いよいよ大詰めである。
今年2014年は、錦織選手のブレークで
テニス・ツアーの観戦が一段と面白くなった年である。
日本と違って、ここタイではプロ・テニスのトーナメントが
毎週のように見れて楽しい。
今週10月20日から26日までは、
スペインでの「バレンシア・オープン」と
バーゼルでの「スイス・インドア・テニス」
(いずれも優勝者獲得点数が500点の「ATP500」である)が
同時に行なわれる。
そして来週10月27日から11月2日までは、
ロンドンでの最終戦直前の最後の
「BNPパリバ・マスターズ」(こちらは優勝者点数が1000点の
年に9回あるマスターズATP1000の最終戦)がパリで行なわれる。
これは、トップ30選手に、病気や怪我がなければ、出場義務がある。
@@@@@
11月9日から16日までのプロ・テニス最終戦
グランドスラムに匹敵する「ワールド・ツアー・ファイナル」には、
今年暦年の累積獲得点数第8位までの8人が出場でき、
いわばその年のトップ・プレーヤーを競う。
「今年は面白かったプロテニス・ロンドン最終戦 2013-11-14」
http://uccih.exblog.jp/17163668/
テニス・プレーヤーのランキングには、ATPランキングが
一番知られているが、これは、過去52週の累計。
これに対して、ロンドン行きの点数は、暦年での累計、
年初からほぼ10ヶ月間の獲得点数となる。
先週3箇所での「ATP250」が終わった時点での
暦年ランキングは以下の様になっている。
1位 ジョコビッチ(セルビア) 9010点
2位 フェデラー(スイス) 8020点
3位 ナダル(スペイン) 6745点
4位 ワウリンカ(スイス) 4805点
ここまでは、あと2週間残して、ロンドン行きの当確だ。
そして、グランドスラムのひとつUSオープンで優勝した
チリッチ(クロアチア、6位で4150点)は、
4大大会の残る一人なので、20位以内が決まっているので、
ロンドン行きと決まった。
残る3席を以下の6人で競う。
5位 錦織(日本) 4265点
7位 バーディッヒ(チェコ) 4105点
8位 マレー(英国) 3885点
9位 フェレール(スペイン) 3775点
10位 ラオニッチ(カナダ) 3750点
11位 ディミトロフ(ブルガリア) 3555点
@@@@@
錦織選手はこの中でトップだから楽にベスト8に入りそうに見えるが、
そうでもない。5位から11位までの差は、710点しかない。
ATP500シリーズで優勝すれば500点、2位でも300点。
ATP1000のパリ・マスターズとなれば、優勝すれば1000点、
準優勝でも600点、ベスト4で360点も獲得できる。
先週のATP250シリーズを経て、
マレー(+230)、バーディッヒ(+160)、チリッチ(+160)、
ディミトロフ(+105)、フェレール(+60)と一週間で上げて来ている
(獲得点数がそのまま増えないのは、トップ18トーナメントの合計だから)。
錦織は休養。ラオニッチは、モスクワでの2回戦で敗退。
ふたりは、ともに前週から点数は増えなかった。
@@@@@
今週は、バレンシアの方に、バーディッヒ、マレー、フェレールの
ここ数年のロンドンの常連が揃って出場する。この3人が、500点、300点、
180点(ベスト4)を獲得する可能性が高いだろう。
スイス・インドアの方は、フェデラー、ナダル、ワウリンカのロンドン決定組に
加え、ラオニッチとディミトロフが出場する。
現在10位、11位とロンドン行き圏外にいるのこの若手ふたりは、
ぜひ優勝(500点)ないし準優勝(300点)を取りたいところだろう。
ベスト4、ベスト8だと、180点、90点しかとれない。
錦織、チリッチは今週、バレンシアを目指していたが、欠場する。
錦織は、体調整備が優先である。
トップのジョコビッチは、どちらにも出ない。
ロンドン出場者の決定は、来週のパリ・マスターズまで持ち越されそうだ。
ツアー最後のパリ大会は、1000点(優勝)、600点(準優勝)、
360点(ベスト4)といった高得点が控えているだけに、
この6人のロンドン行き争いは頂点に達するだろう。
@@@@@
6人の中で現在トップの錦織選手も、休養中の今週の他の選手の
結果次第では、後ろのふたりに抜かれるかもしれない。
また、今週が終わり、8人の枠内に残っても、
最終週のパリで早めに敗退すると枠内から外れるリスクもある。
最終的には、4400点台以上のプレーヤーがロンドンに行くことだろう。
錦織選手は、9月はじめのUSオープン準優勝後、
マレーシア、楽天と2連勝。翌週の上海では疲れから
2回戦で敗退(10月8日)した。
パリの最終戦出場まで、10月8日から3週間ほど休めることになる。
ぜひ、体調を整えて、あのスピードあるショットを見せてもらいたい。
そして、ロンドンの最終戦に出て欲しいものだ。
パリで、ベスト8(180点)以上になれば、可能性は高そうだ。
フレー、フレー、錦織!