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ベトナムの課題(後編):経済状態の改善で改革は先送りされる!?
経済環境の自律的変化が、ベトナムの悪かった経済数字を
2~3年前に比べて好ましいものにしているが、
逆に、この環境好転がベトナム共産党政権の
自立的経済改革を、また後回しにしてもいる。
ベトナムの経済改革はいっこうになされないまま流されている。

成長するアジアにあって、インドと並んでその潜在力を
発揮できないで来ているベトナム。
何が課題で、何が改革されないのか?

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@@@@@

ベトナムは、戦後の数次の戦争の疲弊から立ち直るため、
1986年よりドイモイ(刷新)政策を導入して、経済の開放路線を敷いた。
中国の経済開放に遅れること8年でしかなかった。

90年代には8%前後の高成長を見せたが、2008年以降
5~6%程度へ低下、ことに20%のインフレ退治の2012年は、
5.0%と13年ぶりの低い経済成長となった。
若い層を中心に9千万人の人口を持つのに、伸び切れないでいる。

ベトナムがここ5~6年その経済潜在力を十分発揮できないで
来ているのは、共産主義体制のもとで積もったちりが多いからだろう。
中国の社会主義市場経済と同じ体制だが、成長率でひけを取って来た
のはなぜだろうか?

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@@@@@

中国がともかく経済優先でやってきたのに対し、
トロイカ体制をとり、政治面での安定を求めたベトナムの方が
経済政策もその後ギクシャクしたように見える。
中国とベトナムの経済運営の比較の研究はいくらかあるが、筆者は
まだ読み切れていない。
両国の経済運営体制の違いから、成長に差がついてしまったようだ。

社会主義体制がベトナムの経済発展を抑えてきたと言うより、
権力者、社会の上層部の癒着体制(これは社会主義ではない
発展途上国にも見られる、ここまでのビルマのように)と、
下部現場での放任が経済成長を阻害してきたように見える。

社会主義のドグマ自体が経済発展にマイナスというのではなく、
社会主義体制下での国営企業の闊歩、けじめの薄い融資体制、
また権力者同士の癒着、汚職腐敗の横行といったことが、
経済の足を引っ張り、インフレを助長し、不良融資の増大を
もたらしたと見える。

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@@@@@

とはいえ、今年の4月に見たようにベトナムの経済状況は
良くなってきている。ことに、2011年8月に23.0%をつけた
インフレ率が低下してきたことが大きい。2013年6月には6.7%まで
下がってきている。

 「数字で見るベトナム経済の昨日今日 2013-4-5」
  http://uccih.exblog.jp/18482602/

金利の引き上げが効いた感じだが、かつて盛んだった
不動産投資も後退し、不動産価格も沈静化してきた。

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@@@@@

2011~12年当時見られたベトナムの多くの経済問題のうち、
最大の問題は、銀行の国営企業などへの過剰融資と、
そこから発生した不良資産の拡大だった。
2012年10月には、前年7月に再選されたグエン・タン・ズン首相が
以前の経済失政を認めている。

不良資産の解消には、銀行の合併、不良資産の政府投資会社による
引き受けなどいろいろアイデアは出ていたが、インフレと金利の
ピークアウトで圧力が薄れ沙汰止みになっている。
また、国策企業の相次ぐ失敗についても人の入れ替え程度で、
抜本的なメスは入れられていない。

国営企業は、GDPの4割を生み出すと言われるが、
政府、官僚などの子弟らの大きな受け皿であるから、問題が多くても
なかなか減らない。時々、汚職が摘発されるのも、政敵への牽制球で
あると同時に、浄化しているとの姿勢の顕示だろう。

2012年4月にも、共産党政治局員の娘(24歳)が、国有建設会社の
社長に任命され、ピンクの服とハイヒール姿で工事現場を歩いている姿が
インターネットに載り、物議をかもした(彼女は6月に辞任したが)。

グエン・タン・ズン首相の娘は、べト・キャピタル証券を経営しているし、
二人の息子のひとりは建設副大臣だ。
またほとんどつぶれかかった国策造船会社ビナシンには、会長の
娘・息子含め3人の家族がトップ・ポジションを占めていたと言われる。

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@@@@@

中国の国有企業の生産比率は7割から3割ほどに減ったと言われるが、
ベトナムの国有企業の数が大きく減ったという話は聞かない。

そもそも、経済運営に失敗した首相が、経済状況が最悪の中で、
政治バランスを保つべく2011年7月に再選されたように、改革の意思は
薄いように見える。
もっとも最近の2013年6月の議会における信任投票で、
グエン・タン・ズン首相の信任票は3分の2であり、3分の一が不信任票で
あった。

経済状態がよくなったので、痛みの伴う改革は先送りされる。
このままだと、ベトナムの経済体制への信任がなかなか
起こらないと見るのは筆者だけだろうか。
潜在力があるだけに、ぜひ改革を進めて欲しいものである。
by ucci-h | 2013-07-06 20:45 | ベトナム・フィリピン・ネシア | Comments(7)
あまり報道されない北朝鮮の経済の話(下)
一人当たりのGDPでみると、92年以降の落ち込みが著しい。
1991年にソ連が崩壊し、閉鎖国への援助の手がなくなってからだ。
1974年ごろに一人当たり2850ドル(現在のエジプトほど)まで伸びた
北朝鮮のGDPは、その後20年近く、チュチェのもと、停滞した後、
1992年ごろより、現在に至るまで大きく落ち込んで行く。
配給制度が不調をきたし、街に“コッチェビ”(花燕)と呼ばれる浮浪児が
急増し始めたのが1994年頃からである。

現在は一人当たり1090ドルと、なんと1960年代頃までの
水準に落ち込んでしまった。現在のカメルーンやコートジボワール、
パキスタンやラオスのレベルである。ピークから6割減である。

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北朝鮮は、西側の経済制裁もあり、中国から食糧支援を受け、
計画経済の下、食糧配給を行なっていると言われるが
(もちろん私的な小規模市場もあるようだが)、現在国民の5人に一人に当たる
5百万人に食糧が足りないと、
11月25日に出た国連の「FAO」(食糧農業機関)のレポートは伝えている。
子供の3人に一人が栄養不足だそうだ。

5月から9月の夏の間の食糧配給は、一人一日当たり200g弱と、
必要最小限の600gの3分の一だそうである。
不足分は、草、どんぐり、松の実、野いちご、きのこ、花の根などで
補っている。

北朝鮮は経済開放を進めなければ、これ以上援助でしか
凌げない状況に来ている。
しかし、アラブの国々のように下からのデモで国がひっくり返る
可能性は、なくはないだろうが、今のところ薄いだろう。
国民の横のつながりがまだできていないようだ。

韓国国境からわずか16kmしか離れていない、かつての高麗の
首都だったケソン(開城)には、グッド・ピープル社(下着メーカー)など
韓国企業も活動している「ケソン工業団地」がある。
そこにエジプトのカイロに本拠を持つ「オラスコム・テレコム」社も
モバイル電話サービスを提供している。
そこでの携帯電話の契約者は、この6月末に、1年前の18万人から
67万人に伸び始めたところだ。

北朝鮮政府が、中国にならって、いつどのように開放経済を取り入れるか
注目される。
新しいリーダー、キム・ジョンウン(金正恩)は28歳と若く、
最低1年は、政治的、軍事的基盤作りに追われると言われる。
経済的開放をやるならそのあとになりそうだ。

経済開放はやるなら、かつて中国のデン・シャオピン(鄧小平)がやったように
経済特区の拡大など、市場経済の一部導入や、外資の導入となるだろう。
見本は世界中に散らばっているのだから、閉鎖志向を捨てて、開放経済に向かう
考え方の変化が必要となる。
若い指導者に、知恵を与えられる人物が出てくるのだろうか。

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北朝鮮の経済政策の変更については、悲劇がつきまとう。
2010年3月、党の財政、経済計画のトップのパク・ナムギー(朴南基)が
経済を意図的に悪化させようとした罪を問われ、逮捕され、76歳で銃殺された。
通貨価値を切り下げ、国民の預金の一部を差し押さえようと
いうものだったが、インフレを引き起こし、その失政を問われたと言う。

いずれは、開放路線に向かわざるを得ない北朝鮮だが、
そのきっかけはどこで生まれてくるのだろうか。
いっそうビルマのように、中国が属国化するかのごとく
丸抱えにし、それへの反発から経済開放へ向かうという
筋書きはどうだろうか。

それには少し時間がかかりそうだが、
世界の変化はまた思ったより急激にやってくることもある。
閉鎖国北朝鮮の開放が待たれる。

(おわり)
by ucci-h | 2011-12-24 09:44 | 中国・韓国そしてインド | Comments(0)
あまり報道されない北朝鮮の経済の話(上)
北朝鮮のキム・ジョンイル(金正日)労働党主席が、
2011年12月17日に、70歳(報道はなぜか69歳)で亡くなった。
父のキム・イルソン(金日成)は、抗日戦線に立ち、建国をリードしたが、
この建国の父の長男は、何もしないと言うか、“瀬戸際外交”を行ない、
かつ国を窮乏に追い込んでしまった。

死去の報道後の日本のニュースを見ると、
「これから、北朝鮮が不安定になるのが心配だ。
うまく安定してくれるといい」という、マッチポンプ的と言うか、
自己矛盾的な報道で事足らしている。

「悪かった国の指導者が亡くなったのだから、変化のきっかけに
なる方がいいのじゃないの?悪かったまま安定して何がいいの?」
と言えば、屁理屈と言われそうだ。日本は、ないものねだりの“安定”が
お風呂のように好きである。

屁理屈はさておき、北朝鮮については、うわべの政治的、軍事的
議論ばかりが多い。外国からの援助や譲歩を引き出すために、
危なっかしい“瀬戸際外交”をとってきたと言えば、その通りだが、
国の根底にある経済となると、「貧しくて国民は飢えている」だけで
すんでいる。

世の中、表面的で現象的な情報ばかりが、複製され、広まり、
大事な情報はほとんど出てこないが、北朝鮮情報はその典型かも知れない。

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どの程度貧困なのか、また経済政策はどこを向いているのか、
GDPは?、貿易は?、税制度は?となると、情報閉鎖国なので、ほとんど何も
出てこない(北朝鮮は経済活動もまだ伸びていた1974年に税を廃止したと
言われるが、別の名称で財政収入は獲得しているようだ)。

朝鮮労働党も奉じたはずのマルクス経済学を引き合いに出すまでもなく、
国の“下部構造”である経済は、その国の体力を決めることになる。
ブルンバーグのユンキュン・セオ記者が、最近いろいろなところからの情報を元に、
北朝鮮の経済の現状と流れをうまくまとめているので、これに情報を付加して、
ポイントをまとめてみたい。

北朝鮮は、今でこそ経済がひどく落ち込んだ国になったが、
かつて70年代初め頃までは、韓国に負けないぐらいがんばっていた。
石炭(無煙炭)や鉱物資源に恵まれ、その埋蔵価値は6兆ドルを超え、
韓国の24倍に及ぶと、韓国の資源会社は見ている。
北朝鮮は、大戦中に日本が残したインフラを活用し、経済発展が出来たのだ。

しかし、1974年頃から、工業化と輸出強化を図った韓国に引き離され始める。
今や、韓国の輸出入金額8900億ドル(2010年)に対し、北朝鮮のそれは
42億ドルしかない。200倍の差である。
少ない輸出品に代わって、ミサイルや麻薬、偽造たばこ等で数億ドルの
外貨を稼いでいると、10月31日の米国国務省のレポートは伝えている。

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最大の経済発展の失敗は、72年ごろより、金日成が育ったソ連からも、
朝鮮戦争で助けてくれた中国からも独立した「チュチェ(主体)思想」を、
経済分野にも適用しようとしたからのようだ。

早い話が、経済鎖国である。20世紀終わりごろから21世紀にかけて
世界はいやでもグローバル化していったのに、ひとり取り残された。
資源はあっても、燃料や部品や材料が足りなくては工業化は進まない。
北朝鮮の経済状況については、韓国の「NIS」(国家インテリジェンス・サービス、
かつてのKCIA)が25人のエコノミストを抱え、追っている。

面白い話がある。
北朝鮮の化学者リー博士が、戦前日本の研究所で、「ビナロン」を発明した。
国産の石灰石を原料にして、ナイロンに2年遅れて世に出てきた化学繊維である。
これをいつまでもチュチェの製品として誇りにし、
世界の繊維産業発展の潮流からすっかり遅れてしまった。

北朝鮮の2010年のGDPは、韓国中央銀行の推計によると、
およそ265億ドル。パナマ、ヨルダン、ラトビア、キプロスといった
小国なみである。人口は、2430万人とちょうど韓国の半分居るが、
GDPは韓国の40分の一だ。
CIAによると、世界228か国中、195位だという。

(「下」に続く)
by ucci-h | 2011-12-24 09:38 | 中国・韓国そしてインド | Comments(0)
東南アジア経済が世界経済を引っ張っていく!?
欧米や日本の先進国経済が、高齢化社会の進行を
中心に停滞が続く中で、東南アジア経済が、中国、インドと
並び、世界経済を引っ張る時代に入ろうとしているようだ。
「ボストン・コンサルティング」の東南アジア担当のビンセント・チン
が、このあたりの状況をまとめている。

2008~2009年の金融危機後の不況、さらに2010年の
ユーロ圏の経済縮小を乗り越えて、10カ国を超える東南アジア
経済は、2010年9.3%の成長を見せた。
株式市場も、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイランド
など、上昇し、ここまで高値で来ている。

BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)と言われるが、
中国の過去5年平均11.2%成長を除けば、
東南アジアの5.3%成長は、ブラジルの4.3%、ロシアの4%を
凌ぐものである。

インド経済に比べても、東南アジアの人口は5億人強と、
インドの半分以下だが、そのGDP1.1兆ドルは、インドの
1.2兆ドルにほぼ匹敵する。

東南アジア経済といえば、腐敗と非熟練労働者による沈滞
の代名詞のようなイメージで来たが、どうやらこれを変えて
いかなければならないだろう。

97~98年のアジア通貨危機の洗礼が今となっては効いている。
政治、経済両面で改革がなされ、公的債務の水準が引き下げられ、
外貨準備が厚くなり、財政規律がとられるようになった。

それに加えて、金融システムが強固になったことが大きい。
今次の世界的信用危機においても、銀行の基盤が強いことが、
ユーロ圏の国々と異なって、不況脱出を支えた。

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企業でも傑出したところが出てきた。
マレーシアの「RHB」は、銀行として今までにない預金の簡易化を
はかり、コストの低下と預金の拡大を図っている。
インドネシアでは、電話通信の「XL」は、顧客の管理に
細かく対応している。
タイでは、「インドラーマ」が、PETボトルの世界的メーカーと
なっている。
その他、マレーシアの「CIMB」の資産は拡大し、
「シンテル」、「ペトロナス」も、タイの「PTT」、インドネシアの{「アストラ」同様、
売上高300~500億ドルの大企業に育っている。

東南アジアは、人口の若いことも魅力だ。
東南アジアの人口の54%は、30歳未満である。
2010年のこの地域の労働人口2億5500万人は、
2015年には、2億7800万人へと、5年間でさらに2300万人増えよう。

ワールド・エコノミック・フォーラムによる、「GCI」(世界競争力指数)によると、
中国の4.4、インドの3.5に対し、東南アジアは4.35と競っている。
世界銀行の「EDBI」(仕事のやりやすさ指数)においても、
シンガポールが1位、タイが19位、マレーシアが21位と上位に入っている。

今後の経済成長、生産性のアップには、
教育がカギだが、マレーシアとインドネシアが目立つ。
マレーシアのGDPに対する教育費支出の比率は高く、
トップクラスのデンマーク、アイスランド、ニュージーランドを上回っている。
インドネシアの高等教育向け支出は、近年年20%で伸び、
GDPの0.3%に達している。

東南アジア経済は、輸出主導型から、中国同様、
内需成長型に今後変わっていくのだろうか?
タイも教育でがんばらないと、先が危ういかな。
by ucci-h | 2011-08-22 11:56 | アセアンの動向 | Comments(2)
経済成長の波はカトマンズにも及ぶ
ネパールという国はよく知られていない。

ヒマラヤに登る首都カトマンズーくらいしか知らない。
国土面積は、横長に14万平方km。
インドと中国(チベット)にはさまれている。
本州の6割くらいの広さだ。

人口が、2,933万人と3千万人近くもいるとは知らなかった。
ネパールの東にあるブータンなどは、人口が70万人しか居ない。
ネパールは、第2次大戦で日本軍を悩ませたグルカ兵の供給地だ。

国旗は、三角形が2つ連なった珍しい形だ。
2008年に王制が廃止された。
その前の2001年に王子が王族9人を射殺するという惨劇も起こっている。

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政治の不安定さと毛派の跋扈から、過去経済は停滞した。
一人当たりGDPは、500ドル~1100ドルほどといわれる。
462ドルで、アフリカ諸国並の、世界第162位という統計もある。

そのネパールだが、この南アジアの貧しい小国にも
経済発展の波が少しずつやってきたようだ。
ことに、国外で出稼ぎするネパール人が多く、
その額は、昨年は155億ドル(?)に達したといわれる。
GDPの4分の一は、国外送金によると言われる。

カトマンズーには、ショッピング・モールが増え、
伝統的なバザールを凌ぐ人気だという。
不動産ブームで、カトマンズーの土地価格が値上がりしているとも。

カトマンズー、年間気温が24度から10度という温暖な地。
スイスのチューリッヒやジュネーブほど寒くないのだ。
いつか行ってみよう。
by ucci-h | 2011-03-04 10:39 | 中国・韓国そしてインド | Comments(0)
急速に進むASEANの動き
タイにいますと、タイ・アジア諸国の胎動が伝わってきます。
「ASEAN」アセアンはご存知ですか?

1967年にバンコクで、タイ、シンガポール、マレーシア、
フィリピン、インドネシア5カ国により発足(その後ブルネイも参加)した
「東南アジア諸国連合」です。
今はベトナム、ラオスのような一党制の社会主義国、
軍事政権のミャンマーやアジア大会に選手8人しか送れないカンボディアも加わり、
10カ国体制となっている。

国家連合としては、EUの人口5億人を上回る5.8億人を抱えます。
最近は東南アジアという言葉よりも、アセアン諸国という方が
現代っぽい語感がしますね。
このアセアンですが、中国、インドと並んで
今後の世界経済のけん引役と目されています。
10カ国にわたる連合ですので、域内の経済交流の活性化が
目指されています。

身近なところでは、タイの運転免許試験所に行けば
見られますように、タイで取った自動車免許は、8カ国で有効です。
また現在、ASEANの運輸大臣の間でオープン・スカイ政策が
進められています。
ASEAN域内各国の空港に、自由に航空会社の意思で
発着する日が近いことでしょう。
また、道路では中国の昆明からシンガポールまでの縦のハイウエイ、
ミャンマーからベトナムまでの横のハイウエイが計画され、
インドシナ半島が縦横につながるようになれば、一層の
交流が図られましょう。タイはその真ん中に位置します。

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経済的には、現在では、域内の貿易量は、10カ国全体の輸出額の
4分の一しかありません。経済成長率の高いこの地域内での
貿易量は今後もっと大きな比重を占めていくことでしょう。
そのために、関税の引き下げに熱心です。

今年の1月1日から、ASEAN先進6カ国内でAFTA(アセアン自由貿易圏)が
発足し、域内の99%の品目の関税が撤廃されました。
さらに、ASEANは隣国中国との経済交流にも熱心で、
同時期に、中国とのFTA(自由貿易協定)を締結している。
6億人のマーケットに、さらに13億人を巻き込んでいく思惑だ。
約7000品目の関税の撤廃で、もちろん中国にも大きな市場が広がる。

かつてASEAN諸国中心に、日本からのODA(政府開発援助)は1兆円
あまりが向けられ、ASEAN諸国のインフラ整備に寄与した。
しかし今や、ASEAN諸国の目は圏内、中国、インドに向けられている。
前首相が実体のない「東アジア共同体構想」など打ち上げている
極東の‘ガラパゴス島’は、いつまでもたもたしているのだろうか。
by ucci-h | 2010-11-26 13:31 | アセアンの動向 | Comments(4)
ベトナム経済・食べ物紀行(その4)最終回 ベトコンの地下基地へ 
4日目(2010年11月7日) ベトコンの地下基地に行く

最後の日のツアーは、街から西北70キロにあるクチ・トンネルに行く。
小型のバスは、日曜日のせいもあるのか、西洋人のツアー客でいっぱいだ。
クチは、ベトコンの司令部があったところ。
地下トンネルは延長250キロに及び、近くのサイゴン川にも、サイゴン市にも
つながっていた。1948年に建設を始め、20年後のベトナム戦争のさなかの
1968年に完成したといわれる。

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ジャングルの中には、いろいろな仕掛けが施されている。
トンネルの入り口は木の根もとの枯葉の下の、40センチ四方くらいの狭さ。
体の大きなアメリカ人は入れない。
トラップもいろいろ。落とし穴は自動的に回転する。
面白いのは、ドア・トラップ。ドアを開けると、上から槍のついた
板が落ちてくる。これを避けようと盾を構えても、下方につながった
別のやり付き板が、敵の下半身に刺さる。

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射撃場もあったが、大型銃器の音が耳をつんざく。
チェンマイの射撃場より、コストパーフォーマンスが高い。

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地下にもぐったが、はいずるように本当に狭い。
今は、観光用に入り口は広くされているが・・。
地下で暮らすので、かまどの煙が昇り、
敵機に発見されないような工夫も。
離れたところで土と枯葉で覆い、煙が横に流れる
工夫がされていた。

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彼らがここで育ててもっぱら食べていたというタピオカを
試食する。サツマイモに似てうまい。
結局きょうのお昼は、射撃場で買ったゆでコーン2本(粘りがあってうまかった)と
このタピオカでおなかを満たした。

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ベトナム人は、手先が器用で賢い。
ここでも敵の落とした不発弾をリサイクル利用する
工場があったという。
統一後、ソ連から輸入した自転車がすぐ壊れるので、
みな自分たちで直してしまったという逸話がある。
街にも、木でできた飛行機の模型、また
横浜のレンガ街よりも精巧で安い帆船の模型などが売られている。

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中国に1000年、フランスに100年統治された歴史を持つが、
元寇を追い返し、フランスをディエンビエンフーで破り、
アメリカ軍に武器を置いたまま退避させた歴史を持つ。
商売も華僑に負けないうまさを持っていそうだ。


今日は早めに午後3時ごろ街に帰れた。
街の真ん中の「トゥオンサー・タックス」内のスーパーで買い物をしたが、
ビールもラーメンもタイより豊富にあり、しかもみな安い。
帰りのお土産を入れるべく、中型のスーツケースを買ったが、
日本円でわずか1,500円。チェンマイのビッグCでも6,000円はする。

ベトナムの証券市場はまだ開発途上だが、
日曜日だが、建物だけでも見に行った。
サイゴン川沿いのファイナンシャル地区(?)にある。
最初昔の東証のような立派な建物を見つけ、それだと思ったが、
取り壊し中の銀行の建物だった。

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その先、川沿いに少し西に行ったところに
新築のホーチミン証券取引所があった。
周りは、橋の建て直しや道路作り、まさに
建設途上の証取地区である。
庭には、枯山水と橋があり、東洋の面影を宿す。
今後の経済発展とともに証券取引も盛んになっていくことだろう。

夕方は、最後の夜。
本にも載っている「レモングラス」に食べに行った。
きょうもホテルで傘を借りて、雨の中を歩く。
街を歩けるのは、タイに暮らしているとうれしく感じることだ。
レモングラスと言っても、チェンマイのその名の店とは違い、
テーブルにろうそくと布ナプキンのついたしゃれた店だ。
混んでいて、1階、2階がいっぱい。3階の窓際のテーブルに座る。

ベトナム料理、何にしよう?ここはシーフードがうまいという。
特別料理のカニのスープをたのむ。99,000ドン。
おこげに乗せたシーフードのソテー、89,000ドン。
カニチャーハン、99,000ドン。
ビールは、きょうはなつかしいサイゴン・ビール
(一番おいしかった)。
食後はフルーツ・ヨーグルトのフルコースだ。

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カニのスープは上品で味のあるおいしさだった。
カニチャーハンも同様。
結局、魚介類とご飯。外国料理が好きといっても、
所詮日本人である。
トータル436,000ドン(約1,800円ほど)。
最後の夜のご馳走でした。

翌朝は月曜日。
バイクの洪水の街を名残惜しく
空港に向かった。所要30分。

・旅の終わりに

4泊5日の旅。
費用は、チェンマイから飛行機は乗り継ぎなので、
エア・アジアに4回乗って往復8,480バーツ(24,000円)。
ホテルが4泊で175ドル、14,000円ほど。
3回のツアー代+タクシー代が6,800円。
4日間で外食費が約6,000円、買い物が8,000円、その他5,000円。
現地で使ったのが計25,800円。
チェンマイから4泊5日総計64,000円の経済的な旅で、十分ベトナムは楽しめました。

また来たい街になりました。
by ucci-h | 2010-11-12 19:13 | アジアのリゾート | Comments(4)
  

北タイのチェンマイをベースにメコン、アセアンの経済、見所、食べ物を日本と比較して紹介します。ただし投資をアドバイスするものではありません。コメント記入は題字をクリック下さい。
by バンディ
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