政府は、ドン・ムアン空港の活用を検討し始めたことを
お伝えした。
「スワナプーム空港混雑解消の決め手?ドン・ムアンの活用 2012-3-22」
http://uccih.exblog.jp/15609839/
3月も下旬になって、入管職員の残業代割り増し投入や
スネーク・ライン(蛇のように一列になって並ぶ)の導入などで、
少し混雑は緩和されてきたようだ。
しかし、スワナプーム空港の客が増える限り、キャパシティーの
問題はなおやってくる。
と、思っていたら、3月21日のバンコク・ポスト紙のビジネス欄に
面白いコメントが載っていた。
「空港の混雑には、簡単な解決法がある」という、経営コンサルタントの
サプライ・チェーンからの発想の解決策である。
サプライ・チェーンの流れから見れば、どこかにボトルネックとなる
箇所があれば、他は良くても流れは詰まる。
能力を追加したり、予備の能力を用意する前に、そのボトルネックを
把握する必要があると言う。
たびたびスワナプーム空港を利用するこのコンサルタントの所見では、
朝、国際便で出発する時、ここ6~8週間、タイ航空のチェックイン・カウンターは、
通常の何分かの代わりに1~2時間待ちの列になっていると言う。
よく状況を観察すると、タイ航空の国際便の離陸は、7時半から8時半の
1時間の間に17便と集中していると言う。
スケジューリングが、大きなネックと見られる。
朝も8時半を過ぎると、タイ航空の出発便はがたっと減る。
同様に、到着国際便は、夜の10時から12時に集中している。
国際的な取り決めがあるだろうが、いずれも少し平準化すれば
混雑のボトルネックはかなり解消されると見られる。
チェックイン・カウンターと並んで、待ち時間の長いイミグレの検査は
だいぶはかどってきたようだ。
以前は、到着便が混む時間帯にも入管デスクは半分ほどしか
人がいなかったが、ほとんどのデスクに係官が居るようになってきた。
スワナプーム空港の客処理能力は、一日12万3千人だそうだが、
これはどの程度の客のばらつきを前提にしてのキャパシティーなのだろうか?
客が集中するボトルネックが大きいほど、12万3千人にならなくても
混雑するだろうし、もしうまく平準化、分散化がなされれば、12万3千人を超えても
おそらく客を流せるのだろう。
これを「Constraint Theory」(制約理論)と呼ぶそうだが、
スケジューリング中心に平準化を図れば、まだまだスムーズな流れを
確保できそうだが、さて?