いろいろなガソリンの種類がある。
LPGは、これはまた別で、LPGスタンドが増えている。
タイ政府は、LPG、CNG(圧縮天然ガス)、ディーゼル油といった
他種の燃料を政策的に安く抑えているので、
これらの消費の方が、大きく伸びているが・・。
通常ガソリン「ベンゼン」の「91」(オクタン価)と「95」(ハイオク)。
エタノール10%添加ガソリン「ガソホール91」(レギュラー)と「95」(ハイオク)。
そして最近出てきた、エタノール添加割合20%の「E20」と、
チェンマイではまだ見ない「E85」(エタノール添加85%)とある。
並べてみると、以下のようになる。
・ベンゼン95・・・ハイオク
・ベンゼン91・・・レギュラー
・ガソホール95・・・ガソホール10%・ハイオク
・ガソホール91・・・ガソホール10%・レギュラー
・E20・・・ガソホール20%
・E85・・・ガソホール85%
値段もほぼこの順序になっている。
最近のトヨタのヴィオスなどは、ガソホール91に加えて
E20も使えるエンジン仕様になっている。
2007年以来、E20仕様車は、70万台に達したと言われる。
ガソリン代は、タイの諸物価の中では、今少し落ち着いてきたが、
他の物価に比べて、格段に高い。
今リッター30バーツ台だから、ガソリン1リッターで、お昼ご飯が
食べられる。
エタノールは、植物から採れる。
タイの場合は、サトウキビから作られるが、限界があるので、最近は
キャッサバ(根茎からでんぷん質タピオカがとれる)の利用が進められている。
エタノールのタイでの需要は、急速に伸びている。
現在の日量137万リッターから、年末には200万リッターへ、46%増える見込みだ。
200万リッターとなれば、ガソリンの需要量の1割に届く。
E20のガソホールの方が、普通のガソリン(ベンゼン油)よりも
コストが安いわけではない。
エネルギー資源の6割を外国に負うタイの自立度アップの一環で、
ガソホールの利用が進められているわけだ。
E20は、通常のガソリン税(リッター7バーツ)よりも、リッター5.6バーツと
安い。しかも国の石油基金からリッター1.3バーツの補助が出ている。
つごう、E20は、リッター4.3バーツの税負担で済んでいる。
ちなみに、日本は道路財源確保のため、リッター48.6円(約16バーツ)という
通常より2倍割高な‘暫定税率’がなお続いている。
しかし、チェンマイの街の中を走れば分かるが、
E20を販売しているガソリン・スタンドは、増えてはいるが、なお少ない。
国営のPTT(ポートートー、赤丸炎のマーク)と精製大手のバンチャック石油
(青い葉っぱのマーク)のスタンドの一部で売っている程度だ。
シェル、エッソ、モービルといった外資系のスタンドには、ない。
スタンドは、現在でも多種のガソリンを販売しており、
E20なども加えるとなると、スタンドに、ポンプやタンクなど
高額の設備投資が必要だからだ。
ポンプ1基、200~300万バーツかかるという。
E20の需要は、今や1日60万リッターへ急増している。
PTTとバンチャック石油は、現在の全国400基のE20とE85の
ディスペンサーを、年末には600基まで増やしていく予定だ。
外資系も考慮していかざるをえないだろう。
ちなみに、E20の燃費をベンゼン91やガソホール91と比べると
どうなるのだろうか。安いけど燃費が落ちるなら意味がない。
このデータがなかなかとれないが、自分の経験や人の調べだと、
ガソホールは通常ガソリンよりもわずかに燃費が落ちる感じだが、
価格差を考えれば、ガソホール91、さらにE20の方が対距離費用が安い。
我がヴィオス車は、E20で走っている。