開通した。
一つ目は、1994年4月にタイの東北部の国境の街ノンカーイからラオスのターナレーン
まで3.5kmに架けられた友好橋。豪州企業が3000万ドルをかけて作ったと言われる。
ラオスの首都ビエンチャンへはすぐだ。
この橋には、2008年から鉄道が通るようになった(15分、20バーツ)。
二つ目は、2006年12月に竣工した「タイ・ラオス第2友好橋」。
日本のODAの借款80億円で、三井住友建設によって作られた。
タイの東部国境ムクダーハーンとラオス南部の街サワンナケートの2.1kmを結んでいる。
この橋は、ベトナムにもつながる東西経済回廊として重要になってきている。
そして、2011年11月に完成したのが、このいわば「タイ・ラオス第3友好橋」。
ムクダーハーンの北80kmにあるナコーン・パノムの街とラオス中部のカムアン県を
結ぶ。5700万ドルほどかけて完成された。ラオスを経て、ハノイが近くなる。
なお、北タイのゴールデン・トライアングル(チェンセーン)の東、チェン・コーンでは
今はラオス側のフエ・サイの街へは渡し舟だが、2012年末めざし、「タイ・ラオス第4
友好橋」建設の工事が始まっているが、完成はなお数年先になりそうだ。
ここができれば、中国雲南省へ一番近くなろう。
今回できたナコーン・パノムの第3友好橋はどんな位置づけになるだろうか。
ちなみに、タイ東部の街ナコーン・パノムは、クメール文化圏だ。
ナコーン(都)・パノム(丘)のパノムは、カンボジアの首都
プノン(丘)・ペン(ペン夫人)のプノンと語源は一緒なのだろう。
タイ・ラオス友好橋の建設と言っても、ラオスとの交易・交流を拡大しようと
いうわけではない。その背後のベトナム、そして中国との交易がねらいである。
なかでも、東西回廊の狙いは、ベトナムのハノイの向こう側にある中国南部、
南寧市や桂林市のある広西チワン族自治区との交流である。
昆明市、麗江市のある中国雲南省ならタイ北部からのアプローチが近いが、
昔の広西省にはタイ東部からのアプローチが近い。

(写真は、newscrip.beより)
広西チワン族自治区は、人口5000万人、GDPは推定1300億ドル(2010年)と、
ベトナムの1035億ドルを上回ろう。西隣りの雲南省は、人口4500万人、GDPは
同じく1040億ドルほどと、現在のベトナムほどの経済規模を持つ。
広西チワン族自治区までは、ナコン・パノムから岩山のラオスの12号線を横断して、
ベトナム経由で1090kmである。時間は、税関手続きなどすべてを入れて31~34
時間かかるという。
それでも、ムクダーハーンの第2友好橋ルートでラオスの9号線を走り
ベトナム中部へ出て、そこから中国へ向かって北上するルートより、
260kmほど短くなると言う。
時間にして5時間近く節約できると言う。
人口5000万人の広西チワン族自治区は、タイの果物の重要な市場だ。
昨年は輸出額は5割も伸びて、30億ドルに達した。量も200万トンに
倍増した。
中国とは23種類の果物の2国間自由貿易ができており、伸びている。
マンゴー。マンゴスチン、ラムヤイ、ドリアンが運ばれる。
多くが今まではムクダーハーン第2友好橋経由だったわけだが、
第3ブリッジの完成により、ナコン・パノム経由が中心になろうかと
見られている。
橋ができる前でも、毎日果物を積んだ30台のトラックがフェリーで
ラオスのカムアン県に向かっていたが、今後はもっと多くのトラックが
橋を渡れることになる。
しかし、ナコン・パノムがムクダーハーンに取って代わるには問題もある。
ラオスの南の9号線はフラットなのに対して、ナコン・パノムからの12号線は山道で、
輸送コストはムクダーハーンからよりもかかりそうだ。
また、1,2号友好橋のゲートが、朝6時から夜10時まで開いているのに対し、
この3号ブリッジは今のところ夕方6時に閉まってしまう。
いずれにせよ、この3号友好橋の開通により、タイからベトナム、中国への
輸出が増えることは間違いないだろう。
中国からは何が来るのだろうか?


