体重の差を考えないのは、不公平だよな。
いずれ搭乗前に体重計に乗せられるぞ」と
冗談を以前言っていた。
そしたら、エイプリル・フールの2日後の4月3日、
ついに体重比例の運賃を導入した航空会社が現れた。
南太平洋ポリネシアのサモア島の「サモア・エアー」である。
サモアは、鳥取県より小さい面積の島に18万人ほど住んでいる。
日本人のあまり行かない最後の楽園と言われる。
面白いのは、サモアは以前は東側のアメリカ領サモアと同じ世界で一番
日付が変わるのが遅い国(世界標準時-11時間)だったが、
2011年からは、オーストラリア(+10時間)などに近い
世界標準時+13時間に変更、シドニーより3時間早い
世界で一番日付の変わるのが早い国になった。
サモアといえば、ラグビーや相撲、体の大きなポリネシア人が多い。
WHO(世界保健機構)の2011年の調べによると、サモアの肥満者比率は86%と
世界第4位、3位までもナウル、クック諸島、トンガといった南太平洋の
島々だ。ちなみに肥満大国アメリカのそれは69%(日本は22%)だそうだ。
以前から、9人乗りほどの小型機のサモア・エアーでは、搭乗前に
体重チェックが行なわれていたというから、体重制に移行しやすかったのだろう。
「さもありなん」という感じだ(だじゃれ)。
サモア・エアーは、体重kg当たり1ドル前後チャージするという。
飛ぶのは、首都アピアから、隣のアメリカ領サモアのパゴパゴまでの
125kmの‘国際線’だ。
たとえば体重88kgのアメリカ人が16kgほどの荷物を抱えて乗る場合、
片道97ドルほどになる。
「12歳だからと言って、体重が35kgの子供に大人料金を課すのは
不平等だ」という言い方に説得力がある。
体重制が導入されれば、「肥満解消に一役買う」と保健相も歓迎している。
アメリカ本土でも導入したら面白い。
先行予約の格安航空などはどうやるんだろうか?
3ヶ月もすれば体重も変わろう。予約時の申告体重から
搭乗時の実際体重が減っていたら次回搭乗時の「体重クーポン券」を
くれるとかやれば、はやるだろうな。「健康に一役買うエアライン」とか言って。
増えていたら、その分機内で超過料金払いだ。