国なので、タイにいると、ビルマの通貨「チャット」(Kyat)に
お目にかかることはまずない。
メーサイからビルマのタチレクに入っても
買い物はバーツですんでしまう。
きょうもタチレクへ入国するのに10ドル(バーツだと500バーツ)
とられた。ビルマへの入場料みたいなものだ。
チェンマイからマンダレーへの「マンダレー航空」便も
以前あったが、今は飛んでいない。
タチレクに入れば、マンダレーまで、9月までは
へーホー経由でホッカー機が飛んでいるようだが・・。
チャットの相場は(もちろん闇相場でのレートだが)、
3年ほど前が、1ドル=1215チャットほどだった。
それが2年前には1130チャット、そして昨年は1000チャットを割り、
今年は4月の860チャットから、6月には770チャットまで上昇している。
3年間で6割近くの急騰ぶりだ。
インフレ率も高く(3月8.9%)、軍事政権下で経済成長も
そう軌道に乗っていないこの国の通貨が高騰している理由は、
ひとつには決められないようだ。
チャット高のひとつの背景はドル安だが、ビルマ内の事情も
大きいようだ。
軍事政権が経済成長を高め、エリート層の富を増やそうと
している。その中でたとえば、地方の金持ちは、ドル預金を売り、
経済特区などの土地を買っているようだ。
同時に主に中国人による土地の購入(ビルマ人の名を借りて)が、
チャットの相場を高めているようだ。
政府も国有地を払い下げ、その際買い手は、手元のドルを
チャットに代えて用立てている。
近隣諸国など外国からの投資がチャットの需要増となっている。
中国はこの国への直接投資を増やしてきている。
また宝石等の輸出増がドルの手取りを増やし、ドル相場を冷やしている。
過去6ヶ月で、宝石とヒスイの輸出額は30億ドルにのぼった。
また隠れた麻薬の取引増も、為替の振れを大きくしているといわれる。
代金のドルは、チャットに代えられ、生産者に支払われる。
公的なレートは1ドル=6チャットだが、過去の大きなインフレ、
さらに97年のアジア通貨危機で
名目的なものになっているようだ。
もちろんこのレートでドルに代えられるわけではない。
ビルマは87年に極度の経済不振から国連に最貧国申請をしたが、
その年9月の3種類のお札の廃止は衝撃的だった。
アウン・サン将軍の肖像の載っていた
25,35,75チャット札を土曜日の朝のラジオ放送で
突然廃止。代わりにネ・ウィン将軍の好きな9で割れる
45、90チャット札が発行された。
廃止されたお札は使えないわけで、一部知らされていた
関係者を除き多くの人がお金を失い、これが翌年の
市民の動乱(失敗に帰したが)につながったと言われる。
(ほんとうにこんなことって、共和制国家であったのかしら?)。
現在のチャット高は、外国製品を安く買えるメリットよりも、
輸出業者や農民、外国企業などで働き
ドルで収入を得る労働者へのマイナスが見られるという。
輸出業者の代金は、チャットにすると減少しているので、
輸出品の生産者だけでなく、輸送業者や食堂なども
マイナスの影響を受けているという。
しかし、その大きな背景は、外国資金がこの国に
入ってきているということだ。
ことし表面的に民政化をしたビルマの政権だが、
今後も外国資金を引き付けることができるだろうか?
それにしても、小さな闇通貨市場とはいえ、
いや、小さな市場だからだろうが、
このチャットの動きは、ちょっと大きすぎないかしら?
少し前に北朝鮮でもあったし、近々アメリカ共和国(合衆国)でも起こりそうな気配ですし、(共和国ではないが)極東の島国でも昔にあったし、いずれまたあるかも。
7月中旬に債務上限枠引き上げがガイトナーと議会とでネゴできないと8月2日~9日にデフォルト。でもガイトナーは8月で辞める気で家族は帰郷。
米国債格下げ、8月15日米国内貴金属の店頭売買禁止、年末から年初にアメロか新ドル政府札発行でしょうか?FRB発行の海外のドルは無効か大幅減価。
肖像は、フランクリンからパパ・ブッシュかなw?
一方の日本はと言えば 一般会計総額92.4兆円の予算案は成立したが、公債特例法案が成立しなければ財源の4割を占める赤字国債は発行出来ない。7月以降に資金繰りが困難になり10月以降には予算支出が停止(デフォルト)する恐れあり。
タイも選挙開票後の動向が不安だし、とにかく7月中は色んなことが起きそう。
アメリカ人さん、明日はスタジアムで精々空騒ぎしてください。日本人も一緒?
とりあえず、天然ガス輸出国の資源国通貨チャットでも買っときますかw。
ここでか書かれていたように、中国からの投資が大きいウエイトを占めていると思います。
他の国も(タイ国など)も大きな投資が進んでいます。
これがこの国の解放につながればと思いますが?