存亡の危機(?)に立つベトナムの中小企業
産業の発達したどこの国でも、その底辺を
支えているのは、町工場に代表される中小企業の
存在である。
高度成長時代以降の日本がそうであり、現代では、タイや
インドネシアでも、中小企業が、機械部品を作ったり、
特殊な技術を持っている。

国営企業の巨大化を進めてきた社会主義国ベトナムでは、
この中小企業の部分が手薄のようである。
さらに、昨年末以来の、今では21%に達したインフレと
それに伴う高金利が、貴重な中小企業の息の根を止めようかという
危機的な状況に到っているという(ちょっとオーバーな表現だが)。

もともと資金に乏しく、かつ銀行からの融資になかなかありつけず、
先進技術を買うことのできない中小企業だが、
今年に入ってからのマクロ経済の一層の環境悪化は、運転資金にさえ
窮するところがふえてきたようだ。
信用度の低い中小企業に資金を出す金融機関はベトナムでは少なく、
といって、国は大企業育成の産業政策だから、なかなか資金が行かない。

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ベトナムの企業構造は、3層に分けられるという。
一に、国営企業。もっとも優先されている。
次に来るのが外資系企業。ここは、外国のベンチャーや
プライベート・エクイティーの金も入ってくる。
そして、‘第3等の市民’とみなされるのが、中小企業とそこの
従業員のようだ。

ベトナムの中小企業は育っていないと言っても、企業数では
ベトナムの会社数の96%を占めるし、GDPの4割を生み出しているという。
さらに、非農業就業者数の半分を占めているというが・・。

織物会社グエン・タム・フォッシー社は、
中小企業ながら、ベトナムでは有力なブランドに数えられる会社だ。
しかし今年に入り、景況悪化から不急不要のブランド品の売上げは
低迷、従業員600人の4割をカットせざるを得なくなった。

こういった状況が続くと、小企業の労働者の3分の一はことし職を
失うだろうと、カオ・シー・キエム前中央銀行総裁は言う。
また、昨年末以来、これら小企業の30%は、操業停止に
追い込まれているという。

これら中小企業はいま、賃金に28%上乗せされる国の強制保険料
の支払い延期を求めているといわれる。
先の織物会社の女性社長は、自社を存続させ、ブランドを守るのに
懸命だ。

ベトナムの産業政策も、上ばかりを大きくするのではなく、
底辺を充実させないと、国際競争に勝てないかもしれない。

中小企業の元気のない国の産業基盤はもろい。
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by ucci-h | 2011-07-20 12:18 | ベトナム・フィリピン・ネシア | Comments(0)

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
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