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タイの国家プロジェクト「大インフラ投資計画」の中身は?(中編)
前編で記したが、タイの国家プロジェクト「大インフラ投資プロジェクト」は、
予算の中ではなく、国の借り入れで行なわれる。
その是非については、前編で触れた。
 「タイの大インフラ投資プロジェクトの中身(前編) 2012-5-28」
  http://uccih.exblog.jp/18866415/

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2兆バーツの借り入れは、主に国内での借り入れによると言われる。
国がこれだけの規模の借り入れに乗り出してくるとなると、
民間の貸付市場に“クラウディング・アウト”(政府の借り入れ増により
民間の借り入れが圧迫されること)が出てくることが懸念されるが、
政府は、タイの貸出市場は厚いと言っている。

タイの銀行貸出の残高は、2012年末で9兆バーツ(27兆円)ほどと推測される
(タイ全31行の総資産総額は12年3月末で13.6兆バーツ)。
確かに2兆バーツと言っても、7年かけてのことだから、やり方によっては、
クラウディング・アウトは避けられるかもしれない。

タイ貢献党政権も、この資金負担増を考えて、
「PPP」(パブリック・プライベート・パートナーシップ)法案を導入して、
官民合弁企業の借り入れに政府保証を与え、
ファイナンシングをスムーズにさせようと企てている。

政府の2兆バーツ借り入れ及び返済のプランは以下のようなものだ。
借入資金は50年かけて返済する。
最初の10年は、金利のみの支払い。
元本の返済は11年目から50年目まで40年間かける。

金利分は、金利状況によるが、50年にわたる返済なので、
3兆バーツくらいになると見られる。総額5兆バーツの返済、
年平均の元利支払い合計額は、1000億バーツほどにのぼりそうだ。

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この負担が、国の債務負担にどのくらいの影響を与えるのだろうか?
「TDRI」(タイ開発研究所)のソムチャイ・ディレクターによれば、
2014年から2017年にかけて、年間の特別プロジェクトの支出額は
6000~7000億バーツに上ろうと見ている。

内訳は、
「コメ抵当スキーム」の年間補助金が2000億バーツ。
「水害防止プロジェクト」(総額3500億バーツ)が1000億バーツ。
所得税カット分が1100~1400億バーツ。
そして、「インフラ投資プロジェクト」が年間2500億バーツほどと
見込まれている(早い時期の利払いが膨らむと見る)。

まずは、コメ抵当スキームの補助金分を700億バーツ程度に減らせという
主張だが、こういった巨額の政府の支出が、国の財政にどのくらいの
影響を与えていくのか、次回に見てみよう。

1970年代初めの日本の「列島改造計画」は、評価の是非は別にして、
うまく民間の資金を引き出して成功させた。
40年後の今、タイの今回の国家プロジェクトの場合も、官民の金を
うまく引き出せるかにかかっていそうだ。

(後編へ続く)
by ucci-h | 2013-05-29 11:08 | タイの政治・経済・金融・為替 | Comments(0)
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北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
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