これをこの国の発展の契機にして行こうとしていることをお伝えした。
2011-01-16 11:59
17日のこちらの新聞に、ブルンバーグによるテンプルトン・ファンドの
新興市場グループの役員マーク・モビウスに対する取材記事が載っていた。
モビウスは、テンプルトン・ファンド(運用資産400億ドル超)で
古くから世界の新興市場を見てきており、
かつて韓国が海外投資家の招待セミナーを開いたときには、
済州島でご一緒したりした。彼ももう74歳になった。
今後数年、年平均7%以上の成長の見込めるラオス経済は
有望であり、インフラ作りを進める中で、建設、銀行、運輸、通信など投資業種として
上がってこようと見ている。
当面は、中国やタイなど近隣の国からの投資資金が入ってくるだろう。
当初上場された「ラオス外国商業銀行」(BCEL)は、公開価格5,500キップが
45%上昇し、初値8,000キップをつけた。
もう一社「ラオス電力発電」(EDLG)の方も、9.3%上げて、4,700キップをつけた。
ただし当面は、外国人の保有は、電力の株は10%に抑えられ、
銀行株は持てないことになっているが・・。
今年のラオスの経済成長率は、アセアン10カ国の中で1番高い7.5%成長と見込まれる。
隣国タイなどからの水力発電や金銅など非鉄への需要の高まりが見込める。
将来は、観光も有望だ。
今でも、英豪のリオ・ティント・グループが鉱山開発を、フランス電力が電力開発を
進めている。
ベトナム証券市場も2000年にオープンした時の上場銘柄は2社だった。
今は、ホーチミン市場だけで275銘柄にのぼる。
ラオス市場についても、当面は流動性にかけるが、今後の発展が期待される。
ラオスは、1975年に共産党政権が出来、80年代以降、積極的に市場経済化を
進めてきたが、ここにきてアセアンの一員として貿易自由化を進め、WTOに加盟する
状況にある。
人口は700万人の小国だが、その中身は、若いアセアン諸国の中でも1番若い。
日本と対照的だ。15歳未満が40%にも達する。20年後でも31%だ。
現在は、人々は1日平均一人当たり2.6ドル(220円ほど)で暮らしていると言う。
貿易額も、年間29億ドル(09年)と、ベトナムの42分の一であり、
これから‘開国’していく国である。