h | 2011-09-24 19:55 | エアライン・観光業 | Comments(2)
8月のインフレ率が当面のピークかも・・アジア3カ国
「8月の高いインフレ率は、当面のピークかもしれない」・・・
期待を込めて、アジアの3カ国で見られている。

まず、タイランド。
9月始めに発表された8月のCPIは、前年同月比+4.3%。
7月の4.1%を上回り、35ヶ月ぶりの高さとなった。
これで、4%以上が5ヶ月続いたことになる。

食品が+8.4%と高く、エネルギーも+8.0%と高い。
これらを除くコア・インフレ率は、8月2.9%だったという。

肉、野菜、米といった食料品がこれからは収穫期で
市場に出回り、値段も安くなるとの期待がある。
エネルギー価格も、9月からの政府のガソリン価格の下げで、
落ちつこうかと見られる。

さて、9月になれば落ち着きが見られるだろうか。
しかし、その後には、賃金の大幅アップやコメの買い取り価格の
大幅アップが待っているけれど・・。

8月のインフレ率4.3%は、政策金利の3.5%の80ベーシス・ポイント
上を行くものである。

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次に、韓国のCPIも、8月は+5.3%と3年ぶりの高さとなった。
7月の前年比4.7%から上がり、2008年夏以来、5%ラインを超えてきた。
このインフレ率は、韓国中銀が目標にしている2~4%ゾーンを越えて、
8ヶ月続いていることになる。

この夏は大雨で野菜の値段が上がったことや輸入原油の価格が高かった
ことなどがインフレを押し上げたので、9月からは下がるだろうと見ている。
さて?
韓国の政策金利は、3.25%。8月のインフレ率5.3%に200ベーシス・ポイント
以上、おいていかれた。

最後に、アセアン最大の国、インドネシア。
8月のCPIは、+4.8%。
コア・インフレ率のほうが高く、+5.2%。原油の産出国だからか。
この国のCPIは、金価格の比重が高く、8月はラマダンの買い物もあり、
ゴールド&宝石類は、+11.4%値上がりしていた。

ここもラマダンが済んだので、物価も9月は落ち着こうと見られている。
政策金利は、6.75%と、珍しくも実質プラス金利の国だが、
物価はまだ落ち着いていない。

アジアの3カ国、9月はインフレがほんとうに落ち着くのかどうか、
見ていこう。
前回アジア諸国のインフレ率と政策金利を比べたのは、半年ほど前。
実質金利マイナスの国が多く、インフレが上がりそうな時期だった。
 「アジアのインフレと金利の関係 2011-2-17」
  http://uccih.exblog.jp/12902054/
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by ucci-h | 2011-09-07 22:49 | アセアンの動向 | Comments(1)
日本の震災にもかかわらず伸びるアジアへの旅行客
「PATA」(太平洋アジア旅行協会)から、今年の前半の
アジア太平洋地域における旅行客のトレンドが発表された。
 http://www.pata.org/destination-trends-2011

昨年の概算は、以下の記事で見られる。
 「史上最高を記録するアジア太平洋への旅行客 2011-2-27」
  http://uccih.exblog.jp/13010050/

まず、昨年、為替安もあって、+35%と一番伸びたベトナム。
今年前半も、前年比+18%と伸びている。
この1年間では、570万人を超えそうだ。2年間で+50%、
200万人増だ。

次に我がタイランド。
今年前半では+28%とトップクラスの伸びだ。
昨年4-5月のバンコク動乱もない。
この調子だと、今年は、1900万人を超え、史上初めて
2000万人に迫るかもしれない。あなたもその一人かな?
日本への旅行客の優に倍以上となろう。

その日本。
やはり震災、そして放射能の影響は大きい。
今年前半の日本への旅行客は、去年の3分の2。予想の4割減。
年間でも600万人前後と、昨年の861万人を大きく下回りそうだ。

タイよりも伸び率が高いのがビルマ、ミャンマーだ。
今年の前半では、29%伸びている。
開放路線が進めばもっと伸びるだろう。
なにせ、伸びていると言っても、絶対数では今年全体で
35万人程度。タイの50分の一の観光客しか来ていないのだから。

カンボジアも年前半5ヶ月で、20%ほど伸びている。
今年全体では、昨年の240万人を上回る280万人近くには
行きそうだ。

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大国中国は、年前半5ヶ月で1.2%という小さな伸びだ。
とはいえ、台湾や香港などからの客も含まれようから、
絶対数は年間で1億4200万人ほどと見込まれる。

ただし、この数字は、日本政府観光局がまとめた2009年の
数字5088万人と大きな開きがある。
上海空港でのトランジットでも一旦入国手続きをとらせる国、
白髪三千丈の世界の数字はよくわからない。

インドも年前半で11%伸びている。
年間数字は600万人に達しそうだ。落ち込む日本に並びそうだ。
インドの観光業もまだまだこれからだ。
タイやアジアの航空会社が、インドへの航路を増やしているのが
目立つ。

その他では、シンガポールが年前半15%伸び、
年間では、1300万近くに行きそうだ。
韓国は、年前半4%の伸び。
年間では、930万人くらい。待望の1000万人乗せは
1~2年後か。

アジア太平洋地区31カ国の年前半の旅行客数は、
合計で5.3%伸びて、800万人以上増えたことになる。
日本への客数が140万人も減ったのを入れての数字である。
年間では、昨年の4億80万人から、4億3300万人に
3000万人以上増えようと、PATAでは見ている。

アジア太平洋の旅行客は、日本での震災の影響を受けながらも
年前半伸びている。欧州の緊縮財政の影響もないわけはないだろう。
アメリカの景気動向も心配だ。
にもかかわらず、経済の躍進するアジア太平洋、アセアンの姿が、
旅行客数の増加にも表れていると言えるだろうか。
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by ucci-h | 2011-09-07 21:17 | エアライン・観光業 | Comments(0)
アジア諸国の最低賃金の見取り図はどう変わるのか?
今回のタイの最低賃金大幅引き上げ案ほど議論を
呼んでいるものはないが、国内のインフレだけでなく、
近隣諸国との競争が問題になる。
バンコク・ポスト紙が、ジェトロの数字をベースに
アジア諸国のコスト競争力の変化を「アジア・フォーカス」で
展開している(数字の信憑性は定かでないが・・)。

タイは、所得格差の大きい国である。
上位20%の所得階層が、全体の58%の所得を得ており、
下位20%は、わずか4%しか得ていない。
また、失業率が0.5%と低く(働く意志のない人も多いだろうが)、
製造業で10万人労働力が足りないと言われる国だから、
賃金の上昇圧力は避けられない。

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アピシット前民主党政権は、最低賃金250バーツを謳ったが、
タイ貢献党の一日300バーツはこの上を行く。
1日300バーツ(10ドル)が実現されれば、月の基準給与は、
米ドルで、月260ドル(21000円ほど)ということだ。
こうなると、タイの衣料産業(4300社、100万人)を直撃する
ことになりそうだ。

近隣の競争相手国の基準賃金水準と比べてみよう。
タイより高いマレーシア、タイより低いインドネシア、ベトナム、
カンボジア、ビルマと比べてみよう。それと中国とも。

最低賃金制度は、国により、時間給であったり、日給、週給、
月給であったり、また適用職種が限られたり、制度そのものが
なかったり、国際比較は難しい。またどの程度守られているのかも
わからない。ある程度の参考数字と見ておきたい。

ジェトロの調べでは、マレーシアの基準賃金は、月298ドルになる。
タイの最低賃金が上がると、マレーシアの9割近くにまで行く。

隣国マレーシアは、タイよりも労働者の賃金は一般に高い。
職種によるが、タイに比べ、13~49%高い水準だ。
マレーシアでは、賃金は、労働者の職能に基づき、
労使の合意で決められるべきとの考えが根強く、最低賃金は
一部のサービス業に限られてきた。

しかし、ここにきて高所得国の仲間入りをするためにも、
最低賃金を設定すべしとの動きが出てきた。
月900リンギット案というから、決まれば、月298ドル。
今のタイ(平均月153ドル)より倍近く高いが、
タイが引き上げれば、その差は15%高に縮まるということになる。

インドネシアの最低賃金は地域によって違うが、月100万ルピア
(120ドル)前後。首都ジャカルタで129万ルピア(155ドル)。
今のバンコクの最低賃金の8割がただ。
今でもタイよりは20~25%低いが、タイが引き上げると、
タイの半分になる。

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ベトナムも地域によって、さらに外資と国内企業によって、
最低賃金が違っている。一番高いホーチミン、ハノイの都市部の外資系で
今、月に155万ドン(78ドル)。インフレの激しいベトナムでは、
昨年から今年にかけて引き上げが続いているが、今度は190万ドン
(95ドル)にまた引き上げるようだ。
しかし、引き上げても、現在のバンコクの最低賃金(月187ドル)の半分、
タイが引き上げたら、その差は2.7倍に開く。

カンボジアは、主要軽工業(繊維、縫製、製靴)に現在61ドルの
最低賃金が設定されている。現在のタイの3分の1の水準だ。
さらにタイが引き上げれば、その差は4倍に広がる。

隣国ビルマの最低賃金は、1日500チャット(65セント)と言われる。
この数字はよくわからないが・・。チャットがドルに対して上がってきているが、
それでも月15000チャット(19.5ドル)だ。ドルとの実勢レートで見ると、
タイとは比較にならない。
メーソットあたりにたくさんのビルマ人が来て、タイの最低賃金以下の
日給90~100バーツで働いていると言うのも頷ける。

中国も最低賃金の引き上げに急である。

今年になって、北京や上海の都市部の最低賃金は、月1100元(172ドル)台
に乗せて来た。1000元(156ドル)台に乗せた地域も多い。
中国は、この引き上げで、タイの最低賃金の水準(現行月当たり平均153ドル)に
追いつき、追い越したと思ったが、今度タイが引き上げれば、これを大きく追い抜き、
今年の中国(月150~180ドル)より、50~60%高い水準となる。
 「タイを追い越す中国の最低賃金の引き上げ 2011-1-4」
  http://uccih.exblog.jp/12631747

もちろん、タイの基準賃金が上がっても、なお韓国や香港、シンガポール、
台湾などと比べれば魅力的だ。また労働者の技能水準は、近隣の
労働力の安い国よりは優っている。
実際引き上げると言うことは、タイはこれら中先進国の仲間入りをするということか。
しかし、インフレが高じ、物価が上がれば元も子もない。

タイで新しい最低賃金が導入されて、実際どのくらい採用されるのだろうか?
ILOの調べでは、タイでは労働者の4人に一人は、
最低賃金以下で働いていると言う。
ことに、外国人労働者は安く使われている。
ビルマ人150万人はじめ、200万人近い外国人労働者が
登録されている。実態は、300万人に達するだろう。
ビルマ人などは、賃金に釣られてタイへ来るわけではない。
自国には仕事がないからだ。

逆に、自動車産業などの先進的装置産業では、
ほとんどの労働者は、最低賃金以上で働いている。

今回の最低賃金大幅引き上げ騒ぎ・・・
短期的には、またタイミング的にはマイナスが大きすぎるが、
長期的には、タイの製造業を大きく変えるきっかけになるのだろうか。
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by ucci-h | 2011-08-11 17:43 | アジア諸国の賃金 | Comments(6)
拡大するメディカル・ツーリズムに警鐘
日本は、厚生省の勘違いで、過去医者の卵が減らされ、
最近増やし始めたものの、不足している。
アメリカは、国民皆保険とはいかないが、オバマ政権の元で、
ややその方向に動いたので、アメリカに医者を取られるかもしれない。

イギリスは、かねてより、インドなどへ‘メディカル・ツアー’が
盛んのようだ。英国では、診察に、また入院に、長い時間
待たされるようになったので、インドへ治療にというわけだ。

アジア諸国の病院は、産油国や先進国の患者様、大歓迎だ。
メディカル・ツアーを推進している国は、シンガポール、マレーシア、
インド、そしてタイランドとある。
チェンマイの公立病院へ行けば3時間待ちが当たり前だが、
外国人向けのきれいな病院はほぼすぐに見てくれる。
外国人患者様、歓迎である。

当然、医療サービスをする側からすれば、高い額を請求
できるからだ。メディカル・ツアーを進めるために、
プロモーター、投資家、病院、医者、ホテルが組んでの
組織があると聞く。
メディカル・ツアーの市場規模は、年55億ドルになってきているという。

途上国の医療技術が上がるにつれて、メディカル・ツアーが
進むこと自体はいいことだ。
治療方法の違い、投薬量の違いや、言葉の問題はあるが・・。

しかし、このたび明らかになったシンガポールで起きた高額請求問題は、
メディカル・ツアーに警鐘を鳴らしている。
少なくとも、シンガポールでの治療に疑いが生まれてしまった。

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事は、2007年にさかのぼるが、
ブルネイの王室の女性患者(スルタンの義妹)が、7ヶ月間、
シンガポールの病院で、56歳の女医から肝臓移植の手術を受けたが、
その請求額が、2480万シンガポール・ドル(約16億円)の巨額にのぼったのだ。

いくら王室とはいえ、この請求額は法外だと訴えた。
医師は、「患者が承認した額だ」と言っているが、だから法外じゃないとは
いかないだろう。医師は、友好の記しとして、その後請求額を
1210万シンガポール・ドル(約8億円)に引き下げたが、
調査はなお終わっていない。

ちなみに、心臓バイパス手術の場合の相場は、
コンサルタント会社デロイトによると、
アメリカでは13万ドルだが、シンガポールでは2万3千ドルほど、
インドでは1万ドル、タイでは7千ドルだそうである。

とはいえ、患者は、旅立つ前から、途上国の医師、医療設備、技術を
信頼せざるをえない。
行ってから、やめたとはなかなかいかない。
場合によっては、ベッドの上での‘人質’になる。
金額だけでなく、注意が必要だ。

シンガポールの2012年までに100万人のメディカル・ツーリストを
扱うという計画に水が差されてしまった。
今後は、料金を含め、海外治療のガイドラインの整備が必要だろう。
タイは、5年間でメディカル・ツーリズムの収入を倍増させようと計画している。

メディカル・ツーリズム。
医は仁術ではなく、あきらかに算術である。
チェンマイの病院でも、手術でなくても、収入増を目指している。
投薬も日本の3倍だったりして、薬疹を起こしたりすることもあるから、
良く確かめないといけない。要注意である。
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by ucci-h | 2011-06-27 10:38 | アジア的な生活 | Comments(8)
日本で先延ばしにされたTPP、アジア他国では?
日本では震災の影響で「TPP」(環太平洋戦略的経済パートナーシップ)への加入交渉が先延ばしにされた。
政権をかけて6月を目標にまとめると言っていたのが、11月をめどにするとなった。11月は、TPPのいわば母体となる「APEC」(アジア太平洋経済協力会議)の年一度の首脳会議が、オバマ大統領が生まれ育ったハワイのホノルルで開かれるときだ。米国は、ここでまとめたい意向のようだが、日本は、本気なら、間に合うのだろうか。

TPPは、以前書いたように、2008年にアメリカが、当初の4カ国の連携を、いわばテイクオーバーしたことから、アメリカの強い政治力でイニシアチブが取られている。関税を引き下げることだけではなく、知的財産権のあり方、政府調達のやり方、原産地証明の問題まで、貿易から投資まで含め、大きく網をかけようというものだ。
著作権の有効期間がアメリカ流の年数無制限となるのか等、いろいろ問題も含んでいるが・・・。
 「日本で思うほど期待されなくなっているニッポン 2011-2-21」
  http://uccih.exblog.jp/12948230

さて、このTPP,アセアン、タイではどう見られているのだろうか?
タイを含めアセアン諸国は、個別にECや中国、韓国とFTA(自由貿易協定)をここ数年、投資や観光の面も含めて進めてきている。
その中で、TPPのような、多国間の貿易・投資連携をどうとらえているのか。

タイの場合を見てみよう。TPP交渉国には、すでにアセアンのシンガポール、ブルネイ、ベトナム、マレーシアといった隣国がはいっていることから、無視できないものになっている。つまり乗り損なって、不利益をこうむることがいやなのだ。これには、タイでの生産活動の多い日本企業の思惑も後押しする。

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成長するアジアをめぐる貿易自由化の連携は、TPPよりも古く97年のアジア通貨危機の際発足した、「ASEANプラス3」(アセアン10カ国に中国、日本、韓国が加わる)さらには、インド、豪州、ニュージーランドも加わった「ASEANプラス6」の動きにも見られるが、アジア共通通貨を求めたりしていて動きが遅くなったので、TPPに多国間貿易自由化のイニシアチブは取られてしまっている。

アメリカが、対中国けん制、囲い入れの意味からもイニシアチブを取って進めたいTPPだが、中国、韓国はどうするのだろう?

TPPは、オープンで、他国にも連携を誘いかけることが交渉国の義務になっているが、アメリカは、カナダの政策には難色を示しながらも、すでに中国にも声をかけ、事務レベル会議に参加の意向を引き出している。物事を決める段階から、やたらと自由でない商習慣をもつ中国をテーブルに就かせる事は、アメリカの本意ではないだろうが、いずれ参加国が増え、中国もボートに乗らざるを得なくさせるための布石だろう。
中国は、すでに個別にベトナム、ビルマ、ラオス、カンボジア、そしてタイに対し、多くのインフラ作りで食い込んでおり、「アセアン+3」等でアメリカに対抗しようなどとは思っていないだろう。

韓国もTPPへの参加意向だ。韓国はアメリカとのFTA,アセアン諸国とのFTAを発効させ、東南アジアへの経済進出はすでに盛んだ。韓国にとっても、日本のような、国内農業問題はあるが、かつてIMFの支援も受け、大統領制の下で、貿易・海外進出優先の強い意識の元、これを乗り切り、各国とのFTAを成立させ、「洗礼」済みだ。TPPにも発言してくるだろう。これに対して、日本は農水族と農協の組織力の強さがやたらと目立つ。

 「韓国に引き離される日本 2010-12-17」
  http://uccih.exblog.jp/12521792

こうみてくると、TPPへの参集は、世界の流れのように見えてくる。いずれ置いてきぼりがいやなら、早くから入り込んで、発言力を増やしておいた方がいいはずだ。遅れて入って、ほぼ日本に不都合な取り決めに固まっていたらどうするのだろう?
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by ucci-h | 2011-05-21 18:27 | 貿易・直接投資の動き | Comments(3)
AFCチャンピオンズ・リーグ、日本4クラブ勝ち上がる
昨日タイのテレビで見た。
雨が強く降る大阪で、「ガンバ大阪」が、このままでは予選敗退かと心配された後半、
遠藤の見事なフリーキック・シュートで、すでに決勝トーナメント進出が決まっていた
中国のTianjin Teda(天津泰達)を2-0で破った。
日本でも放映されたことだろう。

話は、サッカーの「AFCアジア・チャンピオンズ・リーグ」のことである。
アジア各国から32のプロ・チームが出場し、優勝を争う。
前身の「アジアクラブ選手権」を引き継ぎ、03年からスタート、
09年から32チーム枠に拡大され盛んになってきた。
09-10年と韓国のチームが優勝している。
今年は、震災のあった日本から優勝チームが出て欲しいものだ。

8組4チームずつに分かれてのホーム&アウェイ方式で
上位2チームが決勝トーナメントに進む。
ガンバ大阪は、敵地では勝てなかったが、大阪で3勝した。

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顔ぶれを見ると面白い。
日本、サウジから全4チームが決勝トーナメントへ。
韓国は4チーム中3チーム。イランは同じく2チーム。
中国は4チーム中1チーム。カタールが3チーム中1チーム。
ウズベキスタンが2チーム中1チームが決勝トーナメントへ。

24-25日から16チームで決勝トーナメント。
ガンバ大阪は、セレッソ大阪と当たる。

予選で敗退したのは、UAEが4チーム全部。カタールやイランと
あわせ、中東の騒乱の影響か?(関係ないか!?)
豪州も2チーム敗退。唯一ASEANからのインドネシアは敗退。

なお、タイの「ムアントン・ユナイテッド」は、
東アジアからのプラス1チームを決めるプレーオフ準決勝で
ペナルティ戦の末、惜しくも敗退し、本戦へ出られなかった。

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今年の1月、ワールドカップの翌年に4年ごとに開かれる
アジアの国別対抗「アジアカップ」について触れた。
見事、日本が優勝を勝ち取った。
  「サッカー・アジアカップの歴史 2011-1-14」
  http://uccih.exblog.jp/12690317

成長するアジアのスポーツにスポンサーもついてきている。
全体のレベル・アップにつながって欲しいものだ。
そしてタイをはじめASEANの国々も活躍してもらいたい。

(追記)
このあとの23,24日の決勝トーナメント1回戦で、
日本の4チームは、セレッソ大阪を残し、3チームが
敗退した。一発勝負で鹿島と名古屋とも、敵地韓国で
韓国チームに敗れた。
敵地で一発勝負というのは解せない。
準々決勝以降は、ホーム&アウェイ方式のようなのに・・。

しかし、それも9月になってとか。
間が空き過ぎる。せっかくのイベント、興ざめにさせる要素が
多すぎるなあ。
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by ucci-h | 2011-05-12 23:26 | アジア的な生活 | Comments(0)
  

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
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