新政権の最低賃金大幅引き上げへの内外からの応援団
タイ新政権の最低賃金300バーツへの引き上げ案は
数多くの議論を呼んでいる。
タイという国のコスト構造を大きく変えるエポック・メーキングな
ことになるかもしれないし、当面はインフレに油を
注ぐかもしれないからだ。

常識的には、一気の引き上げは、経済に9割がた
ネガティブな影響を及ぼしそうだが、300バーツ
支持論も各方面から垣間見られる。

学会の学者の声にも耳を傾けてみよう。

チュラロンコーン大学の労働経済の講師は言う。
「賃金コストは、全製造コストの10%未満に過ぎない。
タイは投資を呼び込むためにタイ人の賃金を抑制して来た。
そして、社会の不公平を助長してきた」と言っている。
(人件費が安いからと言って、タイの賃金コストの割合は
そんなに低いのかなあ?
日本の人件費比率は、中小企業の製造業で14~15%、
サービス業も含めた全業種で17~18%である・・)

別の経済学者は言う。
「これにより、多くのレイオフが生じるかもしれない。
地方自治体は、レイオフされた人々を雇うべく努めるべきだ」
(民間の失業者を自治体が採用せよということ?)

d0159325_163789.jpg

チュラロンコーン大学の経済学者は言う。
「タイの最低賃金は、労働者の効率性に比べて低い。
これが、企業の大きな利益をもたらしている。
60%の労働者が月6000バーツ以下の給料だ。
彼らは、残業をして生計費アップに耐えている。
企業は、テーブルの下のフィーを減らし、役員の
個人的出費を減らすべきだ」
(たしかに、物価に比べ低いだろうが、だから企業は
儲かっているとなると、社会主義的主張となる)

どうも、学者の声は、‘抑圧された労働者の解放’の
応援歌のように聞こえる。
経済的不平等の大きいこの国の、社会階層の対立を
垣間見る気がするが・・。イデオロギー論争にならないか。

さらに、海外からも300バーツへの引き上げへの支持の声が
聞こえてくる。
「ESCAP」(国連アジア太平洋経済社会委員会)の幹事で、
国連の事務総長代理もやっているノエリーン・ハイザー女史
も、これを歓迎している。
「タイの国の工業転換を示すものだ。タイは、未熟練労働者の
工業国から、より付加価値の高いものを生み出す国へと変わる事を
世界に示すものだ」とおだて気味に賞賛している。
ESCAPの貿易投資関係の役員は、「賃金アップという短期の
マイナスを乗り越えて、長期のプラスを得て欲しい」と、
無責任気味にエールを送っている。

彼らは、この政策が一気に採用され、タイ経済にネガティブな面が
発生したら、どう責任を取るのだろうか?
関係ないか・・。
[PR]
by ucci-h | 2011-07-29 16:39 | アジア諸国の賃金

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
by バンディ
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
検索
ブログパーツ
ファン
ブログジャンル
海外生活
時事・ニュース
画像一覧