確かに、使い始めると、単に外にいても、電話する以外にも
ウエッブやEメールにアクセスできるというだけでなく、
ノート・パソコンより豊かにいろいろなアプリケーションを使える
のに驚かされる(ノート・パソコンも逆にそう変わっていくのかもしれない)。
自分に必要なアプリの取捨選択が迫られるくらいだ。
さらにアクセスがノートパソコンを立ち上げるのより速いので、
情報をすばやく取るのに便利だ。
普通の携帯に比べ、バッテリーの消耗が早い問題は残るが・・。
そのスマート・フォンだが、米調査会社データ・コーポレーションの調べによると、
2012年第2四半期には、サムスン、アップル中心に全部で1億5,400万台も
出荷され、前年同期比42%の伸びを見せたという。
それでも、携帯電話市場に占めるスマート・フォンのシェアはまだ40%弱だというから、
まだまだ伸びる余地がありそうだ。
そして、5年前、2007年にアイ・フォンで先陣を切ったアップルに代わって、
いまや市場の先頭を走るのは、サムスンのアンドロイドOS(グーグル)を使った
スマート・フォンだ。年央に出たギャラクシーSⅢ(4.8型の大画面)の評判も良い。
第2四半期の出荷台数を見ると、iPhone1台に対して、アンドロイド携帯が4台
にもなっているという(1年前は1対2.5だった)。
アンドロイド1億500万台対アップルiOS2,600万台だ。
アンドロイド端末のうち5,020万台、アンドロイドの半分近く44%がサムスン製だ。
この結果、スマホの市場シェアは、アンドロイド68%(昨年47%)対アイ・フォン
17%(昨年19%)となったようだ。それ以外のブラックベリー、シンビアンなどは
あわせて昨年の34%から、15%にシェアを大きく落としている。
アンドロイドのグーグル対アップルの戦略の違いが、アンドロイドの拡大に
つながっているように見える。
アップルは、相変わらず高級機種を中心にした独自路線を取るのに対して、
アンドロイドは、サムスンほかHTCやモトローラなど携帯メーカー7社と
パートナーを組み、機種も豊富に、オープンな拡大を図っている。
数年前有力だったRIM社のブラックベリーやノキアのシンビアンは
押しやられ、いずれもスマホ市場でのシェアは、5%を割っている。
ただ、まだまだ成長する市場なので、マイクロソフトがこの10月にウインドウOSで、
来年はじめにはブラックベリーが新製品で巻き返しを図ると見られる。
8月24日、サンノゼの地裁での韓国系裁判長によるサムスンの特許侵害の
陪審で、アップル社が10億ドル強の特許侵害賠償を勝ち取った。
アップルはさらにサムスン携帯の販売停止を求めていくかもしれない。
もっとも両社の裁判訴訟は、世界9箇所でなお繰り返される。
アップル対サムスン・グーグルのスマホ競争は、なお続く。