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医師不足に悩むタイランド
タイの病院は、買い手市場というか、
外国人でお金を持っている患者は歓迎される。
医療ビジネスは、外貨稼ぎビジネスにもなっている。

しかし、地方の公立病院(街中のタイ人向けの一般病院もそうだが)は
患者でいっぱいだ。
日本ほど高齢化は進んでいないものの、3時間待ちで、5分治療など
当たり前だ。

もっとも、タイ人には、タクシン時代から、30バーツ診断が
取り入れられているので、けっこう混んでいる(予算的裏づけは甘いようだが・・)。
まだまだ、暑いタイだが、ロビーにエアコンが入っていないところも
けっこうある。

そのタイで医師不足が進んでいる。
もともと、医師数は、不足傾向の日本の25万人(人口1000人当たりほぼ2人)
に対し、タイでは3万人ほど、人口1000人当たり0.5人ほどにしかならない。

医学部卒も、年に1200人ほど、ようやく厚生省の失策から回復し始めた
日本の8000人ほどに比べ、人口は半分なのに、少ない。

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絶対的不足と言うより、バンコク偏在、地方過疎の医師偏在が著しい。
バンコクでは、人口700人に一人近くの医師がいるのに、地方、ことに
東北部では、人口8000人にひとりという有様だ。
地方のコミュニティー病院では、フルタイムの医者は一人いる程度といわれる。

地方の医師不足は、どこでも同様な傾向があるが、
医学部卒で3年間のインターンに出るのに、地方を嫌うからだ。
地方での勤務をくじで引き当てた学生の親は、罰金を払ってでも
地方行きを拒むようだ。

家から遠すぎる、イスラム派の反乱が起きる土地で行きたくない等など・・。
2008年も、医学部卒の1189人のうち、3割に当たる356人が
地方行きを拒んだ。

地方勤務の医師を増やすプロジェクトは、実は2004年からある。
それは、地方出の優秀な学生をメディカル・スクールに行かせ、
修了後に地方の病院へ戻し、働かせるアイデアだ。

その土地出身の医師なら、その地で働くことをいとわない。
このプロジェクト、どこまで拡大できるのだろうか?
by ucci-h | 2011-05-24 14:23 | アジア的な生活 | Comments(4)
どうにも理解できない日タイの電気代の違い
昨年のチェンマイはとても暑かった。
今年は比較的凌ぎやすいが、それでも
1年で一番暑い季節である。
きのうは暑く、風通しのいい我が家でも
ほぼ一日中、エアコンをつけていた。

1年ほど前に、こちらでの電気代について
書いたことがある。
 「タイと日本の電気代の違い 2010-5-29」
  http://uccih.exblog.jp/11213700

去年の夏は暑く、459ユニット(KWH)も使ったので、
総額で1719バーツ(約4900円)払った
(それでも日本の3分の一以下だろう)。

今年移った家は風通しも良く、天候も去年ほどは暑くない。
家の中も明るいので電気もそう点けずにすむ。
同時期(4・24~5・23)の電気代は、総額639バーツ
(約1900円)しかかからなかった。
タイでは、400バーツ以下だと無料になる。

この1ヶ月の使用電力量は188ユニット(KWH)でしかなかった。
ユニットあたり2.22バーツ。これに「F.T」、貧窮所帯向けの
賦課チャージ(1KWH当たり0.958バーツ)、
そして7%の付加価値税が加わっての639バーツだ。
総額では、ユニット(1KWH)あたり、3.4バーツ(ほぼ10円)だ。

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タイは資源国ではない。
天然ガスをビルマ等から輸入して、火力発電の燃料にしている。
原油価格も昨年より上がっている。
発電コストの安い(?)といわれる原発もまだない。

なのに、なぜ一軒家で月2000円弱で済んでしまうのだろう?
日本とタイの物価の違いは大きいが、電気代ほどの開きはなかなかない。

言い換えると、日本の電気代の高さに驚かされる。
発電技術も、送電技術も日本のほうが進んでいるはずでは?
日本でエアコンを掛けっぱなしにしたら、数万円にもいく。

電気事業は装置産業のはずだが、人件費その他、
諸々の経費が日本のほうが嵩むのだろうか?
日本のどなたか、違う理由を教えて!

福島原発の事故があり、東電は存亡の危機に立たされた。
節電も良いが、日本の高い電気代は低く出来ないのだろうか?

日本は一人当たりのGDPが高く、世界でも所得の高い国に見える。
しかし、その裏側は、税金や電気代、必要生活経費の高い、
つまり、多く金を払わないと暮らしていけない国である。
GDPは、国民総所得ではなく、国民総需要、いいかえれば、
国民総経費と読み替えるべきだろう。
by ucci-h | 2011-05-24 12:54 | アジア的な生活 | Comments(4)
日本から本をチェンマイへ送ると・・・
チェンマイで暮らす時間が長くなると、
日本のものが恋しくなる。

でも、日本食はなくても(こちらにもあるか!)、
日本の映画はなくても(インターネットで見れるか)いいが、
日本の本が手に入らない。

チェンマイ市内の日本の本屋さんは少ししかない。
バンコクやシンガポールへ、高い本を買い出しに行く気も
おこらない。

アメリカの「アマゾン」では、電子書籍の発行部数が、
ついに実際の書籍を上回ってきたとか・・。
日本の本もアマゾンに載れば良いが、当たり前だが、
言葉の問題がある。

日本でも、一部電子書籍の発売元が増えてきたが、
あくまで軸足は印刷本だから、発行点数にしろ価格にしろ、
なお魅力に欠ける。

はやくアメリカのようにKindleか何かでたくさん読めるように
なりたい。
当面、洋書だけに没頭しようかな・・・。
電子書籍が普及すれば、日本へ行ったとき、重たい本を
たくさん買い込まないでも済む。

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閑話休題。

3月に日本へ行ったとき、書籍を2パック、郵便局から
「ゆうパック」でチェンマイへ送った。
こちらに当面読む本の在庫はあるので、安めの船便にした。

3月下旬に発送したものが、今月はじめ、4月初めに出したものが
きのう23日に着いた。いずれも1ヵ月半たっぷりかかった。
震災のせいか、1~1.5ヶ月と言われたが、少しだけ余計にかかった。

前回も含め、ちゃんと着いたから言うことはない。
もちろん、ギフト扱いだから、関税など取られない。

1パックに本が15~18冊。重さ5.3キロで送料は3700円。
これだと送料1冊平均200円強。2回目は、3.9キロと4キロ未満に
しぼって2900円。1冊平均200円ちょい。

まあ、妥当なところだろう。
急いで読みたい本は、飛行機に同乗してくるが、重たいし、
最近では重量制限がきびしい。

さて、これで当面は、日本の本にも困らないな。
by ucci-h | 2011-05-24 12:08 | アジア的な生活 | Comments(1)
「ビルマと呼んでくれるな!」
この記事でも、いつもミャンマーのことをビルマと旧名で呼んできたが、これは、欧米、さらにここタイでは、「ミャンマーの前首都ヤンゴン」とは呼ばないで、「ビルマの前首都ラングーン」と呼んでいるからだ・・・と言いたいが、単にビルマ、ラングーンの方の響きが好きなだけである。

アメリカの国務次官補代理代理(Deputy Assistant Secretary of State)のジョセフ・ユン(韓国系アメリカ人)が、先週水曜日にビルマを訪れ、ワンナ・マウン・ルイン外務大臣と会見した際、ルイン外相から「アメリカがわが国新政府との外交関係を推進したいなら、ビルマと呼んでくれるな!」と釘を刺されたそうだ。

外相は、「小さなことに思われるかもしれないが、これは国のIntegrity(正当性)の問題だ」と言ったそうだ。
考えれば、当然のことである。

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1989年に、前年クーデターで政権をとった軍が、アウンサン・スーチーを軟禁するとともに、国名、地名を変更した歴史がある。軍政は、「単なるビルマ族を指すビルマよりも、少数民族も含む連邦国家にはミャンマーがふさわしい」と理由付けしたが、実際は、口語的なビルマも文語的なミャンマーも、ビルマ族を指すことは同じようである。
欧米は、現在の強権的な体制がつけた名前を受け入れないでいる。隣国タイも新聞は、ビルマ、ラングーンだ。
ビルマは、今年になっての選挙を経て、「民政移管」をしたように繕っているが、なお見かけだけだ。

アメリカはどう出るのだろうか?
「強権体制がつけた名前を採用して欲しければ、今の体制を変えろ!」と取引材料に使ってくるだろう。

それでも行ってみたいな。ラングーン(ヤンゴン)、ペグー(バゴー)、パガン(バガン)、マンダレーへ。
by ucci-h | 2011-05-24 00:07 | ミャンマー・ラオス・カンボジア | Comments(1)
インラック人気上昇
プア・タイ党の首相候補となったインラック(タクシンの末妹、44歳)の人気が、指名(5月16日)以降、上がってきている。
タクシンの操り人形だと、反対派からは言われるが、その外見のよさと新鮮さから地元チェンマイはじめ北部だけでなく、バンコクでも人気を得始めているようだ。

アバック調査によると、新世代人気、決断力、ていねいさ中心に、選出以前から
すべての項目で伸びを示している。
週末には、チェンマイ、チェンラーイでキャンペーンを行ない、その後バンコクへ戻っている。

有識者は、これに対する民主党は、選挙戦略を変えるべきだと言うが、当の民主党の方は、「世論はすぐ変わるし、我々の政策に自信を持っている」といまだ動揺の気配を見せずにいる(さらにインラック人気が続いたら、民主党は何というのだろうか)。

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民主党は、党首討論を提案しているが、プア・タイ党は受けない方針だ。
アピシットが、首相経験者として、事業経営者ではあるが(かつてAISのCEOだった)、政界へははじめてのインラックの未経験を攻めようというのは目に見えているからだ。

7月3日の投票日までインラック人気が持続し、プア・タイ党は単独過半数を得て、政権を取ることができるのか?それともどこかでつまずいて、人気は過去のものになってしまうのか?タイの外見の良い男女、アピシットとインラックの戦いの行方が注目される。
ちなみに、タイ人は、みなファーストネームで公的にも呼ぶ。姓で、ウェチャチーワ対シナワトラ等とは、出てこない。
by ucci-h | 2011-05-23 23:14 | タイの政治・経済・金融・為替 | Comments(0)
チェンマイで1~2番においしいクエティオ屋
チェンマイのお堀の東側、サンカンペーン方面へ引っ越してきて1ヶ月。
サンカンペーンは、タクシンの地元だ。
東側は今まであまり知らなかったので、新鮮な気持ちで、おいしい店を探している。

お堀の北のマンションに住んでいたので、北側のお店は良く知っている。
西側は、お店の多いニマンヘミンがあるので、ある程度知っている。
1年間南のハンドン方面に住んだので、そちらでもいろいろ見つけた。
そして今度は東側だ。

以前、チェンマイで一番おいしい店として、
サンカンペーン通り新道(1317号線)を、リング2の
交差点から5キロほどにある「フアン・チャイ・ヨーン」をご紹介したが、
この店へ行く手前、交差点から4.2キロほど行った左側に
あるクエテイオの店がおいしい。
名前は、「バーン・トゥング」(田舎屋)。

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クエティオは、日本のラーメンやみたいなもので、
いたるところにあるが、どこへ行ってもセン・レック(細い米緬)の
歯ごたえがうれしい。

ここのクエティオは、チェンマイでも1~2のおいしさだろう。
普通の店と違うところは、スープである。
普通の店の白っぽい色と違って、ちょうど醤油スープのような色をしている。
やや甘めでややしょっぱい味。そう、日本のうどんのスープの味を
思い出させる。めんもルークチンもおいしいが、このスープがユニークだ。

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クエティオと並んで、「カオ・カームー」(豚足ごはん)もおいしい。
いずれも30バーツだ。
クエティオは、5バーツ足してピーセット(大盛り)の方がいいな。
ここのサラパオ(肉まん)も、白くてきれいでおいしい(3個20バーツ)。
ビールもあるよ。

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要するにどこにでもある庶民的な屋台メニューだが、味がいいのだ。
昼開いていて、フアン・チャイ・ヨーンと同じく、午後4時には閉まる。
お昼時は、道路まで車が駐車している。
by ucci-h | 2011-05-22 20:32 | タイでの食 | Comments(0)
日本で先延ばしにされたTPP、アジア他国では?
日本では震災の影響で「TPP」(環太平洋戦略的経済パートナーシップ)への加入交渉が先延ばしにされた。
政権をかけて6月を目標にまとめると言っていたのが、11月をめどにするとなった。11月は、TPPのいわば母体となる「APEC」(アジア太平洋経済協力会議)の年一度の首脳会議が、オバマ大統領が生まれ育ったハワイのホノルルで開かれるときだ。米国は、ここでまとめたい意向のようだが、日本は、本気なら、間に合うのだろうか。

TPPは、以前書いたように、2008年にアメリカが、当初の4カ国の連携を、いわばテイクオーバーしたことから、アメリカの強い政治力でイニシアチブが取られている。関税を引き下げることだけではなく、知的財産権のあり方、政府調達のやり方、原産地証明の問題まで、貿易から投資まで含め、大きく網をかけようというものだ。
著作権の有効期間がアメリカ流の年数無制限となるのか等、いろいろ問題も含んでいるが・・・。
 「日本で思うほど期待されなくなっているニッポン 2011-2-21」
  http://uccih.exblog.jp/12948230

さて、このTPP,アセアン、タイではどう見られているのだろうか?
タイを含めアセアン諸国は、個別にECや中国、韓国とFTA(自由貿易協定)をここ数年、投資や観光の面も含めて進めてきている。
その中で、TPPのような、多国間の貿易・投資連携をどうとらえているのか。

タイの場合を見てみよう。TPP交渉国には、すでにアセアンのシンガポール、ブルネイ、ベトナム、マレーシアといった隣国がはいっていることから、無視できないものになっている。つまり乗り損なって、不利益をこうむることがいやなのだ。これには、タイでの生産活動の多い日本企業の思惑も後押しする。

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成長するアジアをめぐる貿易自由化の連携は、TPPよりも古く97年のアジア通貨危機の際発足した、「ASEANプラス3」(アセアン10カ国に中国、日本、韓国が加わる)さらには、インド、豪州、ニュージーランドも加わった「ASEANプラス6」の動きにも見られるが、アジア共通通貨を求めたりしていて動きが遅くなったので、TPPに多国間貿易自由化のイニシアチブは取られてしまっている。

アメリカが、対中国けん制、囲い入れの意味からもイニシアチブを取って進めたいTPPだが、中国、韓国はどうするのだろう?

TPPは、オープンで、他国にも連携を誘いかけることが交渉国の義務になっているが、アメリカは、カナダの政策には難色を示しながらも、すでに中国にも声をかけ、事務レベル会議に参加の意向を引き出している。物事を決める段階から、やたらと自由でない商習慣をもつ中国をテーブルに就かせる事は、アメリカの本意ではないだろうが、いずれ参加国が増え、中国もボートに乗らざるを得なくさせるための布石だろう。
中国は、すでに個別にベトナム、ビルマ、ラオス、カンボジア、そしてタイに対し、多くのインフラ作りで食い込んでおり、「アセアン+3」等でアメリカに対抗しようなどとは思っていないだろう。

韓国もTPPへの参加意向だ。韓国はアメリカとのFTA,アセアン諸国とのFTAを発効させ、東南アジアへの経済進出はすでに盛んだ。韓国にとっても、日本のような、国内農業問題はあるが、かつてIMFの支援も受け、大統領制の下で、貿易・海外進出優先の強い意識の元、これを乗り切り、各国とのFTAを成立させ、「洗礼」済みだ。TPPにも発言してくるだろう。これに対して、日本は農水族と農協の組織力の強さがやたらと目立つ。

 「韓国に引き離される日本 2010-12-17」
  http://uccih.exblog.jp/12521792

こうみてくると、TPPへの参集は、世界の流れのように見えてくる。いずれ置いてきぼりがいやなら、早くから入り込んで、発言力を増やしておいた方がいいはずだ。遅れて入って、ほぼ日本に不都合な取り決めに固まっていたらどうするのだろう?
by ucci-h | 2011-05-21 18:27 | 貿易・直接投資の動き | Comments(3)
おいしいラート・ナー(あんかけ揚げ緬)のお店
「B級グルメ」とは、あまり好きでない言葉だが、
安くておいしい、気取らない料理というなら、
チェンマイはそれの宝庫であろう。

前回ナワラット橋の先のサンパコーン市場入り口の斜め前のカオパットほかが
安くてうまい「ターン・ポーチャナー」を紹介したが、そこの通りを北へ
パヤップ大学方面へ400mほど行った左側にラート・ナーの屋台の店がある。
  「サユリの近くの安くておいしいお店 2011-5-13」
  http://uccih.exblog.jp/13573618/

店の名前は「ラートナー・ムーマック」。
これも以前「ちゃ~お」で紹介されたお店なので、地図に出ている。

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「ラート・ナー」は、タイ庶民料理でも、好きな部類に入る。
子供の頃、日本の母の作ってくれた豚肉の乗ったあんかけ揚げ緬が
好きでたまらなかったかもしれない。

ここのラート・ナー(あんかけ)は、その日本のと同じく揚げ緬(ミー・グロップ)の上に具が乗っている。具は、店の名にあるムー・マック(漬け込んだ豚肉)とキャベツじゃなくて緑のカナー采だ。
これだけでもおいしいが、「サイ・カイ」(卵入り)と付け足すと、玉子焼きを下に隠れて入れてくれる。
ふうふう言いながら食べるこの味の組み合わせがいい。35バーツ。

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ほかに、パット・スィーユ、焼きそば風の緬のしょうゆいためもある。30バーツ。
店は屋台で軒先でやっているので冴えないが、午後から夜中までやっている。

ああ、ラート・ナー、されどラート・ナー。
by ucci-h | 2011-05-19 21:09 | タイでの食 | Comments(2)
タイのコメ政策は、日本よりましか?
世界のコメの生産量は、米農務省によれば、昨年で4億5900万トンである。
主要穀物の小麦は、6億4600万トンだから、コメは小麦の7割の生産量である。
小麦はヘクタール当たり2.91トン、コメは2.87トンの収穫だ。あまり変わらない。
小麦は、寒冷地も含め世界で生産されているが、コメはアジアの温暖地が中心だ。
ちなみに、欧州では小麦を主食とは言わないが、アジアではコメは主食である。

コメの最大生産国は中国とインドだが(日本は10位)、タイとベトナムの2カ国が世界の輸出量の51%を占める。
タイは、年間1000万トンを輸出する世界最大(シェア32%)のコメ輸出国である。
国内生産量の半分、日本の生産量(800万トン)を上回る量を輸出している。
コメは作れば、年に2度でも3度でも出来る土地が多いタイランドだが、ここでも、事情は違うが、日本と同じように、「米価」の問題がある。

日本の「ノー政」は、民主党政権になって「農業者戸別所得補償」と看板は架け替えたが、相変わらずの減反補助金政策で、米作の国際競争力強化などは眼中になく、人口の高齢化と共に安楽死を待っているようでやりきれない。
農水族、農協の組織維持に都合の良い米価の高価格のために、市民は税金と高い小売価格で2重の負担を負っているはずだが・・・。

タイの場合は、世界一のコメの輸出国だから、価格は国際価格といやでも連動する。国内価格のほうがいくらか安いが・・。
5%砕米のバンコクFOB価格は、金融危機によりその前の暴騰がはげたが、昨年半ばを底にやや回復、トン500ドルほどだ(ちなみに日本の米は、農民への受け渡し価格を、仮に1俵60キロ1万円としても、トン2000ドルの計算になる)。

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タイ国内では、現在コメ農家は、民主党政権下の所得保障政策により、トン11000バーツ(約370ドル)で買い取ってもらえる。実際の農民の受け渡し市場相場(今8200バーツほど)の2週間毎の指標価格との差を受け取れる仕組みだ。
今現在は、トン2800バーツ(34%高分)を受け取れるわけだ。
この補助金政策は、本来30ライ(4.8ヘクタール)未満の小農家を対象にしたものだったが、地主が土地を分割したりして、対象農家は大きく増えている。

このため、政府は年650億バーツの補助金を支出している。
これは、コメ輸出額の38%にものぼる額である。
この政策の最大の欠点は、農家がコメ作りの技術革新、品質アップに精出さないことだ。
補助金政策よりも、政府は農家の競争力アップのために予算を使えとの正論があるが、
タイの労働力の半数近くを占める(少し古いが2000年時で49%、1800万人)農民の票を集めたいため、民主党は直に農民の手に金が行くこの補助金政策はやめられないようだ。

これに対するプア・タイ党の農業政策も似ている。
プア・タイ党は「コメ抵当システム」を再導入しようとしているが、これは政府が農民からコメを納めさせ(実際は民間の倉庫を使う)、これを担保に支払をするというものである。
今回の選挙に当たり、プア・タイ党は、コメの質にもよるが、トン15000バーツを払うとしている。
利点は、市場の3割がたの量のコメを吸収することによって、市場価格を安定させたり、引き上げることができ、政府在庫が市場へのバッファー役となれることだ。

悪い点は、このシステムにはつけこむ余地が大きいことだ。
精米業者は、ほかから持ってきたコメもまぜて、量を増やし、儲けを増やすことが出来る。
また、外国からの安いコメをまぜて、儲けられる。カンボジア産のコメはトン6000バーツほどだから、通商業者のつけいる余地が大きい。1日当たり千トンのコメが国境を越えて入ってくると言われる。カンボジアは900万トン生産し、400万トン輸出している。
また、政府は多くのコメを抱え込み(2004年には、政府保有米は、前年の180万トンから800万トンに急増した)、古くなったコメは安値で処分しなければならず、また倉庫代その他の維持費が年8億バーツもかかる。

いずれの政策も、農民票を得るために、農業の振興、国際競争力の維持、納税者の負担軽減を犠牲にしかねないものだ。
えっ、それでも、日本の農政よりはましかもしれないって???
by ucci-h | 2011-05-19 18:35 | 一次産品の市況 | Comments(3)
タイ株式のETF東証に上場
5月半ば、タイ株式の「ETF」(上場投資信託)が、はじめて東証に上場された。
ETFとは、株式のファンドだが、株価指数に機械的に連動しているので、手数料が
安く、かつ株価指数とほぼ同じように動き、個別銘柄のリスクが分散されているのと、
上場株式と同様、いつでも売買できるのが魅力だ。

かつて、大阪証券取引所の外国部に「カントリー・ファンド」というのがあり、
タイ株式などのファンド(アメリカ原生)もあったが、時期尚早だったのか、
その後上場廃止されている(筆者は、今は米国パシフィック証取で取引されて
いるこのファンドを、今でも後生大事に持っている)。

この新しいETFは、タイ証取の「SET50」指数を追うものだ。
タイに対しては日本企業からの直接投資は多かったが、証券投資は少なかったので、
これがいいきっかけになればと、タイ側では見ている。


折りから、タイでは、主要企業の第1四半期決算が出始めている。
タイの株式も昨年は40%値上がりし、今年もあまり下がらず、一般の目標だった
SET指数1100をつけている(史上最高値は、94年の1753)。
株式のバリュエーションもかつての超割安感はなくなり、ほどほどのプライシング
になってきた(もっとも、配当優先だから、配当利回りはなお高いが・・)。

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従って、ここからは、株式のバブルがなければ、企業収益の伸びと共に
株価の値上がりも期待できよう。
そういう意味で、去年ほどではないにしても、今年タイ企業の業績がどのくらい
伸びれるのか注目される。

子会社も含めると、タイ株式市場の時価総額の4分の1を占める、タイの最大企業、
国が株式の過半を所有する石油・ガスの国有企業「PTT」。
天然資源の値上がりが追い風になって、第1四半期の税引き利益は345億バーツと、
昨年比51%の増益となった。

一方、石油を使う方の筆頭、「タイ航空」の第1四半期の税引き益は、
昨年の106億バーツが、94%縮み、6億バーツしか出なかった。
もちろんジェット燃料が34%上がったのが痛いが、このほか、タイバーツが
ユーロに対して弱くなったのも(第1四半期はバーツが対ユーロで下がったのだ)、
大幅減益に影響したといわれる。
それともうひとつ、アジアでは格安航空会社が大きく伸びている。
それにシェアを食われた分も大きいだろう。

今年のタイ企業は全体で、昨年のような大幅増益とはいかないだろう。
第2四半期以降の収益の動きが注目される。
 「タイ上場企業の増益率は32%だった 2011-3-9」
  http://uccih.exblog.jp/13087521
by ucci-h | 2011-05-18 23:37 | タイの株式市場と企業 | Comments(2)
  

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
by バンディ
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