お伝えしたが、回復した不動産市場には、こんどは物件がかなり出てきそうである。
2011-01-17 15:53
独立の不動産コンサルタント「不動産エージェンシー」(AREA)によると、
昨年着工された不動産(コンドー、タウンハウス、一戸建て)の総価額は、
2,990億バーツ(前年比+59%)とのことである。過去16年間(ということは、
アジア通貨危機以降)で最高だという。
今年も同等の着工水準が見込まれるから、
来年はタイの不動産バブルに注意した方がいいとコンサルタントは言う。
昨年なぜ59%もの増額になったかというと、
バンコク広域圏だけで429のプロジェクトが打ち上げられ(+50%)、
戸数は、11万5748戸と、前年比98%もの増加になった。
戸数の内訳は、55%がコンドー、27%がタウンハウス、14%が一戸建てであった。
しかし、一戸当たりの平均価格は、256万バーツで、前年の318万バーツを
2割近くも下回った。1戸当たりの面積を下げて、より買いやすい価格にしたためだろう。
昨年は、58%の戸数が200万バーツ(日本の感覚で2千万円?)を切り、
100~200万バーツのもので、全体の41%を占めた。
戸数+98%と価格-20%で、価額59%増となったわけで、
供給戸数から見れば前年比ほぼ倍増である。
たしかに、2009年はマイナス成長でへこんだ年で、去年は
経済は大きく伸び、株価は上がり、空港から都心への列車も動くようになり、
リバウンド振りは大きなものだったろう。
しかし、今年も高い供給が続くとしたら、
確かに、AREAの言うように、2012年の不動産バブル(そして破裂)に
注意しておいた方がいいかもしれない。