タイ語新シリーズは、
「シーン毎」のボキャブラリー、
熟語シリーズである。
いろいろな場面ごとに、
覚えておきたい単語をものにしたいわけだが、
単語だけではなかなか覚えられないし、
第一、面白くない。
なので、各シーン毎に、
覚えたい単語の入った「熟語」を
覚えていくことにする。
もちろん、「声調」が大事なので、
「綴り」も理解していくことにしよう。
第1回は、
「身体」の覚えておきたい部位の熟語(その1)。
目とか口など初級の言葉を超えて、
いわば中級の熟語をものにしていきたい。
①脳 サモーング samɔ̌ɔŋ 「สมอง」
サーモンではない。サモーングである。
モーングは、頭に高子音の「ส」sが付いているので、
上昇音となる。
脳みその脳である。
どういう時使うかと言うと、
「洗脳する」 ラーング・サモーング láaŋˑsamɔ̌ɔŋ 「บ้าง สมอง」
と使われる。
まさに、脳を洗うで、日本語も、英語のbrain washingも
同じだ。
別に脳をきれいにするわけではないことは、言うまでもない。
なお、「バオ・サモーング」という表現がある。
そう、バオは、軽いのバオ「เบา」bao。
バオ・サモーングで、脳に軽い、つまり「肩の凝らない」となる。
「バオ・チャイ」(軽い心、気が軽くなる、ほっとする)とつながる。
②額(ひたい) ナー・パーク nâaˑphàak 「หน้า ผาก」
パークだけでも額という意味だが、
顔のナーを付けて、「ナー・パーク」で額。
顔のナーは高子音字化されて、マイトーが付き、落下声。
「口」のパークは、無気音のpàakだが、
「額のパーク」の「ผ」phは高子音字。長母音+ktpで、
マイエーク付きと同じ低声となる。
「ガーイ・ナーパーク」 kàaiˑnâaˑphàak 「ก่าย หน้า ผาก」とは?。
ガーイは、「積み重ねる」という意味だが、
額を積み重ねる、つまり、「額を寄せて悩む」となる。
「身体」のラーング・ガーイ「ร่าง กาย」râaŋˑkaaiの
ガーイ(体の意味)は、kaai「กาย」と、平声だが、
積み重ねるのガーイは、マイエーク付きの低声である。
③頬(ほほ) ゲーム kɛ̂ɛm 「แก้ม」。
ゲームと言っても、遊びではない。頬cheekである。
中子音字にマイトーが付いて、落下声。
「ホーム・ゲーム」hɔ̌ɔmˑkɛ̂ɛm「หอม แก้ม」は、どういう意味になろうか?
野球のホーム・ゲームではない。
「頬にチュッ!」が正解である。
kissは、チュープ cùup 「จูบ」だが、
軽いキッスには、「香り」のホームhɔ̌ɔm「หอม」 を動詞「嗅ぐ」という
感じで使う。
犬などが「においを嗅ぐ」ときは、ドム dom 「ดม」を使うが。
「頬のにおいを嗅ぐように軽くチュッ!」しゃれている。
④顎(あご) カーング khaaŋ 「คาง」。
低子音対応字の「ค」khで、平声である。
同じカーングでも、「~側」のカーングkhâaŋ「ข้าง」は、
高子音字の「ข」khで始まり、マイトーの付いた落下声である。
「カーング・ムー」khaaŋˑmǔu(豚のあご)「คาง หมู」という
言葉があるのをご存知だろうか?知らなかった。
「四角形」 シー・リアム sìiˑlìam 「สี่ เหลี่ยม」の後に付けて、
「シー・リアム・カーング・ムー」sìiˑlìam khaaŋˑmǔu 「สี่ เหลี่ยมคาง หมู」で
「台形」になる。ちなみに、台形は英語でtrapezoid。
豚の顎の四角形が台形に見えるということか。面白い。
⑤肩 「ライ」lài「ไหล่」である。肩の脇の上の丸い部分。
高子音字化したlに、マイエークが付き、低声となる。
「バー」bàa「บ่า」という肩もあるが、こちらは首から肩先まで
広い範囲を指すようだ。これも低声だ。
バーには、他に「バカ」のバー「บ้า」bâa落下声と、
英語から来た飲み屋のバー「บาร์」baa平声がある。
英語のbarのrには、外来語の規則通り、
ガーラン「์」(黙読符号、การันต์)kaaranが頭に付き発音されない。
「ライ・タノン」làiˑtanǒn「ไหล่ ถนน」。
お分かりと思う。「路肩」である。
英語もroad shoulder。みな発想は同じだ。
なお、道路のタノンは、母音符号のない上昇声である。
最初のthの音が、高子音字の「ถ」だからである。
もし、「ทนน..」と、低子音字の「ท」を使って書き出してしまうと、
「ทนนาน」thonˑnaanで、
オットンのトン(耐える)と長くのナーンで、
「長続きする、持続性がある」という言葉ができてしまう。
今回は、5つの体の部分について述べた。
次回は、別の6つほどの体の部分について
見てみよう。
(続く)
ข้าง は似たような発音が多すぎて最も苦手な音です
ไหล่ まずローリンとロールアとの聞き分けが難しいです
思いっきり巻き舌にしてもらえると辛うじて判別可能です。
ラーイガーン、ジャイラーイ、どの文字だったかな?声調符号は?と、瞬間で聞き分けるのは達人の領域でしょうか(笑)
カーングは、側の時は、北タイらしく、思い切り長~母音で決めて、ほかの類語は、これをベースに区別していきますかね。
ライなどは、もうはなから発音記号のLと頭に刷り込んでいます。LとRの区別は、こちらから巻き舌等おおげさに違えて発音していくようにしています。