ひどく遅れていた。主要駅のガール・ドゥ・ノール(北駅)へ
行っても、公衆電話は故障中のものばかりだった。
しかし、いったんデジタル電話が導入されると、
過去のしがらみがなかった分、世界最先端の電話網が導入できた。
こういうのを何というのだろう?
“テクノロジー後続者のアドバンテージ”とでも呼べばいいのだろうか。
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後進国ミャンマーの経済開放が進み、携帯電話の普及率が9%と
北朝鮮を除いて最低だった国に、いよいよスマートフォン網が敷かれる。
単に、ミャンマーに無線電話網が広がると言うだけでなく、
情報が広まらなかったこの国、金融が遅れたこの国、
企業取引が遅れたこの国に、革命的影響を及ぼすだろう。
「ミャンマーの通信革命は急速に広まるだろうか 2013-5-16」
http://uccih.exblog.jp/18783758/
(写真はミジマ・ニュースより)
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ミャンマー政府は、外国企業にも通信網を運営させるため、
興味を示した世界91社を、4月11日に12社に絞り込んだ。
その中から、6月27日に2社が選ばれることになった。
ミャンマーの無線通信網は、ここまで国営の「MPT」(ミャンマー郵便通信)と
「ヤタナポーン・テレポート」(MPTの配信会社)が担ってきたが、
この国営2社の無線通信網も、外国2社の導入と合わせ整備させる。
12社は以下の通り。
単独で名乗りを上げたのが、
①ノルウェイのテレノール
②カタールのQテル
③ベトナムのビエッテル
④マレーシアのアクシアータ
⑤ルクセンブルグのミリコム
コンソーシアムを組んで出てきたのが、
⑥ボダフォーンとチャイナ・モバイル
⑦フランス・テレコムと丸紅
⑧KDDIと住友とMICTDS(ミャンマー)とA1
⑨シンガポールのシンテルとRMT、MTEL(ミャンマー)
⑩南アのMTNとレバノンのM1テレコムとアマラ(ミャンマー)
⑪インドのバルティ・エアテルとキプロスのパラジオ
⑫ジャマイカのディジセルとジョージ・ソロスのカンタムとヨマ(ミャンマー)
これらのうち、最大のボダフォーンとチャイナ・モバイルは、
採算性を理由に事前に撤退したと言うが、
さて、6月27日にはどのふたつが選ばれたのだろうか?
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選考は、透明性を高めるため、
ミュンヘンにあるマーケティング戦略のコンサルタント会社
ローランド・ベルガー社に委託された。
技術的側面が1000点、財務的側面が500点、計1500点で
採点されたと言う。
選考された会社には、
15年(さらに10年の延長付き)のライセンスが与えられる。
9月までに正式なライセンスが降り、ライセンスの発効日から
9ヶ月以内に商業サービスを開始することが求められる。
音声のサービスは国内の25%を、データ・サービスは10%を
1年以内にカバーするよう求められる。
900メガヘルツと2100メガヘルツ帯を使う。
当局は、2016年までにモバイルの普及率が50%まで行くよう
求めている。
さて、選ばれた2社はどこだったろうか?
ノルウェイのテレノールとカタールのQテルだった。
いずれも単独で立候補した会社だった。
テレノールはタイのDTACの親会社でもある。
議会が、通信法を通してからと、選考を延長する動きもあったが、
まずは発表された。
選考理由など事情は示されていない。
いずれにせよ、ミャンマーの通信革命が動き出した。