数字で見るベトナム経済の昨日と今日
成長するアジアの中で、その社会主義政権の
経済運営の拙さから、経済成長も貿易も為替も
物価安定も財政安定も取り残されてしまった
かつての‘アジアの虎’ベトナム。

株価は底を打ったようだし、さすがの2桁のインフレも
沈静してきたようだ。
ベトナム経済のなお抱える問題を見ながら、
ベトナム経済の反騰へのきっかけを探ってみよう。
 「3年ぶりに金利が下がり、株も上がってきたベトナム 2012-3-22」
  http://uccih.exblog.jp/15609742/

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数字で見るベトナム経済のきのう、きょうはどうなっているだろうか。

{インフレ率}

最大の問題であるベトナムのインフレ率は、2011年平均18.7%と
近年では2008年の23.1%に次ぐ高い物価高を示した。
2011年8月のピーク時には、前年比+23.0%をつけた。
2012年には8.1%へと沈静。直近の2013年3月は、6.6%と
落ち着いている。

もっとも、80年代から90年代初めまで2桁の高いインフレを記録した
この国の物価状況が、構造的に変わったとはまだ見えない。

{政策金利}

ベトナムの政策金利は、中銀が銀行に貸し出すリファイナンス金利と、
中銀が財務省証券を銀行から買い、ファイナンスする際の‘公定歩合’で見られる。

高進するインフレを抑えるべく、中銀は、2011年を中心にリファイナンス金利を15%、
公定歩合を13%まで引き上げたが、インフレの沈静化傾向を見て、2012年3月、
3年ぶりに政策金利の引き下げに踏み切り、1年間で、2013年直近3月末には、
それぞれ8%、6%まで下がってきた。

高インフレ時には、政策金利がこれに追いつかなかったが、
今はインフレ率の低下で、2013年なお金利低下の余地があると見られる。
世銀は、ベトナムの急速な政策金利の引き下げに対し、早計であると言っているが、
なお銀行の不良債権問題をかかえる国としては、これを緩和してやるチャンスと
捉えているのかもしれない。

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{為替ドン}

高いインフレ率と成長鈍化により、成長地域アジアの中で、
ベトナムはインドと並んで、為替が売られる国だった。
いや、積極的にドン安で貿易収支の建て直しを図ったといえよう。
2011年2月のベトナムの正月「テト」明けには、8.5%の対ドル
切り下げを行ない、‘参考レート’を1ドル=20693ドンと、1ドル2万ドン台に乗せてきた。
 「為替切り下げに頼るベトナム 2011-2-20」
  http://uccih.exblog.jp/12940756/

その後、インフレの沈静により、ドンは1ドル=20900ドン前後で、
ここ半年ほど落ち着いている。
また円安により、1円で265ドンほどしていたのが、
半年で220ドンになってしまった。それでもなおベトナムの諸物価は安いが。

{経常収支}

貿易赤字を中心に、2007年から2010年までの4年間、
年43億ドル~108億ドルと拡大した経常収支赤字は、
2011~2012年と、ようやくバランス化してきた。
為替安の効果も大きく、
貿易収支も、2012年1月以降、バランス化してきている。

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{経済成長率}

2012年の実質GDP成長率は5.0%と
1999年(4.8%)以来13年ぶりの低成長だった。
国内の不良債権の縮小のため、成長は抑えられた。
2013年は、5.5%と見込まれる(世銀)。

{財政赤字}

経常収支はバランス化してきたが、財政赤字は、
なお積極的な(あまり効率的に見えない)財政投資により、
なお拡大している。
2012年の財政赤字の対GDP比率は4.6%。
2009年の7.2%よりはましだが、2012年の赤字134兆ドンは
史上最高額になってきている。

この先、財政赤字がなお膨らむようだと、
いかにしてこれをファイナンスするかが問題となってきそうだ。

{ベトナム株式}

2012年初めまで下がったベトナム株は、
2012年前半で、年初の底値336ポイント(ホーチミン株式指数)から
年央には490ポイントまで4ヶ月間で+46%の急騰を見せた。
その後11月末の376ポイントまで、半年間かけて調整した。

そしてその後、再び急騰、2013年4月始めには514ポイント(+37%)と
2012年5月の高値を抜いてきている。
時価総額800兆ドン(約380億ドル)ほどの小さなマーケットだ。
今後も値動きは激しいだろう。
2007年3月の高値は、1170ポイントだった。

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2012年8月末には、主要銀行「アジア・コマーシャル銀行」(ACB)の
創業者と総裁が、不正行為で逮捕されたが、
塀の内外をきわどく歩くと言われるベトナムの金融界のこと、
金融構造改革、銀行再編はなかなか進まないだろう。

今後、インフレの再燃、財政赤字の拡大、
銀行の不動産業への不良貸付になお注意しながら、
そのなお高い成長ポテンシャルに投資すべきだろう。
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by ucci-h | 2013-04-05 13:59 | ベトナム・フィリピン・ネシア | Comments(0)

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
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