1970年代後半、アメリカで一本5~6ドルのワインが出回るようになって
ワインの消費は大きく伸びたし、日本でも90年代だったか、
1000円以下のワインが出るようになって大衆化した。
タイにおけるワインは、最近は3本1000バーツ(一本330バーツ、950円ほど)
などの廉価品が出るようになってきたが、他の物価に比べてなお高い。
普及前夜の状況だ。
タイでは、高所得者層中心に、10人に一人がワインを飲むと言われるが、
まだまだ仏領インドシナだったベトナムなどに比べ、飲む人は少ない。
タイのアルコール消費量に占める比率は3%ほどだと言われる。
物品税局によれば、年間790万リッター(推定30億バーツ、1億ドルほど)
のワイン輸入だというが(国産はまだこれから)、税を逃れて輸入される分も
含めると実際の量はもっと多いようだ。
タイ人の所得アップに合わせて、街のスーパーでのワイン売り場も、
ここ1~2年増えてきた。
やはりワインを優雅に飲むのは、“ハイソ”(上流階層)のたしなみと
見られるようになって来ている。
フランス、イタリアのワインに加え、豪州、南ア、チリのワインと、
世界のワインメーカーの競争激化によって、品数も増えてきている。
ここにきて、税金をつかさどる財務省が、ワインの税金の変更を考えている。
ワインには、5種類の税金が課せられる。税金の塊でもある。
1.輸入関税(CIF価格の54%またはリッター当り18バーツの高い方)
2.ぜいたく品に対する物品税(実質176.47%ほど。よく変えられる)
3.物品税に付随する地方税(物品税の10%)
4.アルコール飲料にかかる健康税(物品税の2%)
5.付加価値税(7%)
仮にCIF価格一瓶(750ml、アルコール度13%)60バーツ(180円ほど)の
カリフォルニア・ワインをモデルに、税金を積み上げてみる
(この項は、米国農務省「外国農業情報:タイのワイン市場」を参考にした)。
・CIF価格:一瓶60バーツ
・輸入関税54%:32.4バーツ
・物品税:163.06バーツ
・地方税:16.31バーツ
・健康税:3.26バーツ
ここまでで275.03バーツに
・付加価値税:19.25バーツ
この結果、小売店での税込み仕入れ価格は294.28バーツに。
スーパーなどの小売店では、5~20%のマージンを乗せるから、
CIF60バーツのカリフォルニア・ワイン1瓶は、5~6倍の
310バーツから350バーツほどで売られる計算だ。
物品税の高さが突出している。
物品税は60%の従価税と言われるが、税金を含めて再計算するようだから、
実質の課税率は100%を超えるようだ。
物品税率は税当局の匙加減で、政策的に変えられる。
財務省物品税局は、高すぎる税金を安くしてやろうというより、
輸入関税の従価税かアルコール量課税を、従量税に変えて、
高額ワインの関税負担を下げ、それによって物品税も下げ、
消費を増やすと共に、税金逃れを減らし、税収を現在の年10億バーツ
程度から、40-50億バーツ水準に引き上げることをねらっているという。
実は、この背景には、EU(欧州連合)からタイに対する
高い酒税に対する抗議が来ていることがある。
タイのワインを始めアルコール飲料に対する酒税があまりにも高いので、
WTO(世界貿易機構)に提訴すると、EUの貿易代表は言っている。
EUとタイとのFTA(自由貿易協定)の話し合いは、2006年のクーデターで
途絶えているが、EUは、シンガポール、マレーシア、ベトナムとFTAを
締結する途上にあり、EUの貿易代表は、「フィリピンとインドネシアも協定締結に
前向きだ。このままだとタイだけが取り残されそうだ」と言っている。
さて、タイの輸入ワインは安くなるのだろうか?
ここは、旨くて安い焼酎を広めるほうが先決なような気がします。
オシャレじゃなくてすみません。
上手くいっている人の意見では、また違った見解がおありでしょうから、話半分でお願いします。
タイでの事業は目立ったらだめですね。ということで、わたしはタイの将来を楽観しておりません。ビルマの方が有望でしょう。
パートナー次第で決まるように見えますが、やはり最終的には自分の実力と経験値だと思います。うまく上手に、そつなく、そかも人望も兼ね備えた方ならば、きっと荒波を乗り越えて成功されると思いますよ。
私の場合は、極端な例ですから。まず家族から見放されて、無防備なところに付け込まれて、完全に収奪対象になりつつあります。滅多に経験できない事だと思います。いつかブログででも発表します。