サッカーの不公平なペナルティー合戦について。
ワールドカップが決勝トーナメントに入った初戦の
ブラジル対チリは、延長戦でも決着がつかず、
ペナルティー合戦(ペナルティー・シュートアウト)に
入った。こちらで夜11時から午前2時まで見てしまった。
コイン・トスの結果、ブラジルが先に蹴ることになった。
この時点で、「これはブラジルが勝ちそうだな」と思った。
そして、やはりそうなった。
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前回、2010年のワールドカップで、ベスト16に進んだ
日本は、パラグアイと当たり、ペナルティー合戦となった。
このとき、どちらが先に蹴ったか憶えていますか?
パラグアイが先に蹴り、結局日本はベスト8入りを逃した。
40年ほどの調査によれば、先に蹴ったチームの勝率は60%。
これはよくわかる。
先に蹴るチームは入れれば、相手にプレッシャーをかけられる。
外しても、相手に連鎖反応の恐れを持たせられる。
「PK戦勝利の秘訣は生きていた 2011-1-26」
http://uccih.exblog.jp/12760314/
「サッカーPK戦勝利の秘訣 2010-12-18」
http://uccih.exblog.jp/12530914/
しかも、そのまま交互に蹴るので、これが5人ないしそれ以上続く。
最初に先行組のミスが続かなければ、先行組の有利さが
持続することになる。
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今回のブラジルの勝利も、下の表のように、
チリの一人目が入れなければという中で、中途半端で阻まれた。
二人目も、相手が外してくれたので追いつくチャンスだったが、
これも連鎖反応風に阻まれた。
4人目で追いついたが、最後の5人目、ブラジルのネイマールが
決めたのに対し、まさに入れなければならない最後に、外してしまった。
ブラジル ○ × ○ × ○
チリ × × ○ ○ ×
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古いスポーツであるサッカーは保守的である。
以前のワールドカップで、あまりにゼロ、ゼロが
続くので、もう少し点が入るようにゴールの大きさを
少し広げようという話があったが、沙汰止みとなった。
そう言えば、ペナルティー・キックだって近すぎる。
ほとんど8割がた決まる。あんなに近いのなら0.5点にするとか、
もう少し後ろから打たすようにするとかあるだろうが、
そういう話は聞かない。
サッカーは世界中で人気が高いスポーツなので、
このような、より面白く、スリリングにする改定は
要らないのかもしれない。
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しかし、今のペナルティー合戦の方式は、不公平である。
ゴールの大きさや、ペナルティー・キックの位置とは、話が違う。
テニスのタイブレークのように、最初先行したチームは
次には後攻に回るように、つまり一人、二人、二人と順に
やったほうが公平である。
今の方式だと、コイン・トスで先行をとったチームが
俄然有利になる。
サッカー関係者は、知っていて変えないのだろうか?