「タイのモルジブ」とか、「タイの最後の楽園・秘境」とか
喧伝されるリペ島は、アンダマン海に浮かぶ
タイの最南端の小さな島である。


どのくらい小さいかというと、東西3km、南北1km程度、
島中歩けてしまうという小さな島だ。

タイの島々は、多くがリゾート地だが、
大きさでトップ3はどこだろうか?
一番大きいのは、プーケット島だ。
543㎢(淡路島593㎢の92%の広さ)のこの島だけで県を成している。
人口も40万人に及ぶ。
タイで一番物価の高い県だ。
2番目に大きいのが、タイランド湾西部、
スラタニー沖に浮かぶサムイ島。229㎢。人口7万人近く。
山あり滝ありの変化に富む島で、欧米人中心に年間100万人が訪れるが、
空港がバンコクエアウエイズの所有であることが有名。
サムイ島の北には、それより小さめだが、
おそらくタイで4番目の大きさのパンガン島(125㎢、人口1万人)が浮かび、
さらにその北には、2014年英国人男女の殺人事件や
2017年のベルギー人女性自殺事件で有名になった
より小さなタオ(亀)島(21㎢、2000人ほど)が横たわっている。
3番目が、カンボジアとの国境のトラート県にある
チャーン島(象島)。213㎢。22万人が住んでいる。
交通がやや不便だが、最近人気が出てきているようだ。

さて、リペ島は、タイの最南部アンダマン海沖の
タルタオ諸島の端にある小さな島である。
ここには、タルタオ島という一番大きな島(100㎢くらいあろうか)や、
リペ島の北のアダン島(15㎢くらい)というリペより
大きな島もあるが、海と砂浜の美しさから、リペ島がリゾート地となったようだ。
オフシーズン(5月~10月の雨期)にボートが通っているのは、
リペ島だけのようだ。
タルタオ島は、タイで5番目くらいの大きさになる
起伏に富んだ大きな島だ。ランカウイ島のすぐ北に位置する。
かつて戦時中、政治犯の収容所として使われたという。
ジャングルに覆われた、名前の意味する原始的な島のようだ。
リペ島のすぐ北にある島がアダン島だが、ここは
リゾート地というより、公営のバンガロー、テントのある
トレッキングの島である。
リペ島は、小さな島だが、もうマレーシアに近い。
実際、マレーシア領の自然の素晴らしい(素晴らしかった?)ランカウイ島から
北西へ40km。ハイシーズンにはランカウイからもフェリーが出ている。

ランカウイ島は、380㎢と、サムイ島より大きい
(南側のペナン島(295㎢)より少し大きいことになる)。
人口は65,000人ほどが住んでいる。
2008年に訪れ、自然を満喫できたが、それから11年、
かなり開発が進んでいるのだろうか?

雨期なので、雨風が強い日に島へ行ってもしかたないので、
ボートやリペのホテルは、前日まで予約しなかった。
いろいろ聞いて、また天気予報を一応見て、OKそうなので、
前日に行くことに決めた。
なお、タイ最南部の雨期は、北のチェンマイなどとは少し違うようだ。
チェンマイは、5月から10月までの雨期、雨量は各月比較的平均しており、
(8~9月がちょっと多い)、また南部でもプーケットなどは各月平均してよく降る。
しかし、ハートヤイでは、10~12月、雨期の終わりにたくさん降る。
サムイ島と同じパターンだ。
リペ島のあるサトゥーン県も、9~10月に多い(幸い8月初めの今回は晴天に恵まれた)。
先月行ったベトナムのダナンの9~11月集中に似ている。
同じ東南アジアでも気候の変化は一様ではない。

ハートヤイからは、半島をミニバスで2時間近くかけて
西海岸のパクバラ埠頭まで横断し、
そこからスピードボートでリペまで1時間半かけて
(実際に走っているのは70分ほど)渡ることになる。

ミニバス+スピードボートで、ハートヤイ⇔リペ島の
往復(片道4時間)1200バーツ(約4000円強)と高くない。
朝9時にハートヤイを出れば、パクバラ11時半のボートに乗り、
午後1時にはリペ島のサンライズ・ビーチの桟橋に着ける。
パクバラ桟橋からのスピードボートは、50人乗りほど。
3基のエンジンで波しぶきをあげながら、西へ走る。
途中、左側にタルタオ島の大きな島影が見える。
その向こうは、もうマレーシアのランカウイ島のはずだ。
途中、小雨や波しぶきで顔が濡れた。

リペ島は小さな島だが、東側にサンライズ・ビーチ、
北側にサンセット・ビーチ、南側にパタヤ・ビーチ(なぜか
パタヤの名が付けられている)と3つの砂浜がある。

コッテイジ式のパタヤビーチに面するホテルに泊まったが、
たしかに、コバルトブルーの海はきれいだ。
砂浜も真っ白で豊かな砂がある。
オフシーズンだからか、人が少ないのもいい。

オフシーズンなので、リペ島はすいていた。
島に住む人は2,000人ほどだというが
(桟橋のそばに小学校があった)、
ハイシーズンには一日5,000人のお客が訪れるという。

小さな島には、パタヤビーチからサンライズビーチ方面に向かって
「ウォーキング・ストリート」があり、セブンイレブンも一軒あり、
お土産屋やレストランが並んでいるが、この時期、
シャッターの降りた店もあり、閑散としていた。

面白いのは、ホテルからウォーキング・ストリートへ行くのに
島の真ん中の道(田舎道)を行くのではなく、
砂浜沿いを数百メートル歩いて行くのだ。
満潮の午後は、波間を歩き、干潮の夜は、砂浜を踏みながら
歩いて行った。

リペ島。
確かにコバルトブルーの海と白い砂浜はきれいだ。
しかし、最後の秘境とか言った風情はもうない。
コンパクトな海浜リゾートの島である。
ホテルの設備も悪くない。
行くのにやや不便なのが人混みを抑えているか。
自分の行った海浜リゾートでお気に入りは、
クラビ(ピピ島も含む)、サムイ島である。
これにリペも加わるかもしれない。
最悪はプーケット。物は高いし、俗化し過ぎている。
(その5終わり・完)


