カテゴリ:アジア諸国の賃金( 51 )
4月1日最低賃金引き上げで、さっそくスト・労働争議勃発
4月1日より最低賃金一日300バーツが
中南部7県に導入されたが、この40%アップは、
低賃金に頼る建設業や漁業など労働集約産業にはきつく、
雇用主は、何とか実際の負担を緩和したいと、
他の面での人件費の節約を図ることになる。

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その結果・・・
さっそく、一部の工場でスト、労働争議が起きている。

南部ソンクラのパタナ・シーフード工場では、
800人近くのカンボジア人労働者が、4月8日から12日まで
ストを行なった。
このくらいの規模の輸出食品工場ともなると、外国人労働者に対しても
最低賃金引き上げを無視するわけにはいかないようだ。

賃金の引き上げの代わりに、会社は、無料だった食事代を
1日20バーツ徴収し、時間外ボーナス2週ごと400バーツを
月300バーツに削り、人件費上昇の緩和策を図ったので、
労働者の反発を買った。

カンボジア大使館の人材ブローカーを通しての圧力もあり、
会社は、ボーナスを復活させたと言う。

また、カンチャナブリのパイナップル缶製造のビタ・フード工場では、
数千人の労働者が、仕事を停め、緊張状態にあると言う。
ここはミャンマー人労働者が多いが、同じく、詳細は不明だが、
最低賃金の引き上げの代わりに、今までのフリンジ・ベネフィット、福利厚生の
削減が申し渡されているようだ。

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しかし、福利厚生の削減問題は、全体の一部かもしれない。
各地の労働裁判所(1980年に設立)には、多くの訴えが持ち込まれて
いるというが、多いのは、最低賃金の大幅引き上げに伴う
従業員の整理である。
この突然の首切りには、労働者も黙っていない。

労働裁判所は、これに対して、再雇用を要請するようだが、
それでは企業はやっていけない。
更に失業手当を増額して、採用資金を削って対応することになりそうである。
そうなると、何のための最低賃金の引き上げだから分からなくなる。
もともと手荒い政府の政策の副作用が大きく出てきそうだ。

急激な最低賃金の引き上げは、生き残りを図る会社と
ベネフィットの実質的恩恵を求める労働者の間に
対立を生み出している。
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by ucci-h | 2012-04-14 11:44 | アジア諸国の賃金 | Comments(2)
4月1日より最低賃金が実際4割上がったことの波紋
4月1日より、バンコク他中南部7県で、最低賃金日給300バーツが
実際導入されたことにより、いろいろ波紋が生じてきた。

タイには220万の法人があるが、その98%、215万社ほどは
従業員25人未満の中小企業(SME)である。
大企業では、最低賃金は多くクリアーしているが、中小企業となると
そうはいかない。

タイ商業会議所によると、この最低賃金一挙40%の引き上げによって、
10万社ほどが事業をたたむことになろうと見ている。
100社に5社ほどの割合だ。
ことに、守衛やメイドや建設労働者を多く使う、下請け業界は厳しいと見られる。

今回の最低賃金の大幅引き上げで何が起こるかと言えば、
多くが、雇用を減らすと見られる。現在の雇用数では、採算が取れないからだ。
タイ商業会議所は、政府に100億バーツの技術育成基金の創設を
懇願している。

しかし政府は、「バーツ高も、原油高もこなして来たじゃないか。なぜ
賃金アップだけ助けなくちゃいけないのだ。賃金上昇分は、外国に行くのでは
なくて、自分の会社の従業員に行くのだろう?消費の向上につながるものだ」と
言って、助ける気はない。

また、この4月からの最低賃金引き上げに合わせて、事業を閉めて、
他の地域に拠点を移動する企業も当然出ている
(他の地域も、国内である限り、来年1月には300バーツとなるのだが)。

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労働組合は、「昨年の洪水の被害を理由に(今回の7県は、洪水になった
中部平原に多い)、事業所を閉め、従業員を解雇して、他へ移ろうとするのは
間違ったやり方だ。本当の移転の理由が何か調べるべきだ」と
非難しているが、これはあたらない。

企業は、生き残りのために、立地を選ぶ権利があるのは当然だ。
むしろ非難するなら、質の向上を伴わない労働力の単価を強制的に上げて、
結果として雇用を厳しくした政府に向けられるべきであろう。
ことにこの3月末で、洪水に遭った労働者一人当たり月2000バーツの
支援金が終わったので、レイオフは、これを機に増えそうだと言う。

この賃金大幅引き上げ政策は、ことによると、タイの非熟練労働者に、
技術をつけさせ、タイを高技術労働者の国に変える手立てなのかもしれない。
「技術がなければ、300バーツ以上では雇えない」と企業が言うかも知れない。

しかし、多分そうはならないだろう。どこの国にも熟練技術者と、非熟練労働者はいる。
単純労働者が、「それなら技術を身につけなくちゃ!」と仮に思ったところで、
誰がやってくれるのだろうか?

企業はむしろ単価の高くなった単純労働者を切り、最低賃金を守らなくてもいい
外国人労働者に走るだろうし、
国は、労働者に技術を付与する構えがない。
この最低賃金引き上げで、単純労働者が切られることになろうと、
「TDRI」(タイ開発研究所)は、警告している。

他に何の手も打たないで、労働者の値札だけを一挙に4割(全国平均では7割)も
上げた政府。
これで国内消費が伸び、経済成長に寄与するなら、苦労はいらない。
このつけはどういう形で、ブーメランとして戻ってくるのだろうか?
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by ucci-h | 2012-04-08 18:29 | アジア諸国の賃金 | Comments(0)
学卒離れ、正社員離れが進む?タイ企業の雇用
「学卒初任給を月15000バーツに!」という
タイ貢献党の公約に触れたときは、最初びっくりした。
市場で決まる新入社員の給与をなんと政府が決めるのだから・・。

そして、まずは、公務員からの採用となった。
そして、「強制ではない」とか政府は言っていたが、
民間企業にも強制適用される。

もちろん企業によって違うが、まだ経験のない学卒の
初任給。市場では、9000~10000バーツがいいところだった。
それが一挙に6割近く上がる。
しかも新入社員だけではすまないだろう。
スタート台が高くなれば、会社は給与体系全体を引き上げて
いかねばなるまい。

そこで、企業の“学卒離れ”が始まった。当然の回避策である。
企業は、高い学卒はやめて、非正規社員を増やすことになる。
また大学出でも、学士は避けて、職業学校出やむしろ
修士を取ることになる。

タイの大学生の数は、質は別にして、近年増大しているから、
今では、毎年70~80万人の大学生が社会に出てくるのだろうか。

「若い社員の給与水準をあげてやろう」というタイ貢献党政権の意図は、
エンジニアや会計、医療と言ったプロフェッショナルな学部卒を除き、
「大学を出ても職がない。非正規社員として働くか、パンフレット配りの
アルバイトをやるしかない」といった状況をもたらすことになりかねない。

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最低賃金300バーツにも、大企業を除き、当然回避策を企業は考える。
採用を控え、外注や非正規雇用で凌ぐようになる。

若年労働者の雇用を推進する立場にある「ILO(国際労働機関)
東南アジア・オフィス」の人間は、このタイの賃金引上げ政策を酷評している。
「間違った政策であり、労働者の生活水準の向上にちっとも役に立たないだろう。
政治的な点数稼ぎでしかない」と、手厳しい。

タイの労働省は、4月からの最低賃金300バーツの実施に当たって、
「苦情処理センター」を設け、苦情を受け付け、遵守しない会社に対しては、
30日以内の改善の警告を与えると言う。
改まらない場合は、10万バーツまでの罰金及び、または6ヶ月以内の
禁固とするとしている。

政府は強気である。
「最低賃金の引き上げは、労働者を喜ばせるためのものではない。
賃金水準を上げて、シンガポールやマレーシアのように国内消費を
高めるためのものである。輸出依存から国内消費主導に切り替える必要がある。
最低賃金を払いたくない企業は、どんどん国外へ出て行けばいい」とまで言っている。

賃金引上げだけで、内需が拡大するなら、これほどたやすい経済成長策はない。
物価も同時に上がることを見ていないし、生産性の向上と言う必要条件も見ていない。

タイはこれを機会に、低賃金国から高賃金国に変身しようということになるのか。
その先に何が待っているのだろうか?
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by ucci-h | 2012-03-31 11:30 | アジア諸国の賃金 | Comments(4)
タイの学卒初任給、最低賃金引き上げの様々な余波
タイ貢献党政権の大幅賃金アップ政策が着々と
実施されている。

1月からは、公務員の学卒初任給が月15000バーツに上がった。
初任給と言えば、民間でもせいぜい10000~11000バーツ
だったから、一挙に40~50%のアップとなる。

民間はこの政策に縛られないとも言われるが、
公務員になれば15000バーツとなるわけだから、
民間企業は、これ以下では新卒を集めにくくなる。

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最低賃金の一日300バーツは、バンコクなど7県を皮切りに
4月1日より導入される。この地域での引き上げ率は40%ほどになる。
企業は、賃金水準によっても異なるが、平均12%ほど全体の
人件費が上昇すると見られている。
シャープでは20%アップと見ている。

これにより、人手不足がちなタイから、カンボジアやミャンマーへ
生産拠点を移す企業が増えると見られる。
タイの一日300バーツに対して、カンボジアは93バーツと3.2分の一、
ミャンマーは70バーツと4.3分の一になるからだ。
ベトナムも200バーツで、1.5分の一と見られる。

人件費の大幅上昇は、製造業よりも、人を多く使うサービス業への
影響が大きい。その典型がタイのホテル業だ。

このたび、タイのホテル業協会は、「ホテルの請求するサービス料は
賃金である」との声明を出した。もちろん、最低賃金引き上げの
インパクトを和らげるためである。
根拠としては、ホテル業者が社会保障保険料を払う際の、
収入基準にこのサービス料も含まれているからだということだ。

これに対して労働省は反対している。
2007年の最高裁の「サービス料は客からの収入で、賃金の一部ではない」
という裁定を基準にしている。

ホテルでは通常、サービス・チャージの4分の一ほどを取り、
残りを従業員で分けている(ゴルフ場のキャディー・フィーみたいだな)。
高級ホテルでは、全額従業員に分け与えている。

タイの賃金大幅引き上げ狂想曲は、今年から来年、
いろいろな音色を奏でることだろう。
タイ経済の発展の首を絞めることにならなければいいが・・。
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by ucci-h | 2012-03-30 18:01 | アジア諸国の賃金 | Comments(6)
インドの今年の昇給率はアジア一だと言うが・・・
「インドの2012年の昇給率が12%と、アジアで一番高くなる」
という人材コンサルタント会社エーオン・ヒューウィットの
調査結果が報道された。
データを売る会社だから、各国比較や、インドのサラリーの
絶対額は伝えられていない。

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アジアで昇給率が一番高いと言っても、中国の+9.5%や
フィリピンの+6.9%に比べて突出しているわけではない。
給料の絶対額で見れば、インドはなお低いレベルにあるだろう。

JETROが2010年に調査した結果によると、デリーの一般工
(経験3年程度)の月給は294ドル(23,500円)ほど。
年収は、基本給に諸手当、社会保障、残業代、賞与などを加えて、
4,331ドル(約35万円)ほどになる。

同調査での中国やタイの同等の給与に比べると低く、
フィリピンをやや上回る水準である。

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ただし、インドの場合は、製造業の発展が遅れており、
技術工の存在も比較的少なく、製造業の職工の希少価値はあろうから、
やや技術職は高目かもしれない。転職率も20%と高い。

インドの製造業は、アジアの他国と違って、なお80%が国内向けだ。
技術不足により、インドの労働人口のうち、こういった職に就けるのは
15%ほどに過ぎないと言われる。

デリーとムンバイを結ぶ大動脈ができると、
沿線沿いにインドの工業団地が立ち並ぶことになるのだろうか。
そのためには、製造技術の教育が不可欠となろう。
 「動き出すかデリー・ムンバイ産業大動脈 2011-11-2」
  http://uccih.exblog.jp/14869238/

インドの製造業が世界に認められるのは、遠い日か、
それとも意外に近いのだろうか?
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by ucci-h | 2012-02-29 23:59 | アジア諸国の賃金 | Comments(0)
情報時代、労賃比較が、アメリカ、中国、インドネシアと世界を駆け巡る
中国の労賃が高くなってきたので、インドネシア(人口2億4千万人)
での労働集約的な軽工業の操業が増えているーーーのは、
周知の事実である。
しかし、インターネットを通じての情報社会の今、
いつまでも労賃の差を保ったままにしておいてはくれない。

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事の発端は、インドネシアのパプア州(ニューギニア島の西半分。
東半分は独立国パプア・ニューギニア)にある、米国フリーポート・
マクモラン社(06年に産銅大手フェルプス・ドッジを買収)
のティミカ非鉄鉱山で起こった。
賃上げ要求のストライキで3ヶ月間操業が停止し、結果、
この12月に、37%の賃上げをインドネシア人労働者は獲得した。

この際、若い労働者から、昔なら考えられないような
要求が出された。
「我々の時給は、アメリカの仲間のそれの10分の一しかない。
この鉱山から全収入の30%を稼ぎ出しているのに・・。
低い時給1.5ドルを7.5ドルにせよ!30ドルの日給を
200ドルに上げろ!」といった要求が出たのだ。

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5~6倍の高い要求は、さすがにパプア州の生計費を
無視したもので受け入れられなかったが、
インターネットを通じ、世界の情報を手に入れられる
世代が出てきたことが、こういった米国労働者との比較での
要求となって出てきた。

そして、このティミカ鉱山でのストによる賃上げが、
インドネシアの首都ジャカルタにも及んでくる。
ジャカルタに進出して13年になるフランスの流通大手
「カルフール」(タイではビッグCに買収されたが)の
若い労働者たちが、8月末に1000人規模のストを打ち、
現在も賃上げ交渉を行なっている。
その多くは、契約社員である。
背後には13万人を抱える組合がついている。

インドネシアでのストの発生率はタイやフィリピンよりも多いという。
労働省の一番新しいデータである2010年の数字でも、
月平均8件のストが起きているという。

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インドネシアには、契約社員、非正規社員といった雇用の形態が
多いといわれる。
もちろん、その方が人件費が低くて済むからだが、
インドネシアの労働法の厳しい解雇規定も、正規に社員を雇うことを
敬遠させているという。

つまり、社員を解雇するにあたっては、退職金と勤続功労金あわせて
最高賃金の19か月分を雇用者は払わなければならない。
さらに、自己都合の退職者にも損失補償金が加わるという。
こうした規定も、契約社員を多くしているようだ。

いずれにせよ、経済が成長するにつれ、労働者の取り分増の要求は
強くなってくる。
外資は、このドミノ現象を怖れている。

インドネシア人は穏健だと言われるが、こと労働者になると、
強い要求に出やすいということなのだろうか?
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by ucci-h | 2012-01-06 09:45 | アジア諸国の賃金 | Comments(3)
タイではおちおち安眠できなくなるマットレスの価格アップ
タイでは、多くの食事は、スプーンとフォークで食べ、
夜はベッドで寝る人が多い。西欧化しているのか。

2012年4月より、首都圏の7県でいよいよ最低賃金が
一挙に300バーツに上がる予定だ(全国平均70%アップ)。
この影響は大きいはずだ。

月に1万マットレスを作っているタイの地元の
「ダーリン・マットレス」という会社は、少なくとも
10~15%値上げしないとやっていけないと言う。
工場を賃金の高いバンコクから東北部のコンケーンに
シフトする予定とも言う(今度の最低賃金は全国一律に
なるはずだが・・)。

この会社の平均日給は、バンコク工場で200バーツ、
コンケーン工場で167バーツだそうだ(現在の最低賃金ラインだ)。
原材料価格も10%ほど上がってきているという。

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タイ製のマットレスへの競争相手は、中国製だ。
価格は30~40%安いという。
品質は劣るようだが・・。

市場規模70億バーツで年5%成長を見せる
タイのマットレス市場は、高中低価格の3つに分かれる。
高級品(7万バーツ以上)は20%のシェア、
中級品(1万バーツ以上)が40%、
低級品(3000~9000バーツ)が40%のシェアを持つそうだ
(日本なら1万円程度からあるが、タイではマットレスは
ずいぶん高額商品だ。それともミエが含まれているか)。

安いマットレスは、再生繊維が使われているので、
寿命が短く、健康にも良くないと言う。

タイではこれからコストアップの物価高で、
だんだん安眠できなくなるのだろうか?
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by ucci-h | 2012-01-04 17:15 | アジア諸国の賃金 | Comments(2)
タイのサラリーマンの給与は、2012年どのくらい上がるのだろうか?
2012年のタイのサラリーマンの平均サラリーは
どのくらい上がるだろうか?

1年前の8月にも、人事コンサルティングのマーサー(タイランド)社の
377社を対象にした調査があったが、
そのときは、2009年の不況時の1%台の昇給から、2010年には
5%台、2011年は5.1%の昇給予想と出ていた。
 「タイ人の給与は来年どのくらい上がるのか 2010-12-12」
  http://uccih.exblog.jp/12489751/

2011年は、洪水前に同じくタワーズ・ワトソン(タイランド)社の109社を
対象とした調査があり、全体では、2010年の+5.9%、2011年の
+6.3%に続き、新年2012年も6.2%というインフレ率を上回る
伸びが見込まれている。

2011年のタワーズ・ワトソン社の数字の方が、2010年のマーサー社のもの
より高いが、おそらくワトソン社のは月例給の昇給率で、マーサー社のものは、
年平均3.4ヶ月(月例給の+28.3%)にのぼる賞与を
込みにした数字かと推測される。

いずれにせよ、2012年は最低賃金の引き上げもあり、
景気が大きく低迷しない限り、2011年に近い昇給率はありそうだ。

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調査に絶対額は示されていないが、
2010年で非農業の平均月収10534バーツという国家統計局の
数字をベースに、ラフにタイのサラリーマンの平均年収を推定してみると、
以下のようになるだろうか(あくまで、平均の推定ですが)。

2009年    120,000バーツ(月平均賞与割 10,000バーツ)
2010年    126,000バーツ(月 10,500バーツ)
2011年    132,000バーツ(月 11,000バーツ)
2012年(予) 138,000バーツ(月 11,500バーツ) 

こうして見てみると、あくまで概念的把握だが、
5年ほど前の2006年あたりには、月平均9,000バーツ(年間108,000バーツ)
だったであろうタイの労働力の3分の一を占めるサラリーマンの給与(賞与月割)
は、今や月11,500バーツ(同じく)ほどになっているということか
(年功アップは含まれず)。

最低賃金の平均70%アップや学卒初任給15000バーツが本格的に
導入されてきたら、タイのサラリーマンの給与体系はどうなるのだろうか。
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by ucci-h | 2012-01-02 10:33 | アジア諸国の賃金 | Comments(0)
インドネシア、マレーシア向け家政婦の派遣を解禁
以前、マレーシアでは、インドネシアからの家政婦が
ひどい扱いを受けたので、インドネシア政府は、インドネシア女性の
マレーシアへの派遣を2009年6月に禁止した旨、また、
なおインドネシア家政婦は20万人働いているが、今度は
カンボジア人家政婦が今年になって虐待された旨、お伝えした。
 「マレーシアにおける家政婦の虐待 2011-8-16」
  http://uccih.exblog.jp/14358629/

そのインドネシアだが、12月2日にマレーシアとの協議が成立し、
2年半ぶりに家政婦の派遣を解禁した。

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具体的には、
①最低賃金を月700リンギ(7000バーツ)にする。
月400リンギほどの低賃金で使われている家政婦が多いので。
支払いをチェックするために、銀行送金で行なうよう定めた。

②虐待を防ぐため、家政婦には親族及びインドネシア政府の出先機関に
連絡する権利を与える、
ということになった。
以前は、何の保護規則もなかった。
パスポートも家主に取り上げられていた。

インドネシア家政婦は、来年3月より‘輸出’解禁となるようだ。
約束がどこまで守られるか判らないが、一歩前進だろう。

カンボジア家政婦はどうなるのだろう?
同等の扱いになるのかな?
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by ucci-h | 2011-12-10 11:05 | アジア諸国の賃金 | Comments(0)
タイ人も働きすぎ???
東京でも貸し会議室などを経営しているRegus(リージャス)社が
11月半ばに、世界の国々の労働時間の調査結果を発表した。
85カ国、12000人を対象に、今年8月に行なわれた調査だそうだ。

“労働時間を効率的に”がテーマの会社だから、アラブから南ア、
マレーシア、タイまで多くの国が「働きすぎ、仕事を家に持って帰る」との
烙印を押されている。

タイトルが気取っていて、「デディケーションからメディケーションへ」
(貢献しすぎて病気になる)である。
http://www.regus.co.uk/images/WorkingHours_Whitepaper_FINAL_tcm7-45322.pdf

結論としては、
・世界で48%の人間が一日9時間以上働いている。
・そして10人に一人は、1日11時間以上働いている。
・世界で43%の人間が、週に3回以上仕事を家に持ち帰っている。
・持ち帰りに関しては、“過労死国”日本は、28%となぜか低い
(遅くまで残業で持ち帰る時間もないということか?)。

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国ごとの調査結果を見ると、興味深い結果が出ている
(もっともオフィスでの効率的な労働を推進する会社だから、
各国で働きすぎとの結論が出やすいだろうが・・)。

・一日11時間以上働く人間の比率では、ブラジルが17%と、
日本、南ア、フランスの14%を押さえてトップに立っている
(この調査、聞き取り?残業簿調べ?どうやったのだろう?)。

・仕事の家への持ち帰り(週3回以上)については、
南アが58%で1位、アメリカが56%で2位となっている。

さて、タイランドについてであるが、リージャスの調査では、
タイも働きすぎの国に入っている(ほんと?)。
・3分の一以上が一日9時間以上働いている。
・世界の平均と同じく、10%の人が、11時間以上働いている。
・そして仕事の家への持ち帰りは、40%に及ぶと言う。

人間の労働へ集中できる時間は1日せいぜい3時間ほどだ。
後の時間は、書類の整理や連絡などのいわば雑用だ(雑用は大事だが)。
1日7時間集中すれば、例外時を除いて、残業などできる余裕はない
というのが筆者の体験だが、労働時間は、オフィスでぼけーっと過ごしても
労働時間である。

やはり、長時間労働は、体にもよろしくない。
「イーブニング(夕方)に楽しみの予定はないの?」と聞きたく
なったものだ。
それにしても、タイ人も長時間働くと言う結論、違和感はないかなあ。
実際職場に居る人はどう感じますか?
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by ucci-h | 2011-11-24 23:19 | アジア諸国の賃金 | Comments(5)
  

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
by バンディ
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