〝ひとりよがり〟の日本製家電製品⁉️
-日本半導体産業の凋落-
日本の電子産業の衰退を記した本は多いが、
既知の表面的な印象記のものが多い。
その中で、すでに2009年刊行の本だが、
湯乃上隆という日立出の人の「日本半導体敗戦」
という本が、日本の半導体産業の衰退、また
携帯やテレビの日本電子産業の〝敗因〟を
現場の技術者の眼から抉っていて、分析もよく面白かった。

自分がチェンマイに十数年前から来ていて思ったことと
通じるが、日本製品は、品質重視(過剰性能)で、
収入の低いタイ人の誰がこんな高い値段のものを
買うのか?
何を考えているのかよく分からず、
案の定、日本製品は韓国のサムスンなどに負け、
売り場の片隅に追いやられた。

現地の需要動向のマーケティングをやれば
分析できることなのに、この本のインタビューなどを
見ると、日本企業はほったらかしのようだった。
80年代後半世界の日本シェアが80%に達した
「産業のコメ?」日の丸半導体DRAMも、90年代の
凋落ぶりは凄まじかった。
もっとも、サムスンが64k DRAMの開発を始めた
80年代に韓国の新工場の見学に行ったが、
歩留まりの遅い進捗状況を見て、日本には当面
追いつけないなと思ったものだ。
彼らが日本の会社と違って、歩留まりやスループットを
最大の狙い目としていることも知らずに、、。
「技術の世界一は変わっていない!」といったコスト
改善を顧みない日本企業の驕りが、状況を一層悪化させた。
視点がズレたままだった。
半導体生産の歩留まり改良や、プロセスの標準化に
注力した韓国勢や、台湾のファウンドリーTSMCなどに
引き離されていく。
チェンマイに暮らしていて思うが、
日用品や電子機器など、日本と比べられないほど
安く手に入る(中国製が大半だが)。
性能も大事だが(過剰性能は作る側のひとりよがり)
安い価格は最大のサービスである。
日本メーカーが海外の需要層に目を向けるのは
いつの日だろうか?
最後の牙城日本の自動車も、値段でも負けないように
中国のEVに対応してもらいたい。


